問題:
測量法に定める基本測量の実施に伴う土地の立入り等に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア. 国土地理院の長又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、基本測量を実施するために必要があるときは、国有、公有又は私有の土地に立ち入ることができる。
イ. 基本測量を実施するために宅地又はかき、さく等で囲まれた土地に立ち入ろうとする者は、あらかじめ、その占有者の承諾を得なければならない。
ウ. 国土地理院の長又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、基本測量を実施するためにやむを得ない必要があるときは、あらかじめ所有者又は占有者に通知すれば、その承諾を得ないで、障害となる植物又はかき、さく等を伐除することができる。
エ. 山林原野又はこれに類する土地で基本測量を実施する場合において、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得ることが困難であり、かつ、植物又はかき、さく等の現状を著しく損傷しないときは、承諾を得ないで、これらを伐除することができるが、この場合においては、遅滞なく、その旨を所有者又は占有者に通知しなければならない。
オ. 測量法第16条から第18条までの規定による植物、垣若しくはさく等の伐除又は土地、樹木若しくは工作物の一時使用により損失を受けた者がある場合には、政府は、通常生ずべき損失を補償しなければならず、補償を受けることができる者は、その補償金額に不服があるときは、その金額の通知を受けた日から1月以内に、収用委員会の裁決を求めることができる。
答え:
正しいものは、ア・エ・オの3つである。
解説:
本問は、測量法(昭和24年法律第188号)の基本測量の実施に関する規定のうち、土地の立入及び通知(15条)、障害物の除去(16条・17条)、土地等の一時使用(18条)及び損失補償(20条)の規定を問うものであり、正しいのはア・エ・オの3つである。これらの規定は、公共測量についても、「国土地理院の長」「政府」を「測量計画機関」と読み替えるなどして準用される(39条)。
ア 正しい。測量法15条1項は、国土地理院の長又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、基本測量を実施するために必要があるときは、国有、公有又は私有の土地に立ち入ることができると定めている。本肢は同項のとおりである。なお、土地に立ち入る者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを呈示しなければならない(同条3項)。
イ 誤り。測量法15条2項は、同条1項の規定により宅地又はかき、さく等で囲まれた土地に立ち入ろうとする者は、あらかじめその占有者に通知しなければならないと定め、ただし、占有者に対してあらかじめ通知することが困難であるときは、この限りでないとしている。求められているのは占有者への事前の通知であり、承諾ではないから、本肢は誤りである。
ウ 誤り。測量法16条は、国土地理院の長又はその命を受けた者若しくは委任を受けた者は、基本測量を実施するためにやむを得ない必要があるときは、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得て、障害となる植物又はかき、さく等を伐除することができると定めている。障害物の伐除には、原則として、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得ることが必要であり、通知だけで足りるとしている点で、本肢は誤りである。16条の例外として承諾を得ないで伐除することができる場合を定めているのは、エの17条である。
エ 正しい。測量法17条は、山林原野又はこれに類する土地で基本測量を実施する場合において、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得ることが困難であり、かつ、植物又はかき、さく等の現状を著しく損傷しないときは、16条の規定にかかわらず、承諾を得ないで、これらを伐除することができると定め、この場合においては、遅滞なく、その旨を所有者又は占有者に通知しなければならないとしている。本肢は同条のとおりである。
