この記事の要点

  • 誰が相続人になるかは、家族構成によって民法のルールで決まる。配偶者は常に相続人で、それ以外の家族は「子→親(親がいなければ祖父母)→兄弟姉妹」の順番で相続人になる
  • 子のいない夫婦・おひとりさま・再婚家庭・内縁・子が先に亡くなっている場合・相続人が海外にいる場合など、ケースによって相続人の顔ぶれと注意点が変わる
  • 下の一覧表で自分の家族構成に近い行を探し、詳しくはそれぞれの記事へ進んでください
  • 最終的に相続人を確定するのは、亡くなった方の戸籍です。家族の認識と戸籍の内容が違うこともあります

「自分の家の場合、相続人は誰になるのか」を知りたいときは、まず自分の家族構成がどのケースに当たるかを決め、そのケースを扱った記事から読むのが近道です。相続人の範囲は民法で決まっており、家族構成が同じなら、相続人になる人の顔ぶれもおおむね同じ型になります。

この記事では、各制度のしくみの説明は個別の記事にゆずり、「どんな家族構成なら、どの記事を読めばよいか」を案内する目次の役割に徹します。本記事は、執筆時点(2026年09月)の民法に基づく一般的な解説です。生前対策を目的別に探したい方は、生前対策は何から始める?──全体マップをご覧ください。

まず押さえる「相続人の決まり方」

どのケースにも共通する基本の型は、次の3点だけです。

  • 配偶者(法律上の夫・妻)は常に相続人になります(民法890条)
  • 配偶者以外の家族は、第1順位=子(民法887条)、第2順位=親などの直系尊属、第3順位=兄弟姉妹(いずれも民法889条)の順番で相続人になります
  • 先の順位の人が一人でもいれば、後の順位の人は相続人になりません

それぞれの取り分(法定相続分)は、法定相続分とは?で組み合わせ別に整理しています。

家族構成別の目次

家族構成 誰が相続人になるか(原則) まず読む記事
夫婦と子がいる 配偶者と子 法定相続分とは?
子のいない夫婦(親または祖父母が健在) 配偶者と親(父母がいなければ祖父母) 子どものいない夫婦の相続
子のいない夫婦(親も祖父母もすでに亡くなっている) 配偶者と兄弟姉妹 兄弟姉妹が相続人になるとき
配偶者も子もいない(おひとりさま) 親(父母がいなければ祖父母)、どちらもいなければ兄弟姉妹 おひとりさまの相続準備
相続人が一人もいない 相続人なし(財産の行き先は別の手続きで決まる) 相続人がいない場合、財産はどうなる?
子が先に亡くなっていて、孫がいる 亡くなった子に代わって孫(代襲相続) 代襲相続
兄弟姉妹が先に亡くなっていて、甥・姪がいる 亡くなった兄弟姉妹に代わって甥・姪 甥・姪が相続人になったときの手続き
再婚していて、前の結婚の子や連れ子がいる 前婚の子は相続人。連れ子は養子縁組をしていなければ相続人ではない 再婚家庭の相続
養子縁組をしている 養子は実の子と同じく「子」として相続人 養子縁組と相続
内縁・事実婚のパートナーがいる パートナーは相続人ではない 内縁の妻・事実婚パートナーに相続権はない
相続人が海外に住んでいる 住む場所で相続人かどうかは変わらない(亡くなった方が日本国籍の場合) 相続人が海外在住のとき
相続人が外国籍になっている 国籍が変わっても相続人の地位は変わらない(亡くなった方が日本国籍の場合) 外国籍になった相続人がいるとき

複数の行にあてはまる方もいるはずです(たとえば「再婚していて、子のうち一人が先に亡くなっている」など)。その場合は、あてはまる行の記事をそれぞれ読んでください。

ケース別の読み方ガイド

夫婦と子がいる → 配偶者と子

もっとも基本的な形で、配偶者と子が相続人になります。子の人数による取り分の割合は法定相続分とは?で確認できます。配偶者に先立たれている場合は、子だけが相続人です。

