戸籍の死亡事項の読み方──「推定」「頃」の記載と、亡くなった順番が分からないときの同時死亡の推定

この記事の要点 戸籍の死亡の記載は【死亡日】【死亡時分】【死亡地】【届出日】【届出人】の順に並ぶ。相続の開始の時点を示すのは【死亡日】【死亡時分】で、【届出日】ではない 亡くなった日時がはっきりしない場合、戸籍の死亡日時に「推定」「頃」といった言葉が添えられていることがある 亡くなった順番が分からないときは同時に死亡したものと推定され(民法32条の2)、その人どうしは相続し合わない一方、代襲相続は起こりうる 結論から言うと、戸籍の死亡の記載のうち、相続人の範囲を左右するのは【死亡日】と【死亡時分】です。家族が同じ日に相次いで亡くなった場合には、何時何分に亡くなったかによって、だれが相続人になるかが変わることがあります。 ...

2026年9月30日 · ひぐらしさとし

死後の手続きとお金の悩み・全体マップ──凍結・解約・借金・時効

この記事の要点 家族が亡くなった後のお金の悩みは「口座の凍結と解約/請求できるお金/親の借金の調べ方/相続放棄・限定承認/借金の時効」の5つに分けると整理しやすい 期限に注意したいのは、相続放棄・限定承認の原則3か月(民法915条1項)と、未支給年金・葬祭費・埋葬料・保険金などの請求の時効 下の目次から、いま困っていることに当てはまる項目の記事を読んでください 相続放棄をするかどうか、時効を援用するかどうかといった個別の判断は、この記事では扱いません 家族が亡くなった後の「お金」の悩みは、まず悩みの種類を5つのどれかに当てはめ、その項目の記事から読むのが近道です。この記事は、死後の手続きのうちお金にかかわる解説記事だけをまとめて案内する目次です。制度のしくみは個別の記事にゆずり、ここでは「どの悩みに、どの記事が対応しているか」だけを並べます。本記事は、執筆時点(2026年09月)の法令に基づく一般的な解説です。 ...

2026年9月29日 · ひぐらしさとし

相続手続きの全体マップ──「何から始めるか」をこの1本から辿れる総目次

この記事の要点 相続の手続きは「亡くなった直後/相続人を確かめる/財産を調べる/分け方を決める/名義を変える/税金/もめたとき/生前対策」の8つの段階に分けると、いま自分がどこにいるかが見えやすくなる 期限のある手続きがあるので、最初に確かめたいのは「相続放棄をするかどうか(原則3か月)」と「相続登記(原則3年)」の2つ 下の段階別の目次から、いまの自分に当てはまる段階の記事を読んでください 税額の計算は税理士、相続人どうしで争いになっているときは弁護士が相談先です 相続の手続きで「何から始めればいいのか」と迷ったときは、まず自分がいまどの段階にいるかを決め、その段階の記事から読むのが近道です。この記事は、相続に関する解説記事をまとめて案内する総目次です。制度のしくみは個別の記事にゆずり、ここでは「どの段階で、どの記事を読めばよいか」だけを並べます。本記事は、執筆時点(2026年09月)の法令に基づく一般的な解説です。 ...

2026年9月28日 · ひぐらしさとし

相続税の2割加算とは──対象になる人・ならない人(孫・孫養子・兄弟姉妹・甥姪)

この記事の要点 相続や遺贈で財産を取得した人が、亡くなった方の配偶者・一親等の血族(父母・子)のいずれでもないときは、その人の相続税額に2割が加算される(相続税法18条1項) 孫は原則として対象だが、親(亡くなった方の子)の死亡などにより代襲相続人となった孫は対象外。孫養子は、代襲相続人でもある場合を除いて対象になる(同条2項) 兄弟姉妹、甥・姪(代襲相続人として相続する場合を含む)、遺言で財産を受け取った知人など配偶者・一親等の血族以外の人は対象になる。分かれ目は相続人かどうかではなく続柄 相続税には、財産を受け取った人と亡くなった方(被相続人)との続柄によって、税額が2割増しになる仕組みがあります。「相続税額の2割加算」と呼ばれるもので、相続税法18条に定められています。 ...

2026年9月27日 · ひぐらしさとし

相続と税金の入口まとめ──税目別に見る、司法書士が答えられる範囲と税理士に聞くこと

この記事の要点 相続にかかわる税金は「相続税」だけではない。亡くなった方の所得税(準確定申告)、生前の贈与税、相続した不動産を持ち続ける・売る・名義を変えるときの税金など、場面ごとに別々の税目が関係してくる 期限がある申告の代表は、準確定申告(原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内)と相続税の申告(同じく10か月以内) 税金がかかるかどうか、申告が必要かどうか、税額がいくらになるかは、個別の事情によって変わるため税理士に確認する 相続の場面で司法書士が登記手続きの一環として税額を計算して案内できるのは、登記を受けるときにかかる「登録免許税」だけ 下の一覧表で自分の状況に近い行を探し、詳しくはそれぞれの記事へ進んでください 相続のあとに「どんな税金がかかるのか」を考えるときは、まず「どの場面の税金か」を一つ決めて、その税目の記事から読むのが近道です。相続の税金というと相続税が思い浮かびますが、実際には、亡くなった方のその年の所得、生前に受けた贈与、相続した不動産の保有・売却・名義変更など、場面ごとにかかわる税目が違います。 ...

