土地家屋調査士試験 試験対策 第132回──不動産登記令・不動産登記法(図面の定義及び地図等の備付け)/土地家屋調査士法(調査士法人)/民法(共有)/測量法(総則・定義)/不動産登記規則(建物図面及び各階平面図)

問題: 不動産登記令2条及び不動産登記法14条に定める図面に関する用語について、次のアからオまでの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。 ア. 土地所在図とは、一筆の土地の所在を明らかにする図面であって、法務省令で定めるところにより作成されるものをいう。 ...

2026年9月2日 · ひぐらしさとし

連帯保証人・連帯債務者から外れたい──離婚時にできること・できないこと

この記事の要点 離婚は夫婦間の話し合いにすぎず、金融機関との契約(連帯保証・連帯債務)を当然に変更する効力はない 連帯保証人と連帯債務者は法的な立場が異なるが、「離婚後も原則そのまま残る」という点は共通している 地位を外れるには、一般的に金融機関の承諾を得た契約変更・借り換え・代わりの保証人を立てる、といった手続きが必要になる(ローンが完済されれば、その時点で義務はなくなる) 放置すると、相手の返済が滞った場合に自分へ請求が及ぶリスクが残る 話し合いが難航する場合は弁護士、契約内容の確認や書類の整理は司法書士が窓口になる 離婚しても、住宅ローンの連帯保証人・連帯債務者という立場は、当然には外れません。これが最初に押さえておきたい結論です。離婚届を出しても、財産分与の話し合いがまとまっても、金融機関との契約はそのまま残ります。外れるためには、これから説明する一定の手続きが別途必要です。 ...

2026年9月2日 · ひぐらしさとし

二世帯住宅の登記──単独・共有・区分、どの形にするかで相続が変わる

この記事の要点 二世帯住宅の登記には「単独登記」「共有登記」「区分登記」の3方式があり、選び方で将来の相続の進み方が変わる 単独登記・共有登記は建物全体または持分が遺産分割の対象になり、共有登記は相続のたびに持分がさらに細かく分かれやすい 区分登記は各世帯の専有部分ごとに独立した登記になるため、片方の世帯の相続がもう一方の世帯に直接影響しにくい 区分登記にするには構造上・利用上の独立性など一定の要件を満たす必要がある 住宅ローンの組み方や税務上の取り扱いにも関わるため、建築・取得の段階で早めに検討しておくことが望ましい 二世帯住宅を建てる、あるいは購入するとき、建物の登記をどの形にするかは「今の暮らしやすさ」だけでなく「将来の相続の進み方」にも直結します。結論からいうと、登記の方式には大きく分けて「単独登記」「共有登記」「区分登記」の3つがあり、どれを選ぶかによって、親世代に相続が発生したときの手続きの進み方や、家族間で調整が必要になる範囲が変わってきます。 ...

2026年9月2日 · ひぐらしさとし

公益信託とは──2026年4月スタートの新制度で、財産を社会貢献に活かす

この記事の要点 公益信託とは、自分の財産を奨学金・助成・文化振興などの「公益目的」のために使ってもらう信託の仕組みです 2026年(令和8年)4月1日に新しい「公益信託に関する法律」が施行され、約100年ぶりに制度が全面的に生まれ変わりました 行政庁(内閣総理大臣または都道府県知事)の認可制になり、公益法人やNPO法人なども受託者(財産を託される側)になれることが明確になりました 信託財産は金銭だけでなく、不動産や美術品なども託せるようになりました 財団法人を作るほどの規模ではないけれど社会貢献に財産を役立てたい、という方の新しい選択肢です 公益信託とは、ひとことで言えば「自分の財産を、特定の誰かのためではなく、社会のために使ってもらう信託」です。たとえば「亡くなった後、遺産の一部を地元の学生の奨学金に役立ててほしい」「長年集めた美術品を文化振興のために活かしてほしい」──そんな希望を形にするための制度で、2026年(令和8年)4月1日から新しい法律のもとで運用が始まっています。 ...

2026年9月1日 · ひぐらしさとし

成年後見人あてに本人の郵便物が届く?──郵便物等の回送・管理の制度

この記事の要点 成年後見人は、家庭裁判所の許可(嘱託)があれば、本人あての郵便物等を自分の住所に配達してもらうことができます(民法860条の2) 配達された郵便物等は、後見人が開いて見ることができます。ただし後見の事務に関係ないものは、速やかに本人へ渡さなければなりません(民法860条の3) 本人は、後見人が受け取った郵便物等(すでに本人に渡されたものを除く)について、後見人に閲覧を求めることができます 結論からお伝えします。成年後見人は、家庭裁判所の許可(嘱託)なしに本人あての郵便物を受け取れるわけではありません。嘱託を経て配達を受けられるようになると、受け取った郵便物等を開いて見ること自体はできますが、後見の事務に関係のないものは速やかに本人へ渡さなければならず、本人から閲覧を求められればそれに応じる必要があります。入口に家庭裁判所の関与を置き、受け取った後は交付義務と閲覧請求権で歯止めをかける、という組み立てになっています。 ...