オ 正しい。測量法20条1項は、16条から18条までの規定による植物、垣若しくはさく等の伐除又は土地、樹木若しくは工作物の一時使用により、損失を受けた者がある場合においては、政府は、その損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならないと定め、同条2項は、補償を受けることができる者は、その補償金額に不服がある場合においては、政令で定めるところにより、その金額の通知を受けた日から1月以内に、土地収用法94条2項の規定による収用委員会の裁決を求めることができると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、18条は、基本測量を実施する場合において仮設標識を設置するために必要があるときは、あらかじめ占有者に通知して、土地、樹木又は工作物を一時使用することができると定めている(占有者に対しあらかじめ通知することが困難であるときは、通知を要しない。)。また、政府は、基本測量を実施するために必要があるときは、土地、建物、樹木若しくは工作物を収用し、又は使用することができ、これには土地収用法が適用される(19条)。
ポイント:基本測量のための土地への立入りは国有・公有・私有を問わず認められ(測量法15条1項)、宅地やかき・さく等で囲まれた土地に立ち入るときは、あらかじめ占有者に「通知」する(同条2項。通知が困難なときは不要)。障害となる植物やかき・さく等の伐除は、あらかじめ所有者又は占有者の「承諾」を得て行うのが原則であり(16条)、山林原野等で承諾を得ることが困難で、かつ現状を著しく損傷しないときに限り、承諾なしに伐除して遅滞なく通知する(17条)。仮設標識の設置のための土地等の一時使用は、あらかじめ占有者に通知して行う(18条)。伐除・一時使用による損失は政府が補償し、補償金額に不服があれば、通知を受けた日から1月以内に収用委員会の裁決を求めることができる(20条)。「立入りと一時使用は通知、伐除は原則承諾」と区別して押さえる。
問題:
作業規程の準則に定める基準点測量の計算に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア. TS等による基準面上の距離の計算は、楕円体高を用いるものとし、楕円体高は、標高及びジオイド高を用いて求めるものとする。
イ. 1級基準点測量及び2級基準点測量は、基準面上の距離の計算は楕円体高に代えて標高を用いることができ、この場合において経緯度計算を省略することができる。
ウ. GNSS観測における基線解析では、GNSS衛星の軌道情報は、精密暦を標準とする。
エ. TS等観測の点検計算において、点検路線は、既知点と既知点を結合させるものとし、なるべく短いものとするとともに、全ての既知点は1つ以上の点検路線で結合させるものとする。
オ. 平均計算に使用した概算値と平均計算結果値の座標差が1メートルを超えた観測点については、平均計算結果の値を概算値として平均計算を繰り返す反復計算を行うものとする。
答え:
誤っているものは、イ・ウの2つである。
解説:
本問は、作業規程の準則(平成20年国土交通省告示第413号。令和7年3月31日一部改正。以下「準則」という。)第2編第2章第6節「計算」のうち、要旨(準則40条)、計算の方法等(準則41条)、点検計算及び再測(準則42条)及び平均計算(準則43条)の規定を問うものであり、誤っているのはイ・ウの2つである。準則40条は、基準点測量における「計算」を、新点の水平位置及び標高を求めるために行うものと位置づけている。
ア 正しい。準則40条1号は、TS等による基準面上の距離の計算は、楕円体高を用いると定め、ただし、楕円体高は、標高及びジオイド高を用いて求めるものとするとしている。本肢は同号のとおりである。なお、ジオイド高は、国土地理院が提供する最新のジオイド・モデルから求めた値とされている(同条2号本文)。
イ 誤り。準則40条3号は、3級基準点測量及び4級基準点測量は、基準面上の距離の計算は楕円体高に代えて標高を用いることができ、この場合において経緯度計算を省略することができると定めている。標高で代えることができるのは3級基準点測量及び4級基準点測量であり、1級基準点測量及び2級基準点測量ではないから、本肢は誤りである。
ウ 誤り。準則41条4項は、GNSS観測における基線解析は同項各号により実施することを標準とすると定め、その2号は、GNSS衛星の軌道情報は、放送暦を標準とすると定めている。精密暦を標準とするとしている点で、本肢は誤りである。なお、同項5号は、基線解析は、基線長が10キロメートル以上の場合は2周波で行い、10キロメートル未満の場合は1周波又は2周波で行うものとしている。
