一人会社の社長が亡くなったら──後継者がいない会社はどうなる?
この記事の要点 取締役1名・株主1名の「一人会社」で社長が亡くなると、会社には取締役も代表者も誰もいない状態が生じる 緊急の対応策として、裁判所に一時取締役・一時代表取締役の選任を申し立てる方法がある(会社法346条2項・351条2項)。申立ての代理は弁護士、裁判所へ提出する書類の作成は司法書士という役割分担がある 株式は相続人に引き継がれるため、相続人が株主として新しい取締役を選ぶ道筋もある 誰も引き継がない場合は解散・清算という選択肢になるが、清算人も自動的には決まらない点に注意が必要 放置すると役員変更登記の懈怠で過料の対象になり、最終的には休眠会社として強制的に解散させられることもある 「社長がすべてを兼ねている」会社は、中小企業では珍しくありません。取締役が1人だけで、その人がほぼ全部の株式も持っている──いわゆる一人会社です。効率的に経営できる反面、その1人に万一のことがあったとき、会社の意思決定を担う人が文字どおり誰もいなくなるという弱点を抱えています。 ...