会社の合併・会社分割の登記とは──事業承継・グループ再編で知っておきたい手続きの流れ

この記事の要点 会社をまとめる「合併」と、事業の一部を切り出す「会社分割」は、いずれも登記が必要な組織再編の手続き 合併には吸収合併・新設合併、会社分割には吸収分割・新設分割があり、当事会社の数や登記の内容が異なる 株主総会の特別決議・債権者保護手続き(公告・催告)を経て、効力発生日から2週間以内に登記が必要 契約書の作成段階から法律・税務両面の検討が必要になるため、専門家の関与が実務上一般的 事業承継やグループ内の再編を検討する中小企業の経営者から、「会社をひとつにまとめたい」「事業の一部を切り離して別会社にしたい」という相談が増えています。こうした場面で使われるのが、会社法上の「合併」と「会社分割」という組織再編の手続きです。 ...

2026年7月6日 · ひぐらしさとし

借地権の登記とは──「地上権」と「賃借権」の違い、相続・売却時の注意点

この記事の要点 借地に建てた自分の家でも、土地を使う権利は「地上権」または「賃借権」として区別され、扱いが異なる 実務では賃借権が大半で、土地の賃借権そのものを登記しなくても、建物の登記があれば第三者に対抗できる(借地借家法10条) 借地権付きの建物を相続するときは地主の承諾は不要だが、売却(譲渡)するときは原則として地主の承諾が必要 借地契約の内容(普通借地権か定期借地権か等)によって将来の選択肢が変わるため、契約書の確認が重要 「実家の土地は、実は借りている土地だった」「登記簿を見たら、土地の欄に自分の名前がない」——相続や売却の場面で、こうした戸惑いに出会う方は少なくありません。日本では、建物は自分のものでも、その下の土地は地主から借りている、という「借地」の家がまだ多く存在します。 ...

2026年7月6日 · ひぐらしさとし

抵当権は「先に登記した者勝ち」?──複数の抵当権の順位と順位変更登記

結論から言うと、同じ不動産に複数の抵当権が設定されている場合、優先順位は「登記をした順番」で決まります。あとから登記した抵当権者は、先に登記した抵当権者よりも後回しになるのが原則です。ただし、抵当権者どうしが合意すれば、この順位を入れ替える「順位変更登記」という手続きがあります。主なポイントは次のとおりです。 ...

2026年7月5日 · ひぐらしさとし

会社の設立日、土日や1月1日でも大丈夫──休日を「会社成立の日」にできる新制度

結論から言うと、2026年2月2日以降は、土日や祝日、年末年始であっても、会社の設立日(会社成立の年月日)として登記できるようになりました。これまでは法務局の休日と重なると、その日を設立日にすることができませんでした。主なポイントは次のとおりです。 ...

2026年7月4日 · ひぐらしさとし

住宅ローンを借り換えると登記簿はどうなる?──抵当権の抹消登記と設定登記が同時に必要になる理由

住宅ローンを借り換えると、登記簿の上では「今ある抵当権を消す手続き(抹消登記)」と「新しい抵当権を付ける手続き(設定登記)」が、同じ日にほぼ同時に行われます。どちらか一方だけでは済まないのは、旧ローンを完済して抵当権を消す前に新ローンを実行してしまうと、新しい金融機関が担保(抵当権)を確保できない空白の時間ができてしまうためです。この記事では、借り換えのときに登記簿で何が起きているのかを整理します。 ...

2026年7月3日 · ひぐらしさとし

相続人の一人が行方不明──遺産分割はどう進める?|不在者財産管理人と失踪宣告の使い分け

「父が亡くなったが、相続人の一人である弟が何十年も音信不通で、どこにいるかわからない」——このようなとき、行方不明の相続人を外して勝手に遺産分割を進めることはできません。とれる道は大きく2つで、生存はしていそうだが連絡がつかない場合は「不在者財産管理人」、**生死が長い間まったくわからない場合は「失踪宣告」**を、家庭裁判所への申立てによって使い分けます。 ...

2026年7月2日 · ひぐらしさとし

役員変更の登記は「同じ人が続けるとき」も必要──任期満了と『重任』のはなし

「役員は前と同じ顔ぶれだから、登記は何もしなくていい」──これは誤解です。 取締役や監査役には任期があり、任期が満了するたびに、たとえ同じ人がそのまま続投する場合でも「重任(じゅうにん)」という役員変更の登記が必要になります。この登記は変更が生じてから2週間以内に行わなければならず(会社法915条1項)、怠ると過料(100万円以下)の対象になることがあります(会社法976条1号)。さらに長期間放置すると、会社が強制的に解散させられる「みなし解散」につながることもあります。 ...

2026年7月1日 · ひぐらしさとし

離婚で家の名義を変えるとき──財産分与による不動産登記の手順・税金・2026年からの「5年ルール」

離婚にあたって持ち家を夫婦の一方の名義にするには、**「財産分与」を原因とする所有権移転登記(名義変更)**が必要です。離婚届を出しただけでは、不動産の名義は自動的には変わりません。 ...

2026年6月30日 · ひぐらしさとし

相続した実家を売りたいとき──売る前にまず「相続登記」、そして知っておきたい税金の話

相続した実家や土地を売りたいとき、いきなり売買契約に進むことはできません。まず亡くなった方の名義を相続人へ書き換える「相続登記」を済ませることが、売却のスタートラインになります。 ...

2026年6月29日 · ひぐらしさとし

取締役を新しく選んだときの登記──就任承諾書・本人確認証明書・印鑑証明書はどれが必要?

「新しく取締役を1人増やすことになった」「家族や役員候補を取締役に迎えたい」——会社を続けていると、こうした場面は意外とよく訪れます。 取締役を新しく選んだら、就任から2週間以内に法務局へ「役員変更の登記」を申請するのが会社法のルールです(会社法915条1項)。このとき多くの方が戸惑うのが、**「結局どの書類を付ければいいの?」**という点です。 ...

2026年6月28日 · ひぐらしさとし