相続の相談、何から話せばいいか分からないときの整理のしかた

この記事の要点 相談前に「困っていること」を箇条書きでメモしておくだけで、話がまとまりやすくなる 大まかな時系列(いつ亡くなったか、これまで何をしたか)を書き出すと状況が伝わりやすい 「うまく話せるか不安」という気持ちも、そのまま伝えてよい 相続の相談を考えたとき、「何から話せばいいのか分からない」「頭の中が整理できていないまま行っていいのか」と迷う方は少なくありません。結論から言うと、整理してから行く必要はありません。整理をお手伝いするのも相談の役割のひとつです。ただ、少しの準備で最初のやり取りがぐっとスムーズになるのも事実です。 ...

2026年7月25日 · ひぐらしさとし

不動産の売買契約書に貼る収入印紙、金額はどう決まる?──印紙税の基礎

この記事の要点 不動産の売買契約書は印紙税の課税対象文書で、契約金額に応じて税額が段階的に決まる 印紙税は登録免許税・不動産取得税とは別の税金で、契約書という「文書」に対して課される 電子データでやり取りする電子契約は、課税文書に該当しないとされている 不動産の売買契約を結ぶとき、契約書に収入印紙を貼っている場面を見たことがある方は多いと思います。これは「印紙税」という税金で、登録免許税や不動産取得税とは別物です。印紙税は不動産そのものを取得したことにではなく、契約書という「文書」を作成したことに対して課される国税です(印紙税法別表第一)。 ...

2026年7月25日 · ひぐらしさとし

生命保険金の請求にも期限がある?相続で見落としやすい『3年』の消滅時効

この記事の要点 生命保険金は受取人固有の財産で、原則として遺産分割の対象外だが、保険金を請求する権利そのものには消滅時効がある 消滅時効の期間は「行使することができる時から3年」(保険法95条1項) 遺産分割や相続放棄の判断に気を取られ、保険金請求そのものが後回しになりやすい点に注意が必要 本文 結論から言うと、生命保険金は受取人固有の財産であるため、原則として遺産分割の対象にはなりませんが、保険金を請求する権利そのものには保険法上の消滅時効があり、いつまでも請求できるわけではありません。 ...

2026年7月24日 · ひぐらしさとし

戸籍の「続柄」欄の読み方──実子と養子の記載の違い、相続人確定での注意点

この記事の要点 戸籍の「続柄」欄には、その人が戸籍の筆頭者・父母から見てどのような続き柄にあたるかが記載される 実子は生まれた順に「長男」「二男」等と記載され、普通養子縁組による養子は「養子」「養女」と記載されて区別できる(特別養子は実子と同じ記載になる) 戸籍が作られた時期によって続柄欄の記載ルール自体が変わっている箇所があり、古い戸籍を読むときは注意が必要 本文 結論から言うと、戸籍の「続柄」欄は、その戸籍に記載されている人が戸籍の筆頭者や父母との関係でどの続き柄にあたるかを示す欄で、相続人を確定する作業では「誰が実子で、誰が養子か」を読み分ける手がかりになります。ただし、続柄欄の記載ルールは戸籍が作られた時期によって変わっている部分があるため、古い戸籍を読むときは表面上の記載だけで判断しないことが大切です。 ...

2026年7月24日 · ひぐらしさとし

成年後見人になったら何をする?財産管理と家庭裁判所への報告の流れ

この記事の要点 成年後見人になったら、まず本人の財産を調べて「財産目録」を作ることから始まる 財産目録ができるまでの間は、急を要する行為を除き代理権の行使が制限される その後は日常の財産管理を行いながら、家庭裁判所へ定期的に事務の状況を報告する 「成年後見人に選ばれたら、すぐに本人の財産を自由に動かせるのだろうか」——制度を調べ始めた方から、こうした疑問を伺うことがあります。実際には、就任後すぐに自由な財産管理が始まるわけではなく、まず財産を確定させる手続きを経てから、家庭裁判所の目が届く形で事務が続いていきます。本記事は、執筆時点(2026年07月)の制度に基づく一般的な解説です。 ...