「全財産を配偶者に」と考えている場合は、その配偶者が亡くなったとき(二次相続)に誰が相続人になるかも関係してきます。『全財産を妻に』の遺言と二次相続で整理しています。配偶者が今の家に住み続けられるかが気になる方は、配偶者居住権の記事もあわせてご覧ください。

子のいない夫婦 → 配偶者と、親または兄弟姉妹

子がいない場合、「配偶者がすべて受け取る」とは限りません。親(父母がいなければ祖父母)が健在ならその親が、親も祖父母もすでに亡くなっていれば兄弟姉妹が、配偶者とともに相続人になります。順番と取り分の全体は子どものいない夫婦の相続で解説しています。

兄弟姉妹が相続人になる場合は、集める戸籍の範囲が広がるなど特有の注意点があります。これは兄弟姉妹が相続人になるときで整理しています。

配偶者も子もいない(おひとりさま) → 親、次に兄弟姉妹

配偶者も子もいなくても、親や兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっていれば甥・姪)が相続人になることがあります。自分の場合に誰が相続人になり、生前に何ができるかはおひとりさまの相続準備が入口です。

相続人が一人もいない場合に財産がどのような手続きで整理されるかは相続人がいない場合、財産はどうなる?、火葬や納骨を誰に託すかという不安についてはおひとりさまのお墓と死後事務をご覧ください。

子や兄弟姉妹が先に亡くなっている → 代襲相続

相続人になるはずだった子が先に亡くなっている場合は、その子の子(孫)が代わりに相続人になります。これを代襲相続といいます。兄弟姉妹が相続人になるケースでも、先に亡くなった兄弟姉妹の子(甥・姪)が代わりに相続人になります。どんな場合に代襲が起きるか、どこまで下の世代に及ぶかは代襲相続で解説しています。

甥・姪が相続人になると、疎遠な親族どうしで手続きを進めることになりやすく、戸籍集めや話し合いの負担が大きくなりがちです。その実際は甥・姪が相続人になったときの手続きで整理しています。

再婚している → 前婚の子は相続人、連れ子は養子縁組しだい

前の結婚で生まれた子は、離婚した後も親子であることに変わりはないため、相続人になります。一方、再婚相手の連れ子は、養子縁組をしていなければ相続人になりません。前の配偶者も相続人ではありません。詳しくは再婚家庭の相続をご覧ください。

養子縁組の種類(普通養子・特別養子)による違いは養子縁組と相続、養子縁組を解消(離縁)した場合の扱いは離縁した養子は相続人になる?で整理しています。結婚していない相手との間に生まれ、認知した子がいる場合は、その子も相続人になります。認知された子の相続分は?をご覧ください。

内縁・事実婚 → パートナーは相続人ではない

婚姻届を出していない内縁や事実婚のパートナーには、法律上の相続権がありません。何も準備しなければ、パートナーではなく、親族の中から上の順番で相続人が決まります。パートナーに財産を渡すために取れる備えは内縁の妻・事実婚パートナーに相続権はないで紹介しています。

相続人が海外にいる・外国籍になっている → 手続きの書類が変わる

亡くなった方が日本国籍であれば、相続人が海外に住んでいても、外国籍になっていても、相続人かどうかは民法のルールで決まります。変わるのは主に手続きの書類で、日本の印鑑証明書が取れない相続人の場合は、代わりの証明書を用意することになります。

なお、日本の法律(法の適用に関する通則法36条)では、相続は亡くなった方の本国法によるとされています。亡くなった方が外国籍の場合や、海外に財産がある場合は、どの国のルールで相続人や手続きが決まるのかが問題になり、国によって扱いが違います。このようなケースは、個別の事情を確認したうえで進める必要があります。

家族構成に加えて、こんな事情があるとき

家族構成のほかに、相続人の側に次のような事情があると、手続きの進め方が変わります。

事情 読む記事
相続人に未成年の子がいる 未成年の子がいる相続
相続人に認知症の方がいる 相続人の中に認知症の方がいる
相続人の一人が行方不明 相続人の一人が行方不明
手続きをしないうちに相続人も亡くなった 数次相続の落とし穴
相続人の中に相続放棄をした人がいる 相続放棄の基本
相続人が多く、話し合いがまとまらない 相続人が5〜6人いて遺産分割がまとまらない