エ 正しい。準則42条1項1号イは、TS等観測の点検計算について、全ての単位多角形及び所定の条件により選定された全ての点検路線について、水平位置及び標高の閉合差を計算し、観測値の良否を判定するものとし、その条件として、点検路線は既知点と既知点を結合させるものとすること(同号イ(1))、なるべく短いものとすること(同(2))、全ての既知点は1つ以上の点検路線で結合させるものとすること(同(3))、全ての単位多角形は路線の1つ以上を点検路線と重複させるものとすること(同(4))を定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、点検計算の結果、許容範囲を超えた場合は、再測を行う等適切な措置を講ずるものとされている(同条1項柱書)。
オ 正しい。準則43条4項は、平均計算に使用した概算値と平均計算結果値の座標差が1メートルを超えた観測点については、平均計算結果の値を概算値として平均計算を繰り返す反復計算を行うものとすると定めている。本肢は同項のとおりである。なお、平均計算に使用するプログラムは、計算結果が正しいと確認されたものを使用するものとされている(同条5項)。
ポイント:TS等による基準面上の距離の計算は楕円体高を用い、楕円体高は標高とジオイド高から求める(準則40条1号)。3級・4級基準点測量に限り、楕円体高に代えて標高を用いることができ、その場合は経緯度計算を省略できる(同条3号)。GNSSの基線解析では、軌道情報は放送暦が標準であり(準則41条4項2号)、基線長10キロメートル以上は2周波で解析する(同項5号)。TS等観測の点検路線は、既知点と既知点を結合させ、なるべく短くし、全ての既知点を1つ以上の点検路線で結合させる(準則42条1項1号イ)。概算値と平均計算結果値の座標差が1メートルを超えた観測点は反復計算を行う(準則43条4項)。「標高で代えられるのは3級・4級」「軌道情報は放送暦」と押さえる。
問題:
作業規程の準則に定める空中写真測量の同時調整に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア. 「同時調整」とは、デジタルステレオ図化機を用いて、空中三角測量により、パスポイント、タイポイント、標定点の写真座標を測定し、標定点成果及び撮影時に得られた外部標定要素を統合して調整計算を行い、各写真の外部標定要素の成果値、パスポイント、タイポイント等の水平位置及び標高を決定する作業をいう。
イ. 同時調整は、原則として撮影コースごとに一つのブロックとし、独立モデル法により行うものとする。
ウ. 区域撮影においては、標定点は、ブロックの四隅付近及び中央部付近に計5点配置することを標準とする。
エ. タイポイントは、隣接コースと重複している部分で、数値写真上で明瞭に認められる位置に、直線状に並ぶよう配置することを標準とする。
オ. パスポイント及びタイポイントの写真座標の測定には、画像相関による自動測定を用いることができ、この場合には、測定結果を目視で確認することを要しない。
答え:
誤っているものは、イ・エ・オの3つである。
解説:
本問は、準則第3編第4章第6節「同時調整」のうち、要旨(準則209条)、方法(準則210条)、標定点の選定(準則211条)、パスポイント及びタイポイントの選定(準則212条)及び写真座標の測定(準則213条)の規定を問うものであり、誤っているのはイ・エ・オの3つである。各写真の外部標定要素の成果値は、原則として作業地区全域を一つのブロックとした調整計算によって決定するものとされている(準則215条1項)。
ア 正しい。準則209条は、「同時調整」とは、デジタルステレオ図化機を用いて、空中三角測量により、パスポイント、タイポイント、標定点の写真座標を測定し、標定点成果及び撮影時に得られた外部標定要素を統合して調整計算を行い、各写真の外部標定要素の成果値、パスポイント、タイポイント等の水平位置及び標高を決定する作業をいうと定めている。本肢は同条のとおりである。
イ 誤り。準則210条1項は、同時調整は、原則として作業地区全域を一つのブロックとしてバンドル法により行うものとすると定めている。撮影コースごとにブロックを分けるとし、独立モデル法によるとしている点で、本肢は誤りである。なお、調整計算に使用するプログラムは、テストデータによる検証が行われたものを使用するものとされている(同条3項)。