2026年7月23日 · ひぐらしさとし

内容証明郵便の使い方|貸したお金や未払い代金の督促でできること・できないこと

この記事の要点 内容証明郵便は、日本郵便が「いつ・誰が・誰に・どんな内容の文書を送ったか」を証明する郵便の仕組みで、それ自体に相手へ支払いを強制する法的効力はない 消滅時効が迫っている債権では、内容証明郵便による催告で時効の完成を6か月間だけ先延ばしできるが、その間に訴訟等の法的手続きに進まなければ効力は失われる 相手が任意に支払わない場合は、支払督促・少額訴訟・通常訴訟・民事調停など次の法的手続きを検討する必要がある 貸したお金や取引先の未払い代金を回収したいとき、まず内容証明郵便を送ろうと考える方は少なくありません。ですが、内容証明郵便がどこまでの効果を持つ手続きなのかは、意外と正確には知られていません。この記事では、内容証明郵便の法律上の位置づけと、金銭トラブルで使われる場面、そして送っただけでは解決しない限界を整理します。 ...

2026年7月23日 · ひぐらしさとし

「以上・以下」と「超える・未満」の違い──境界の数字を含むか含まないかで読み分ける【会社法の条文で解説】

この記事の要点 「以上」「以下」は、境界となる数字(基準の数)そのものを含む 「超える」「未満(=満たない)」は、基準の数を含まない 「過半数」は「半数を超える」という意味で、ちょうど半分では足りない 法律の条文には、「〜以上」「〜以下」「〜を超える」「〜未満」といった数の区切りがよく登場します。日常会話ではどれもあいまいに使いがちですが、条文では基準となる数そのものを含むか含まないかがきっちり決まっています。結論から言うと、「以上」「以下」は基準の数を含み、「超える」「未満」は含みません。 ...

2026年7月22日 · ひぐらしさとし

登記申請の『取下げ』と『却下』はどう違う?──不備が直せないときの二つの道

この記事の要点 登記の名義変更などで不備が見つかり、補正でも直せないときは、手続きが「取下げ」か「却下」に分かれる 取下げは申請した人が自分から引っ込めること、却下は法務局が「この申請は受け付けられない」と判断すること どちらになるかで、納めた登録免許税の扱いなどが変わることがある 不動産や会社の登記を申請したあと、書類の不備が見つかることがあります。多くはその場での訂正(補正)で直せますが、なかには補正では直しきれない不備もあります。そのときに登場するのが「取下げ(とりさげ)」と「却下(きゃっか)」です。結論から言うと、取下げは申請した側から引っ込めること、却下は法務局が受け付けを認めないと判断することで、同じ「登記できなかった」でも中身が違います。 ...

2026年7月22日 · ひぐらしさとし

相続相談は対面・電話・オンラインどれを選ぶ?──それぞれの向き不向きを整理

この記事の要点 相続の相談は対面・電話・オンラインのいずれの方法でも可能で、それぞれ向き不向きがある 資料を広げて確認する相談や複雑な家族関係の整理は対面が向いている ちょっとした確認や遠方に住む方の相談には電話・オンラインが向いている 相続の相談を検討する際、「まずは電話で聞いてみたい」「遠方に住んでいるのでオンラインで相談できないか」と考える方は少なくありません。結論から言うと、相続の相談は対面・電話・オンラインのいずれの方法でも行うことができ、相談したい内容や状況によって向き不向きがあります。 ...

2026年7月21日 · ひぐらしさとし

登録免許税は誰に相談する税金?──税理士ではなく司法書士が案内できる理由

この記事の要点 登録免許税は登記を受けるために納める国税で、司法書士が登記手続きの一環として計算・案内できる税金 所得税や相続税のような「申告」を前提とする税金とは仕組みが異なる ただし相続税・贈与税・不動産取得税など、他の税金の具体的な税額計算は税理士の業務範囲 不動産の名義変更や抵当権設定の登記を依頼した際、司法書士から登録免許税の金額を案内されて「なぜ税理士ではなく司法書士が税金の話をするのか」と疑問に思われる方がいます。結論から言うと、登録免許税は登記を受けるために納める国税であり、その計算・案内は登記手続きの一環として司法書士が行うことができる税金です。 ...

2026年7月21日 · ひぐらしさとし