相続放棄をした人は、初めから相続人でなかったものとみなされます(民法939条)。そのため、たとえば子の全員が相続放棄をすると、次の順位の親や兄弟姉妹が相続人になることがあります。また、相続放棄は代襲相続の原因にならないため、放棄した人の子が代わりに相続人になることはありません。

相続人どうしで争いになっている場合や、争いになりそうな場合は、弁護士にご相談ください。相談先の考え方は相続の相談は弁護士?司法書士?で整理しています。

相続人を確かめるときの注意点

  • 最終的には戸籍で確定する:相続人は、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍などをたどって確定します。家族が知らなかった養子縁組や認知が戸籍から見つかることもあるため、「家族の認識」だけで相続人を決めないことが大切です。集めた戸籍の内容は、法定相続情報一覧図にまとめておくと、その後の手続きで使いやすくなります
  • この記事の表は「原則」:相続欠格や相続廃除など、例外的に相続人から外れる場合もあります(相続欠格と相続廃除のしくみ参照)。欠格や廃除で外れた人に子がいれば、原則としてその子が代わりに相続人になります(民法887条2項)。この点は、代襲相続の原因にならない相続放棄と異なります。また、実の子でも、ほかの人と特別養子縁組をして実の親との親族関係が終わっている場合は、実の親の相続人にはなりません(民法817条の9)
  • 誰が相続人かと、誰がどれだけ受け取るかは別の話:遺言があれば、財産の分け方は遺言の内容が基準になります。遺言がなければ、相続人全員の話し合い(遺産分割協議)で決めるのが基本です

まとめ

相続で誰が相続人になるかは、配偶者は常に相続人、それ以外は「子→親(親がいなければ祖父母)→兄弟姉妹」の順番という民法のルールと、自分の家族構成の組み合わせで決まります。子のいない夫婦・おひとりさま・再婚家庭・内縁・代襲相続・海外在住の相続人など、ケースによって注意点が変わるため、上の目次から自分の家族構成に近い記事を読んでみてください。自分の場合に誰が相続人になるのか、戸籍の読み方も含めて確かめたいときは、お近くの司法書士にご相談ください。

よくある質問

Q. 相続人を調べるのに費用はかかりますか?

相続人の確定には亡くなった方の戸籍などを集める必要があり、その交付手数料がかかります。兄弟姉妹や甥・姪が相続人になるケースでは、集める戸籍の範囲が広がるため、通数や費用が増える傾向があります(兄弟姉妹が相続人になるとき参照)。専門家に依頼する場合は、その報酬が別にかかります。具体的な金額は、依頼先に見積もりを確認してください。

Q. 相続人がはっきりしないまま放っておくとどうなりますか?

相続の手続きには期限のあるものがあります。たとえば相続放棄は、原則として自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内に家庭裁判所で手続きをする必要があり(民法915条1項)、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する義務もあります(不動産登記法76条の2第1項)。この義務は2024年4月1日より前に始まった相続にも適用され、それより前に相続で取得したことを知った不動産で相続登記がされていないものは、2027年3月31日までが期限です(民法等の一部を改正する法律〔令和3年法律第24号〕附則5条6項)。放っておくうちに相続人が亡くなると、相続人がさらに増えることもあります。期限の全体は相続が始まったら何から?で整理しています。

Q. 自分で相続人を調べられますか?どこに相談すればいいですか?

戸籍を集めて読み解けば、自分で相続人を確かめることもできます。ただ、古い戸籍は手書きで読みにくく、転籍や養子縁組があると追いかける範囲も広がります。相談の前に家族構成メモを用意しておくと話が早く進みます。戸籍の収集や相続登記の相談はお近くの司法書士に、相続人どうしで争いがある場合は弁護士にご相談ください。


【さらに深掘り】家族構成から相続人を確定するときの落とし穴

ご注意 以下は執筆時点(2026年09月)の法令・通達・実務運用に基づく一般的な解説です。個別事情により判断が分かれる論点を含みます。実務適用は最新情報と個別事情を踏まえ、お近くの司法書士にご相談ください。 ここから先は専門的な内容です。一般の方はここまでの内容で十分です。

