合同会社(LLC)をつくるときの登記──株式会社との違い・費用・必要書類の全体像

この記事の要点 合同会社(LLC)の設立にかかる登録免許税は「資本金の0.7%・最低6万円」。株式会社(最低15万円)より安く、定款の認証も不要なので初期費用を抑えやすい。 出資者(社員)がそのまま経営に加わる会社で、決算公告の義務もない。一方で「株式会社」という信用や、株式による資金調達には向かない。 設立の登記は本店所在地を管轄する法務局へ。登記が完了して初めて会社が成立する(会社法579条)。 迷ったら、株式会社と合同会社どちらが合うかも含めて、お近くの司法書士にご相談ください。 会社をつくると聞くと「株式会社」を思い浮かべる方が多いですが、近年は**合同会社(ごうどうがいしゃ、LLC)**を選ぶ起業家も増えています。合同会社は、株式会社にくらべて設立費用が安く、手続きもシンプルなのが特徴です。 ...

2026年7月7日 · ひぐらしさとし

会社の合併・会社分割の登記とは──事業承継・グループ再編で知っておきたい手続きの流れ

この記事の要点 会社をまとめる「合併」と、事業の一部を切り出す「会社分割」は、いずれも登記が必要な組織再編の手続き 合併には吸収合併・新設合併、会社分割には吸収分割・新設分割があり、当事会社の数や登記の内容が異なる 株主総会の特別決議・債権者保護手続き(公告・催告)を経て、効力発生日から2週間以内に登記が必要 契約書の作成段階から法律・税務両面の検討が必要になるため、専門家の関与が実務上一般的 事業承継やグループ内の再編を検討する中小企業の経営者から、「会社をひとつにまとめたい」「事業の一部を切り離して別会社にしたい」という相談が増えています。こうした場面で使われるのが、会社法上の「合併」と「会社分割」という組織再編の手続きです。 ...

2026年7月6日 · ひぐらしさとし

会社の設立日、土日や1月1日でも大丈夫──休日を「会社成立の日」にできる新制度

結論から言うと、2026年2月2日以降は、土日や祝日、年末年始であっても、会社の設立日(会社成立の年月日)として登記できるようになりました。これまでは法務局の休日と重なると、その日を設立日にすることができませんでした。主なポイントは次のとおりです。 ...

2026年7月4日 · ひぐらしさとし

役員変更の登記は「同じ人が続けるとき」も必要──任期満了と『重任』のはなし

「役員は前と同じ顔ぶれだから、登記は何もしなくていい」──これは誤解です。 取締役や監査役には任期があり、任期が満了するたびに、たとえ同じ人がそのまま続投する場合でも「重任(じゅうにん)」という役員変更の登記が必要になります。この登記は変更が生じてから2週間以内に行わなければならず(会社法915条1項)、怠ると過料(100万円以下)の対象になることがあります(会社法976条1号)。さらに長期間放置すると、会社が強制的に解散させられる「みなし解散」につながることもあります。 ...

2026年7月1日 · ひぐらしさとし

取締役を新しく選んだときの登記──就任承諾書・本人確認証明書・印鑑証明書はどれが必要?

「新しく取締役を1人増やすことになった」「家族や役員候補を取締役に迎えたい」——会社を続けていると、こうした場面は意外とよく訪れます。 取締役を新しく選んだら、就任から2週間以内に法務局へ「役員変更の登記」を申請するのが会社法のルールです(会社法915条1項)。このとき多くの方が戸惑うのが、**「結局どの書類を付ければいいの?」**という点です。 ...

2026年6月28日 · ひぐらしさとし

株式会社をつくるときの登記の流れ・費用・必要書類【発起設立】

「会社をつくりたい」と思ったとき、最後の総仕上げになるのが**設立登記(せつりつとうき。会社の存在を公の帳簿に記録する手続き)**です。実は、株式会社は登記をして初めて誕生します。 ...

2026年6月25日 · ひぐらしさとし

「有限会社」のままでいい? 株式会社へ変えるべき?――特例有限会社の続け方と移行登記の基本

この記事の要点 有限会社は今は新設できず、既存の有限会社は「特例有限会社」として株式会社の一種で存続している 役員に任期がない・みなし解散の対象外・決算公告不要という利点があり、無理に変える必要はない 株式会社へ移行したい場合は「商号変更による移行」で、解散・設立の登記を同時申請。登録免許税は最低でも6万円程度から 「うちの会社、いまだに『有限会社』なんだけど、このままで大丈夫なの?」「株式会社に変えたほうが見栄えがいいと聞いたけれど、手続きが大変そう」――長く会社を続けてこられた方から、こうした声をよく耳にします。 ...

2026年6月22日 · ひぐらしさとし

「会社が勝手に解散させられていた」――登記の放置と『会社の継続』で元に戻す手続き

この記事の要点 最後の登記から12年が経過すると、官報公告後2か月以内に届出・登記をしなければ「みなし解散」となる 解散したとみなされた時から3年以内なら、株主総会の特別決議+役員選任+登記で「会社の継続」ができる 継続の登録免許税は3万円(役員変更等をあわせて行う場合は別途加算)。3年を過ぎると継続はできない 「久しぶりに会社の登記簿(登記事項証明書)を取ってみたら、『解散』と書かれていた」――そんな相談は、決して珍しいものではありません。会社をたたんだ覚えはないのに、いつのまにか解散したことになっている。これは多くの場合、登記を長く放置していたために、国の手続きで解散したものと扱われてしまったケースです。 ...

2026年6月19日 · ひぐらしさとし

ストックオプションを発行するときの登記──新株予約権の決め方・手続き・費用の全体像

この記事の要点 ストックオプションは会社法の新株予約権として発行し、募集事項は非公開会社なら株主総会の特別決議、公開会社なら取締役会で決める(無償発行など特に有利な条件のときは、公開会社でも株主総会の特別決議が必要) 発行から2週間以内に変更登記が必要。登録免許税は申請1件につき9万円 税制優遇の要件・課税は税理士、既存株主とのトラブルは弁護士、発行手続きや登記はお近くの司法書士へ 「優秀な人材に入ってもらいたいが、いまは十分な給料を出せない」。 「将来会社が成長したときの利益を、いっしょに頑張ってくれる人と分け合いたい」。 ...

2026年6月16日 · ひぐらしさとし

支店を出すとき、登記はどこまで必要?──「支店所在地での登記」は廃止されました

この記事の要点 支店設置の登記は、本店の所在地を管轄する法務局に、設置から2週間以内に申請する 令和4年9月1日施行の改正で「支店所在地での登記」は廃止され、現在は本店所在地の登記だけで完結する 登録免許税は支店1か所につき6万円(移転・廃止はそれぞれ3万円) 事業が軌道に乗って、別の地域にもう一つ拠点を構えたい――。そんなとき、「支店を出すなら登記がいるのだろうか」「本店のある法務局と、支店のある法務局の両方に届け出るのか」と迷う経営者の方は少なくありません。 ...

2026年6月13日 · ひぐらしさとし