この記事の要点

  • 改製原戸籍とは、戸籍の様式が変わる前の「古い戸籍」のこと
  • 相続登記では、被相続人の出生から死亡までの戸籍をすべて集める必要があり、現在の戸籍だけでは足りないことが多い
  • 改製の前後で戸籍に記載される人が変わるため、改製原戸籍を確認しないと相続人を見落とすおそれがある

本文

相続登記のために戸籍を集めていると、市区町村の窓口で「改製原戸籍もいりますか」と聞かれて戸惑う方が少なくありません。結論から言うと、相続登記では改製原戸籍もほぼ必ず必要になります。

改製原戸籍(かいせいげんこせき、実務では「はらこせき」とも呼ばれます)とは、戸籍の様式が法令の改正によって新しく作り直された際に、書き換えられる前の古い戸籍のことです。戸籍の様式は過去に何度か大きく変わっており、直近では平成6年の法務省令改正をきっかけに、紙の戸籍から現在のコンピュータ化された戸籍への切り替えが進みました。この切り替えの時期は市区町村によって異なり、平成6年以降、順次移行が進められました。

ここで注意が必要なのは、戸籍が新しい様式に書き換えられるとき、書き換え時点ですでに戸籍から抜けている人(婚姻で他の戸籍に移った、亡くなって除籍されたなど)の記載は、新しい戸籍には引き継がれないという点です。つまり、現在の戸籍だけを取得しても、それより前に生まれて亡くなった子や、養子縁組・認知などの記録が漏れてしまうことがあります。戸籍収集が途中で止まってしまうケースの多くは、この改製原戸籍の取得漏れが原因です。

そのため相続登記では、被相続人の死亡時の戸籍から出生時の戸籍まで、切れ目なく遡って収集する必要があります。遡る過程で戸籍が改製されている箇所があれば、その改製原戸籍も取得し、記載されている身分事項をひとつずつ確認していく作業になります。

執筆時点(2026年07月)の制度に基づく一般的な解説です。

まとめ

改製原戸籍は、戸籍の様式が改められる前の古い戸籍で、相続登記に必要な「出生から死亡までの戸籍」を過不足なく集めるために欠かせない書類です。現在の戸籍だけでは相続人の記載が漏れることがあるため、手元の戸籍で完結しているか判断がつかない場合は、お近くの司法書士にご相談ください。

参考資料

この記事は、次の資料を参照して内容を確認しています(確認日:2026年07月)。

※印は自治体公式サイト等の二次資料です。

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