上の目次は、家族構成ごとに「原則として誰が相続人になるか」を示したものです。実際の相続では、いくつかの事情が重なって相続人の顔ぶれが変わったり、戸籍を集める段階で家族の知らなかった相続人が見つかったりします。ここでは、つまずきやすい点を「事情の組み合わせ」と「戸籍での確定」の二つに分けて整理します。

相続人の範囲が変わる事情の組み合わせ

代襲相続か数次相続かは「亡くなった順番」で決まる

相続人になるはずだった子や兄弟姉妹が被相続人より先に(または同時に)亡くなっていれば代襲相続(その人に子がいる場合)、被相続人より後に亡くなっていれば数次相続です。配偶者や親が先に亡くなっていても、代襲相続は起きません。民法887条2項は、代襲相続の条件を「相続の開始以前に死亡したとき」と定めています。事故などでどちらが先に亡くなったかはっきりしない場合は、同時に死亡したものと推定されます(民法32条の2)。

この区別で大きく変わるのが、亡くなった相続人の配偶者の扱いです。代襲相続では、先に亡くなった子の配偶者は相続人になりません。これに対して数次相続では、後から亡くなった相続人の配偶者が、その人の相続人として手続きに加わります。数次相続の進め方は数次相続の落とし穴で扱っています。

再婚・養子縁組・代襲が重なるとき

再婚相手の連れ子と養子縁組をしていれば、その子は相続人です。ただ、その養子が被相続人より先に亡くなっている場合、養子の子が代わりに相続人になれるかどうかは、養子の子が縁組の前に生まれたか、後に生まれたかで分かれます。代襲相続人になれるのは被相続人の直系卑属(子・孫など血筋の下の世代)に限られるためです(民法887条2項ただし書)。養子と養親側との親族関係は縁組の日から生じるため(民法727条)、縁組の前に生まれた養子の子は、原則として養親の直系卑属にあたらず、代襲相続人になりません。

兄弟姉妹の代襲は甥・姪まで

子の系統では、子に続いて孫も先に亡くなっていれば、ひ孫へと代襲が続きます(民法887条3項)。一方、兄弟姉妹が相続人になる場合の代襲は、甥・姪で止まります。兄弟姉妹の相続について定めた民法889条2項が、887条2項だけを準用し、再代襲を定めた3項を準用していないためです。

相続放棄で順位が動くと、確認し直す範囲が広がる

先の順位の相続人が全員相続放棄をすると、次の順位の人が相続人になります。このとき、次の順位の人(親や兄弟姉妹)が誰なのかを、改めて戸籍で確かめる必要が出てきます。再婚家庭では、親の前の結婚の子など、家族が把握していない兄弟姉妹がここで見つかることもあります。

遺言がある場合も、目次の表は出発点になる

遺言があっても、相続人を確定する必要がなくなるわけではありません。遺留分(一定の相続人に保障された最低限の取り分)を持つのは兄弟姉妹以外の相続人で(民法1042条1項)、誰が遺留分を持つかは相続人の顔ぶれで決まるからです。

また、遺言で財産を受け取るとされた人が遺言者より先に亡くなっている場合、遺贈は効力を生じません(民法994条1項)。遺言者が別の定めをしていなければ、その財産は相続人のものになります(民法995条)。「○○に相続させる」という形の遺言についても、最高裁判所は、代わりに代襲者などに相続させる意思があったとみるべき特段の事情がない限り、効力を生じないと判断しています(最高裁平成23年2月22日判決)。この場合は、目次の表に戻って「遺言がなければ誰が相続人か」を確かめ直すことになります。こうした事態への備え方は予備的遺言とはで紹介しています。

戸籍で相続人を確定する手順と見落としやすい点

出生から死亡まで、途切れなくつなぐ

被相続人の戸籍は、死亡の記載がある最後の戸籍から始めて、転籍・改製・婚姻などで戸籍が作り直されるたびに一つ前の戸籍へさかのぼり、出生の記載がある戸籍までつなげます。前の戸籍にある「どこへ移ったか」の記載と、後の戸籍にある「どこから移ってきたか」の記載が合っているかを、1通ずつ確かめるのが基本です。