2026年9月27日 · ひぐらしさとし

家族構成別・相続の目次──子なし夫婦・おひとりさま・再婚・海外、あなたのケースはどれ?

この記事の要点 誰が相続人になるかは、家族構成によって民法のルールで決まる。配偶者は常に相続人で、それ以外の家族は「子→親(親がいなければ祖父母)→兄弟姉妹」の順番で相続人になる 子のいない夫婦・おひとりさま・再婚家庭・内縁・子が先に亡くなっている場合・相続人が海外にいる場合など、ケースによって相続人の顔ぶれと注意点が変わる 下の一覧表で自分の家族構成に近い行を探し、詳しくはそれぞれの記事へ進んでください 最終的に相続人を確定するのは、亡くなった方の戸籍です。家族の認識と戸籍の内容が違うこともあります 「自分の家の場合、相続人は誰になるのか」を知りたいときは、まず自分の家族構成がどのケースに当たるかを決め、そのケースを扱った記事から読むのが近道です。相続人の範囲は民法で決まっており、家族構成が同じなら、相続人になる人の顔ぶれもおおむね同じ型になります。 ...

2026年9月27日 · ひぐらしさとし

法務局に預けた遺言書は何年保管される?──原本は死亡から50年、画像などのデータは150年

この記事の要点 法務局に預けた遺言書の原本は遺言者の死亡の日から50年、遺言書の画像などを記録したデータは150年が経過した後に、廃棄・消去できると定められている その間、相続人などは遺言書情報証明書の交付や閲覧を請求でき、保管されているかどうかは遺言書保管事実証明書で確かめられる 保管期間が長いからといって、相続登記の申請義務(3年以内)などの期限が延びるわけではない 法務局(遺言書保管所)に預けた自筆証書遺言は、遺言者が亡くなったあとも長く残ります。法律と政令は、原本については遺言者の死亡の日から50年、画像などを記録したデータについては150年が経過した後は、廃棄・消去できると定めています。 ...

2026年9月26日 · ひぐらしさとし

離縁した養子は相続人になる?──戸籍の離縁の記載の見方と、養子の子の代襲相続

この記事の要点 離縁すると、養子(その配偶者や子・孫を含む)と養親側との親族関係は終わる(民法729条)。離縁した後に養親が亡くなっても、元養子は相続人にならない。一方、離縁より前に養親が亡くなっていれば、その相続では相続人になっている 離縁は養親と養子の双方の身分事項欄に記載される(戸籍法施行規則35条3号)。戸籍では「離縁の日付」と「養親の死亡の日付」の前後を読み比べる 養子の子が代襲相続人になるのは、原則として、縁組の後に生まれ、かつ離縁がされていない場合(縁組の前に生まれた子は代襲相続人にならない。民法887条2項ただし書) 結論から言うと、離縁した元養子が養親の相続人になるかどうかは、離縁と養親の死亡のどちらが先に起きたかで決まります。 ...

2026年9月26日 · ひぐらしさとし

生前対策は何から始める?──遺言・贈与・家族信託・後見の全体マップ

この記事の要点 生前対策は「制度」から選ぶのではなく、「何が心配か・何をしたいか」から入ると迷いにくい 財産の行き先を決めたいなら遺言、元気なうちに渡したいなら生前贈与、判断能力が下がったときの備えなら任意後見・家族信託、体が弱ったときや亡くなった後の事務なら見守り契約・財産管理委任契約・死後事務委任契約が入口になる 遺言・任意後見・家族信託などは、本人に判断能力があるうちでなければ準備できない。生前対策そのものに法律上の期限はないが、「元気なうち」が実質的な期限になる 制度は組み合わせて使うこともできるが、どう組み合わせるかは家族構成や財産の内容によって変わるため、一律の正解はない 下の一覧表で自分の心配ごとに近い行を探し、詳しくはそれぞれの記事へ進んでください 「生前対策をしたほうがいいとは聞くけれど、何から始めればいいのか分からない」──そう感じたときは、まず「何が心配か」を一つ決めて、その心配に対応する制度の記事から読むのが近道です。遺言・生前贈与・家族信託・任意後見といった制度は、それぞれ得意な場面が違うため、心配ごとが決まれば読むべき記事もおのずと絞られます。 ...

2026年9月26日 · ひぐらしさとし

登記簿に「死亡」の符号が付く──所有者が亡くなったことを法務局が表示する新しい仕組み

この記事の要点 不動産の名義人(登記名義人)が亡くなったことを、法務局の登記官が職権で登記簿に「符号」で表示できる制度ができた(不動産登記法76条の4・2026年4月1日施行) 符号は、登記簿の名義人の氏名の横に付く「◇」の記号。付くのは個人の名義人だけで、会社などの法人は対象外 符号が付いても、相続人の相続登記の申請義務(相続を知った日などから3年以内)はそのまま残る。符号は相続登記の代わりにはならない 法務局が実際に符号の表示を始める時期は、執筆時点では法務省から案内されていない。いずれにしても申請義務の期限は符号の有無と関係なく進むので、符号が付くのを待たずに、相続登記(または相続人申告登記)を進めるのが基本 結論からお伝えします。2026年4月1日施行の法改正で、不動産の名義人(登記簿に所有者として記録されている人。「登記名義人」といいます)が亡くなったことを、法務局の登記官が自分の判断で(職権で)登記簿に表示できる仕組みが設けられました(不動産登記法76条の4)。表示されるのは「◇」という記号で、名義人の氏名の横に付きます。 ...

2026年9月25日 · ひぐらしさとし