2026年9月1日 · ひぐらしさとし

未払いの給料を取り戻すには|賃金請求で少額訴訟・支払督促を使うときの基礎知識

会社を辞めたのに最後の給料が振り込まれない、残業代の一部が支払われていない――こうした「賃金(ちんぎん・給料や残業代のこと)」の未払いも、貸したお金や敷金と同じく「金銭を請求する権利」の一つであり、少額訴訟や支払督促といった簡易裁判所の手続きの対象になり得ます。この記事では、賃金請求という場面に的をしぼって、どの手続きが向いているかの考え方を整理します。 ...

2026年9月1日 · ひぐらしさとし

土地家屋調査士試験 試験対策 第131回──表示に関する登記の登記事項及び地番/調査士会連合会及び登録審査会/境界線上の工作物(共有の障壁・目隠し)/測量士・測量士補の登録の消除等/地積測量図の記載事項

問題: 表示に関する登記の登記事項及び地番に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。 ア. 不動産登記法第27条第3号により、所有権の登記がない不動産について所有者の氏名又は名称及び住所並びに持分を登記事項とする定めは、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物には適用されない。 ...

2026年9月1日 · ひぐらしさとし

離婚後もローンが残る家に住み続けたい──名義と返済のねじれ問題

この記事の要点 夫(またはどちらか一方)の名義・その人がローンを返済している家に、離婚後は住まない側ではなく住み続ける側(多くは子と暮らす親)だけが住む、という「名義・返済者」と「居住者」がずれた状態が起こりうる このねじれは自然には解消されない。ローンの契約者変更には金融機関の審査・承諾が必要であり、名義変更(登記)のほうは、手続き自体は成り立つものの、住宅ローン契約上は金融機関の承諾を要するとされているのが一般的である 当事者だけで名義やローンの扱いを勝手に動かすと、住宅ローン契約の条項(期限の利益喪失条項など)に触れる可能性がある 前回はペアローンで購入した家を離婚時にどう整理するかを扱った。今回は「名義もローンも一方だけ」という、より単純に見えて実は動かしにくいケースを整理する 離婚にあたって、家を出る側が「ローンは自分名義のまま、家には元配偶者と子どもだけが住み続ける」という形で話がまとまることがあります。売却も名義変更もせず、とりあえず今のまま住まわせる、という選択です。一見シンプルに見えますが、名義・ローン・居住者の3つがバラバラになったこの状態は、時間が経つほど整理が難しくなりやすい構造を持っています。 ...

2026年9月1日 · ひぐらしさとし

親族間売買の「適正価格」──安すぎると贈与扱い?みなし贈与の入口(詳細は税理士へ)

この記事の要点 親族間(親子・きょうだいなど)で不動産を売買する場合も、価格の決め方には注意が必要とされている 時価に比べて著しく低い価格で売買すると、その差額部分が「贈与」とみなされる可能性がある(低額譲渡・みなし贈与と呼ばれる考え方) どの程度の価格差から「著しく低い」と判断されるかという具体的な基準額や、税額の計算方法はこの記事では扱わない 個別の価格設定や税額の判断は税理士に相談するのが基本 以前の記事「親子間売買はなぜ住宅ローンが通りにくい?」では、親子間売買における住宅ローン審査の傾向や、売買・贈与・相続それぞれの登記・税金の違いを整理し、「売買価格が時価より著しく低いと差額が贈与とみなされる可能性がある」という論点にも軽く触れました。今回は、この「みなし贈与」の入口部分をもう少し掘り下げてご紹介します。ただし、具体的にいくらなら安全かという基準額の算定や税額の試算には立ち入りません。 ...

2026年9月1日 · ひぐらしさとし

「者」「物」「もの」の使い分け──同じ読みでも指す対象が変わる法律用語【民法の条文で解説】

この記事の要点 「者」は法律上の人を指す。個人(自然人)だけでなく、会社などの法人も含む 「物」は形のある物=有体物を指す。民法85条に定義が置かれている ひらがなの「もの」は、者・物のどちらにも当てはまらないものを指すときや、いったん挙げた対象にさらに絞り込みを重ねるときに使われる 法律の条文には、「者(もの)」「物(もの)」「もの」という、読みだけ聞くと区別できない3つの言葉が出てきます。結論から言うと、この3つは、法令をつくるときの書き分けのきまりに従って使い分けられています。漢字の「者」は人、漢字の「物」は形のある物、ひらがなの「もの」はそのどちらにも当てはまらないものを指すときや、いったん挙げた対象を絞り込んで受け直すとき──この使い分けを知っておくと、条文を読むときに「いま何の話をしているのか」を取り違えにくくなります。 ...

2026年8月31日 · ひぐらしさとし