代襲相続がある場合は、先に亡くなった子(被代襲者)についても、出生からの戸籍が必要になります。法定相続情報一覧図の申出でも、被相続人と被代襲者の出生時からの戸籍の添付が求められています(不動産登記規則247条3項2号)。

新しい戸籍には書き写されない記載がある

本籍を別の市区町村へ移す転籍では、すでに戸籍から出ている人(結婚して別の戸籍に移った子など)に関する事項は、新しい戸籍に書き写さなくてよいとされています(戸籍法施行規則37条3号)。新しい戸籍に書き写す事項も限られていて(同規則37条5号)、認知された子の側の認知の記載や、縁組が続いている養子の側の縁組の記載は書き写す事項とされていますが(同規則39条1項2号・3号)、認知をした父や養親の側の記載は、書き写す事項に挙げられていません。

そのため、今の戸籍だけを見ても、前の結婚の子・認知した子・養子がいるかどうかは分からないことがあります。戸籍の様式が作り直された改製の前の戸籍(改製原戸籍)までさかのぼる必要があるのも、同じように改製後の戸籍には載らないことがある事項があるためです。たとえば戸籍をコンピュータ化した改製では、転籍のときに書き写さなくてよい事項を省略できるとされています(戸籍法施行規則の一部を改正する省令〔平成6年法務省令第51号〕附則2条2項)。詳しくは転籍があると戸籍の記載は引き継がれないと改製原戸籍の読み方をご覧ください。

兄弟姉妹が相続人になると、親の戸籍まで要る

兄弟姉妹が相続人になるのは、被相続人に子(代襲者を含む)も直系尊属もいない場合です(民法889条1項)。そのため、被相続人本人の戸籍で子がいないことを確かめるだけでは足りず、親や祖父母がすでに亡くなっていることと、兄弟姉妹が誰と誰かを確かめる必要があります。その結果、父と母それぞれについて、出生から死亡までの戸籍を集めることになります。

親に前の結婚の子がいれば、父母の一方だけを同じくする兄弟姉妹も相続人です。この場合の取り分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の2分の1になります(民法900条4号ただし書)。

広域交付では集めきれない戸籍がある

コンピュータ化された戸籍は、本籍地以外の市区町村の窓口でもまとめて請求できます(広域交付)。ただし、広域交付で請求できるのは、その戸籍に記載されている本人と、その配偶者・直系尊属・直系卑属に限られます(戸籍法120条の2第1項1号・10条1項)。また、本籍地以外の窓口に対しては郵送で請求できません(同法120条の2第2項)。

兄弟姉妹や甥・姪が相続人になるケースでは、被相続人である兄弟姉妹やおじ・おばが結婚後に作った戸籍などは、請求する人が本人・配偶者・直系の親族のいずれにもあたらないため、広域交付では取れません。制度の範囲は戸籍の広域交付とはで整理しています。

法定相続情報一覧図は「戸籍から読み取れる相続人」の一覧

法定相続情報一覧図の写しは、登記官が戸籍などの書面で内容を確認したうえで交付されます(不動産登記規則247条5項)。一覧図に記載される相続人も、被相続人の戸籍などの記載から確認できる人に限られています(同条1項)。相続放棄は戸籍の身分事項欄に記載する事項に含まれていないため(戸籍法施行規則35条参照)、相続放棄をした人がいるかどうかは一覧図からは分かりません。法務局も、相続放棄によって実際には相続人とならない人がいても、その人の氏名等は一覧図に記載されると案内しています。また、一覧図は一人の被相続人について、その相続開始の時の相続人を記載する書面なので(不動産登記規則247条1項)、数次相続では亡くなった方それぞれについて作ることになります。

どの論点も、家族構成の型だけでは判断がつかず、亡くなった順番と戸籍の記載を一つずつ確かめる作業が欠かせません。

参考資料

この記事は、次の資料を参照して内容を確認しています(確認日:2026年09月・いずれも一次情報です)。

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