ウ 正しい。準則211条2項2号は、区域撮影においては、ブロックの四隅付近及び中央部付近に計5点配置することを標準とすると定めている。本肢は同号本文のとおりである。なお、同号ただし書は、地形等により3ステレオモデル以上連続してタイポイントによる連結が行われない箇所(当該コース上に標定点がある場合を除く。)については、精度を考慮して当該ステレオモデル又は近接ステレオモデルに標定点を1点配置するものとしている。また、路線撮影においては、各コースの両端のステレオモデルに上下各1点配置することが標準とされている(同項1号本文)。
エ 誤り。準則212条2項2号イは、タイポイントは、隣接コースと重複している部分で、数値写真上で明瞭に認められる位置に、直線状にならないようジグザグに配置することを標準とすると定めている。直線状に並ぶよう配置するとしている点で、本肢は誤りである。なお、タイポイントの点数は1ステレオモデルに1点が標準とされ(同号ロ)、パスポイントで兼ねて配置することができる(同号ハ)。
オ 誤り。準則213条2項は、パスポイント及びタイポイントは、画像相関による自動測定を用いることができると定めたうえで、ただし、測定結果は必ず目視で確認し、修正の必要な点に対しては手動で再測定を行うものとするとしている。自動測定を用いた場合も目視による確認が必要であるから、本肢は誤りである。
ポイント:同時調整は、空中三角測量によりパスポイント・タイポイント・標定点の写真座標を測定し、標定点成果と撮影時の外部標定要素を統合して調整計算を行い、各写真の外部標定要素の成果値等を決定する作業である(準則209条)。原則として作業地区全域を一つのブロックとしてバンドル法で行う(準則210条1項)。区域撮影の標定点は、ブロックの四隅付近と中央部付近の計5点が標準である(準則211条2項2号)。タイポイントは隣接コースとの重複部分に直線状にならないようジグザグに配置し、1ステレオモデルに1点が標準である(準則212条2項2号)。画像相関による自動測定を用いても、測定結果は必ず目視で確認する(準則213条2項)。「全域1ブロック・バンドル法」「区域撮影の標定点は5点」「タイポイントはジグザグ」と押さえる。
問題:
作業規程の準則に定めるUAV写真点群測量に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア. UAV写真点群測量は、裸地等の対象物の認識が可能な区域に適用することを標準とする。
イ. 検証点の数は、設置する標定点の総数の3分の1以上(1未満の端数があるときは、端数は切り上げる。)を標準とする。
ウ. 標定点は、作業地域を囲むように配置する外側標定点及び作業地域内に配置する内側標定点で構成し、外側標定点は作業地域の外側に配置することを標準とする。
エ. 撮影後に写真重複度の確認が困難な場合には、同一コース内の隣接数値写真との重複度を80パーセント以上、隣接コースの数値写真との重複度を60パーセント以上として撮影計画を立案するものとする。
オ. 三次元形状復元計算は、分割して実施しないことを標準とし、カメラのキャリブレーションについては、三次元形状復元計算において、セルフキャリブレーションを行うことを標準とする。
答え:
正しいものは、ア・ウ・オの3つである。
解説:
本問は、準則第4編第3章「UAV写真点群測量」のうち、要旨(準則410条)、標定点及び検証点の配置(準則415条)、撮影計画(準則421条)及び三次元形状復元計算(準則427条)の規定を問うものであり、正しいのはア・ウ・オの3つである。「UAV写真点群測量」とは、UAVにより地形、地物等を撮影し、その数値写真を用いてオリジナルデータ等の三次元点群データを作成する作業をいい、オリジナルデータを編集してその他の成果データを作成する作業を含む(準則410条1項)。
ア 正しい。準則410条2項は、UAV写真点群測量は、裸地等の対象物の認識が可能な区域に適用することを標準とすると定めている。本肢は同項のとおりである。
イ 誤り。準則415条2項2号は、設置する検証点の数は、設置する標定点の総数の半数以上(1未満の端数があるときは、端数は切り上げる。)を標準とすると定めている。3分の1以上としている点で、本肢は誤りである。なお、検証点は、標定点とは別に、標定点からできるだけ離れた場所に、作業地域内に均等に配置することが標準とされ(同項1号)、平坦な場所又は傾斜が一様な場所に配置することが標準とされている(同項3号)。
