準確定申告とは?相続で見落としやすい「4か月以内」の申告期限

この記事の要点 準確定申告とは、亡くなった方に代わって相続人が行う所得税の確定申告のこと 期限は死亡日ではなく「相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内」が原則 相続放棄(3か月)や相続税申告(10か月)と並行して管理すべき、別枠の期限として扱う必要がある 本文 結論から言うと、亡くなった方が生前に確定申告の対象となる所得を得ていた場合、相続人はその方に代わって「準確定申告」という所得税の申告を行う必要があり、この期限は通常の確定申告よりもかなり短く設定されています。 ...

2026年7月20日 · ひぐらしさとし

認知された子の相続分は?──嫡出子との違いの歴史と戸籍での読み取り方

この記事の要点 婚姻関係にない父母の間に生まれた子でも、父から認知を受ければ法律上の子として相続人になる かつては嫡出子の2分の1とされていた相続分は、最高裁の判断と法改正により嫡出子と同じ扱いになっている 認知の記載は本人の戸籍だけでなく親の戸籍にも残るため、相続人を確定する際は出生まで遡って確認する必要がある 本文 結論から言うと、婚姻関係にない父母の間に生まれた子であっても、父に認知された子は法律上の子として相続人になり、相続分も嫡出子(婚姻関係にある父母の間に生まれた子)と同じです。 ...

2026年7月20日 · ひぐらしさとし

後見監督人とは?成年後見人を見守る仕組みと選ばれるケース

この記事の要点 後見監督人(こうけんかんとくにん)は、成年後見人がきちんと本人のために事務をしているかを見守るため、家庭裁判所が選任する人 すべての後見に必ず付くわけではなく、家庭裁判所が「必要がある」と判断した場合に選任される 保佐・補助にも同様の仕組み(保佐監督人・補助監督人)があり、任意後見の「任意後見監督人」とは別の制度 「後見人が決まったのに、さらに『後見監督人』という人が出てきた」——後見の手続きを進める中で、こうした戸惑いの声を聞くことがあります。後見監督人は、後見人に代わって本人を支援する人ではなく、後見人の仕事ぶりをチェックする役割の人です。本記事は、執筆時点(2026年07月)の制度に基づく一般的な解説です。 ...

2026年7月19日 · ひぐらしさとし

支払督促の手続きの流れ|申立てから仮執行宣言・強制執行までを一般向けに解説

この記事の要点 支払督促は、簡易裁判所の書記官が書面審査だけで支払いを命じる手続きで、原則として裁判所に出向く必要がない 相手が一定期間内に督促異議を出さなければ仮執行宣言が付され、確定を待たずに強制執行に進める 相手が督促異議を出すと通常訴訟に移行するため、争いになりそうな相手には時間がかかることもある 貸したお金や取引先の未払い代金を回収したいとき、いきなり訴訟を起こすのはハードルが高いと感じる方も多いはずです。支払督促(しはらいとくそく)は、そうした場面で使われることが多い手続きの一つで、双方が裁判所に出向いて主張し合う必要がなく、書類のやり取りだけで進む点が特徴です。この記事では、支払督促がどのような流れで進むのかを整理します。 ...

2026年7月19日 · ひぐらしさとし

「又は」と「若しくは」、「及び」と「並びに」の違い──条文の接続詞は階層で読み分ける

この記事の要点 「又は」と「若しくは」はどちらも「〜か〜か」の選択。大きいくくりが「又は」、その内側の小さいくくりが「若しくは」 「及び」と「並びに」はどちらも「〜と〜」の並列。小さいくくりが「及び」、大きいくくりが「並びに」 選択は「又は」が基本形、並列は「及び」が基本形。組み合わせの向きが逆なので注意 法律の条文では、「又は」と「若しくは」、「及び」と「並びに」がはっきり使い分けられています。日常の文章ではどれも同じように使いますが、条文では言葉のかかり方の階層(大きいくくりか、小さいくくりか)を示す記号として働きます。結論から言うと、選択(〜か〜か)では大きいくくりが「又は」・小さいくくりが「若しくは」、並列(〜と〜)では小さいくくりが「及び」・大きいくくりが「並びに」です。 ...

