「〜の規定にかかわらず」と「〜を妨げない」の違い──条文が「別ルール」と「両立」を示す言い回し【相続の条文で解説】
この記事の要点 「〜の規定にかかわらず」は、別の条文が定めた原則を脇に置いて、この条文の決め方に切り替える言い回しです。ただし書が同じ項の中で例外を作るのに対し、こちらは別の規定を名指しして、その原則を上書きします 同じ「かかわらず」でも、「〜かどうかにかかわらず」は上書きではなく「どちらであっても区別しない」という意味で、読み方が変わります 「〜を妨げない」は、この条文の定めがあっても、別の権利や手続きはそのまま使える、という両立の確認です。「〜できる」と新しく権利を与える文とは役割が違います 条文の一つの項の中にある「本文」と「ただし書」の関係は、「ただし書」「本文」「前段・後段」「柱書」とはで整理しました。今回は、別の規定を名指しして原則と例外の関係を示す言い回しを取り上げます。相続と登記の条文を例に、実際の文言で見ていきます(執筆時点(2026年9月)の制度に基づく一般的な解説です)。 ...