ウ 正しい。準則415条1項1号は、標定点は、作業地域を囲むように配置する点(外側標定点)及び作業地域内に配置する点(内側標定点)で構成すると定め、同項2号は、外側標定点は、作業地域の外側に配置することを標準とすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、内側標定点は作業地域内に均等に配置することが標準とされ(同項3号)、標定点の配置間隔は作成するオリジナルデータの位置精度に応じて定められているが、外側標定点は3点以上、内側標定点は1点以上設置するものとされている(同項4号)。
エ 誤り。準則421条8項は、撮影後に実際の写真重複度を確認できる場合には、同一コース内の隣接数値写真との重複度が80パーセント以上、隣接コースの数値写真との重複度が60パーセント以上を確保できるよう撮影計画を立案することを標準とし、撮影後に写真重複度の確認が困難な場合には、同一コース内の隣接数値写真との重複度は90パーセント以上、隣接コースの数値写真との重複度は60パーセント以上として撮影計画を立案するものとすると定めている。確認が困難な場合の同一コース内の重複度を80パーセント以上としている点で、本肢は誤りである。
オ 正しい。準則427条4項は、三次元形状復元計算は、分割して実施しないことを標準とすると定め、同条5項は、カメラのキャリブレーションについては、三次元形状復元計算において、セルフキャリブレーションを行うことを標準とすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、「三次元形状復元計算」とは、撮影した数値写真及び標定点を用いて、数値写真の外部標定要素及び特徴点の位置座標を求め、地形、地物等の3次元形状を復元し、オリジナルデータを作成する作業をいう(同条1項)。
ポイント:UAV写真点群測量は、裸地等の対象物の認識が可能な区域に適用するのが標準である(準則410条2項)。標定点は外側標定点と内側標定点で構成し、外側標定点は作業地域の外側に配置し、外側標定点は3点以上、内側標定点は1点以上設置する(準則415条1項)。検証点は標定点とは別に、標定点からできるだけ離れた場所に均等に配置し、数は標定点の総数の半数以上(端数切上げ)が標準である(同条2項)。写真重複度は、撮影後に確認できる場合は同一コース80パーセント以上・隣接コース60パーセント以上、確認が困難な場合は同一コース90パーセント以上・隣接コース60パーセント以上とする(準則421条8項)。三次元形状復元計算は分割せず、セルフキャリブレーションを行うのが標準である(準則427条4項・5項)。「検証点は標定点の半数以上」「確認困難なら同一コース90パーセント」と押さえる。
問題:
作業規程の準則に定める車載写真レーザ測量に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア. 車載写真レーザ測量により作成する数値地形図データの地図情報レベルは、500及び1000を標準とする。
イ. 車載写真レーザ測量システムのキャリブレーションの有効期間は、固定式システムについては6か月、着脱式システムについては1年を標準とする。
ウ. 調整点は、走行区間の路線長や景況に応じて2点以上を、GNSS衛星からの電波の受信が困難な箇所、カーブや右左折等の進路変動箇所、取得区間の始終点の順で設置することを原則とする。
エ. 移動取得における固定局と取得区間との基線距離は10キロメートル以内を原則とし、やむを得ない場合でも30キロメートルを超えないものとする。
オ. 移動取得の終了後の点検の結果、取得状況又は取得したデータが良好でなかった区間においては、必ず再移動取得を行わなければならず、調整点による調整処理をもってこれに代えることはできない。
答え:
誤っているものは、イ・オの2つである。
解説:
本問は、準則第4編第5章「車載写真レーザ測量」のうち、成果品要求仕様書の作成(準則488条)、キャリブレーション(準則492条)、調整点の設置(準則496条)、移動取得計画(準則500条)及び取得結果の点検及び再移動取得(準則503条)の規定を問うものであり、誤っているのはイ・オの2つである。「車載写真レーザ測量」とは、車両に自車位置姿勢データ取得装置、レーザスキャナ、計測用カメラ又は参照用カメラ及び解析ソフトウェアを搭載した計測・解析システム(車載写真レーザ測量システム)を用いて道路及びその周辺の地形、地物等を計測し、取得した数値写真及び点群データからオリジナルデータ等の三次元点群データ及び数値地形図データ等を作成する作業をいう(準則484条1項)。
