この記事の要点
- 登録免許税は登記を受けるために納める国税で、司法書士が登記手続きの一環として計算・案内できる税金
- 所得税や相続税のような「申告」を前提とする税金とは仕組みが異なる
- ただし相続税・贈与税・不動産取得税など、他の税金の具体的な税額計算は税理士の業務範囲
不動産の名義変更や抵当権設定の登記を依頼した際、司法書士から登録免許税の金額を案内されて「なぜ税理士ではなく司法書士が税金の話をするのか」と疑問に思われる方がいます。結論から言うと、登録免許税は登記を受けるために納める国税であり、その計算・案内は登記手続きの一環として司法書士が行うことができる税金です。
所得税や相続税は、納税者自身が税額を申告する「申告」という手続きを前提とした税金です。これに対して登録免許税は、登記を申請する際にそのつど固定資産税評価額などをもとに税額を計算し、登記と同時に納める税金で、申告という手続きを経ません。一般に、登録免許税は税理士業務の対象税目には含まれないとされています。加えて、登録免許税の額は登記を申請するために計算する必要があるため、その計算や、相続登記の免税措置のような軽減制度の案内は、司法書士が登記手続きの一環として行っています。
ただし、これはあくまで登録免許税に限った話です。相続税・贈与税・不動産取得税といった他の税金の具体的な税額計算や、軽減税率の個別の適用可否の判断は、税理士の業務範囲になります。司法書士が案内できるのは登記に伴う登録免許税までで、それ以外の税金についてのご相談は税理士にお尋ねいただくのが確実です。
執筆時点(2026年07月)の制度に基づく一般的な解説です。
まとめ
登録免許税は、申告を前提としない登記時の国税であるため、司法書士が計算・案内できる税金です。一方で、相続税や贈与税、不動産取得税などの具体的な税額計算は税理士の業務範囲になります。ご自身のケースでどの専門家に相談すべきか迷ったときは、お近くの司法書士にご相談ください。
参考資料
この記事は、次の資料を参照して内容を確認しています(確認日:2026年07月)。
- 税理士法第2条第1項(e-Gov法令検索): https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000237
- 国税庁タックスアンサーNo.7190「登録免許税のあらまし」: https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7190.htm