2026年7月18日 · ひぐらしさとし

相続登記で出した戸籍は返してもらえる?──原本還付という一手間

この記事の要点 相続登記で提出した戸籍・遺産分割協議書・印鑑証明書などの原本は、原本還付(げんぽんかんぷ)という手続きをとれば、登記完了後に返してもらえる 具体的には、原本のコピーを添えて、そのコピーに「原本と相違ありません」と記して申請人が記名・押印しておく、という一手間が必要 ただし、その登記のためだけに作った委任状などは、原則として返してもらえない 「相続登記のために集めた戸籍一式を法務局に出したら、そのまま取られてしまうのだろうか」——よくあるご心配です。結論から言うと、原本還付という手続きをとれば、提出した原本は登記が終わったあとに返してもらえます。戸籍は銀行の相続手続きなど他の場面でも使うことが多いので、実務ではほぼ必ずこの手続きを使います。 ...

2026年7月18日 · ひぐらしさとし

高齢の家族と司法書士に相談に行くとき、聞き取りやすさで気をつけたいこと

この記事の要点 高齢の家族が同席する相談では、時間を区切り休憩をはさむだけで負担が大きく変わる 「もう一度、別の言い方で説明してほしい」と伝えてよいと事前に共有しておく 疲れや聞き取りにくさのサインに気づいたら、その場で無理に結論を出さない 相続の相談に、高齢の親やご家族を連れて行くことになったとき、「長時間座っていて疲れないか」「専門的な説明についていけるか」と気になる方は少なくありません。誰と相談に行くかを決めたあとに、実際に同席してもらう際の配慮も合わせて考えておくと安心です。 ...

2026年7月17日 · ひぐらしさとし

固定資産税の『精算金』は税金なのか──決済日に買主・売主で分け合うお金の正体

この記事の要点 固定資産税は「毎年1月1日時点の登記簿上の所有者」に対して1年分課税される 年の途中で売買しても納税義務者は変わらないため、決済時に日割りで精算するのは商慣習であり、法律上の税金の分割ではない 精算金の法的性質は「売買代金の一部」と理解されており、税額そのものを分けているわけではない 不動産の売買決済の場では、固定資産税・都市計画税を「所有していた期間に応じて」買主と売主で日割り計算し、買主が売主へ精算金を支払う商慣習があります。この精算金を、税金そのものが分割されていると誤解している方が少なくありません。 ...

2026年7月17日 · ひぐらしさとし

農地を相続したら登記だけでは終わらない?農業委員会への届出期限

この記事の要点 農地を相続すると、法務局への相続登記とは別に、農業委員会への届出という手続きが控えている 届出の期限は「農地の権利を取得したことを知った日からおおむね10か月以内」が目安とされている 登記と届出は別々の制度なので、どちらか一方をやれば足りるわけではなく、両方の期限を並行して管理する必要がある 本文 結論から言うと、相続した不動産に農地(田・畑など)が含まれる場合、法務局での相続登記だけでなく、その農地がある市区町村の農業委員会への届出も必要になります。この二つは根拠となる法律も窓口も別の手続きです。 ...

2026年7月16日 · ひぐらしさとし

改製原戸籍とは?相続登記で必要になる「コンピュータ化前の戸籍」の基礎知識

この記事の要点 改製原戸籍とは、戸籍の様式が変わる前の「古い戸籍」のこと 相続登記では、被相続人の出生から死亡までの戸籍をすべて集める必要があり、現在の戸籍だけでは足りないことが多い 改製の前後で戸籍に記載される人が変わるため、改製原戸籍を確認しないと相続人を見落とすおそれがある 本文 相続登記のために戸籍を集めていると、市区町村の窓口で「改製原戸籍もいりますか」と聞かれて戸惑う方が少なくありません。結論から言うと、相続登記では改製原戸籍もほぼ必ず必要になります。 ...

2026年7月16日 · ひぐらしさとし