ア 正しい。準則488条1項4号は、計画機関が定める要求仕様として、数値地形図データの地図情報レベルは、500及び1000を標準とし、数値図化の対象地物は目的に応じて設定するものとすると定めている。本肢は同号のとおりである。
イ 誤り。準則492条3項は、キャリブレーションの有効期間は、固定式システムについては1年を標準とし(同項1号)、着脱式システムについては6か月を標準とする(同項2号)と定めている。固定式と着脱式の期間が逆になっているから、本肢は誤りである。なお、車載写真レーザ測量システムは、キャリブレーションを実施したものを使用するものとされ(同条1項)、固定式システムとは、システムを構成する機器の空間的配置を作業者が変更できないものをいう(同条2項)。
ウ 正しい。準則496条1項は、調整点は、走行区間の路線長や景況に応じて2点以上を、GNSS衛星からの電波の受信が困難な箇所(同項1号)、カーブや右左折等の進路変動箇所(同項2号)、取得区間の始終点(同項3号)の順で設置することを原則とすると定めている。本肢は同項のとおりである。なお、調整点は、数値写真・点群データ上で明瞭に確認できる地物とし、それらが存在しない場合には標識、反射テープ等を使用して設置するものとされている(同条2項)。
エ 正しい。準則500条5項3号は、固定局と取得区間との基線距離は10キロメートル以内を原則とし、やむを得ない場合でも30キロメートルを超えないものとすると定めている。本肢は同号のとおりである。なお、固定局には、電子基準点を用いることが原則とされている(同項1号)。
オ 誤り。準則503条2項は、点検の結果、取得状況又は取得したデータが良好でなかった区間において速やかに再移動取得を行うものとすると定めたうえで、ただし、取得状況の改善が見込めない場合や再移動取得を行うことが非効率である場合は、調整点による調整処理を行うものとするとしている。調整点による調整処理を行う場合が定められているから、本肢は誤りである。なお、移動取得の終了後は、速やかにデータの取得状況及び取得したデータの良否を点検するものとされている(同条1項)。
ポイント:車載写真レーザ測量で作成する数値地形図データの地図情報レベルは500及び1000が標準である(準則488条1項4号)。キャリブレーションの有効期間は、固定式システム1年、着脱式システム6か月が標準である(準則492条3項)。調整点は2点以上を、GNSS電波の受信が困難な箇所、進路変動箇所、取得区間の始終点の順で設置するのが原則である(準則496条1項)。固定局と取得区間との基線距離は10キロメートル以内が原則で、やむを得ない場合でも30キロメートル以内である(準則500条5項3号)。データが良好でなかった区間は速やかに再移動取得を行うが、改善が見込めない場合や非効率な場合は調整点による調整処理を行う(準則503条2項)。「固定式1年・着脱式6か月」「基線距離10キロメートル、最大30キロメートル」と押さえる。
出題分野の振り分け
| 問 | 分野 | 主な論点 | 主な根拠 |
|---|---|---|---|
| 第1問 | 測量法総論(基本測量の実施) | 土地の立入りと占有者への通知、障害物の伐除と承諾、山林原野等での承諾なしの伐除、土地等の一時使用、損失補償と収用委員会の裁決 | 測量法15条〜20条、39条 |
| 第2問 | 基準点測量(計算) | 基準面上の距離の計算と楕円体高、3級・4級での標高の使用、基線解析の軌道情報、点検路線の条件、反復計算 | 作業規程の準則40条〜43条 |
| 第3問 | 写真測量(空中写真測量の同時調整) | 同時調整の意義、全域1ブロック・バンドル法、区域撮影の標定点の配置、タイポイントの配置、自動測定と目視確認 | 作業規程の準則209条〜213条、215条 |
| 第4問 | 写真測量・三次元点群測量(UAV写真点群測量) | 適用区域、外側標定点と内側標定点、検証点の数と配置、写真重複度、三次元形状復元計算 | 作業規程の準則410条、415条、421条、427条 |
| 第5問 | 地形測量・三次元点群測量(車載写真レーザ測量) | 地図情報レベル、キャリブレーションの有効期間、調整点の設置順序、固定局との基線距離、再移動取得と調整処理 | 作業規程の準則484条、488条、492条、496条、500条、503条 |