問題:
測量法に定める測量士及び測量士補に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア. 技術者として基本測量又は公共測量に従事する者は、測量法第49条の規定に従い登録された測量士又は測量士補でなければならない。
イ. 測量士補は、測量に関する計画を作製し、又は実施する。
ウ. 測量士又は測量士補となる資格を有する者は、測量士又は測量士補になろうとする場合においては、国土地理院の長に対してその資格を証する書類を添えて、測量士名簿又は測量士補名簿に登録の申請をしなければならず、これらの名簿は国土地理院に備えられる。
エ. 文部科学大臣の認定を受けた大学(短期大学を除く。)において、測量に関する科目を修め、当該大学を卒業した者は、測量に関する実務の経験の有無にかかわらず、測量士となる資格を有する。
オ. 国土地理院の長は、測量士又は測量士補の登録を受けた者が測量法の規定に違反し罰金以上の刑に処せられたときは、その登録を消除しなければならない。
答え:
正しいものは、ア・ウ・オの3つである。
解説:
本問は、測量法(昭和24年法律第188号)の測量士及び測量士補に関する規定のうち、測量士及び測量士補(48条)、登録(49条)、測量士となる資格(50条)、測量士補となる資格(51条)及び登録の消除(52条)の規定を問うものであり、正しいのはア・ウ・オの3つである。
ア 正しい。測量法48条1項は、技術者として基本測量又は公共測量に従事する者は、49条の規定に従い登録された測量士又は測量士補でなければならないと定めている。本肢は同項のとおりである。
イ 誤り。測量法48条2項は、測量士は、測量に関する計画を作製し、又は実施すると定め、同条3項は、測量士補は、測量士の作製した計画に従い測量に従事すると定めている。測量に関する計画を作製し、又は実施するのは測量士であるから、本肢は誤りである。
ウ 正しい。測量法49条1項は、50条又は51条の規定により測量士又は測量士補となる資格を有する者は、測量士又は測量士補になろうとする場合においては、国土地理院の長に対してその資格を証する書類を添えて、測量士名簿又は測量士補名簿に登録の申請をしなければならないと定め、同条2項は、測量士名簿及び測量士補名簿は、国土地理院に備えると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。
エ 誤り。測量法50条1号は、大学(短期大学を除く。)であって文部科学大臣の認定を受けたものにおいて、測量に関する科目を修め、当該大学を卒業した者で、測量に関し1年以上の実務の経験を有するものが測量士となる資格を有すると定めている。大学の卒業により同号の資格を得るには1年以上の実務の経験が必要であるから、本肢は誤りである。なお、同様に測量に関する科目を修めて大学を卒業した者は、実務の経験がなくても測量士補となる資格を有する(51条1号)。また、短期大学等(専門職大学の前期課程を含む短期大学又は高等専門学校で文部科学大臣の認定を受けたもの)を卒業した者が測量士となる資格を得るには、測量に関し3年以上の実務の経験が必要であり(50条2号)、国土地理院の長が行う測量士試験に合格した者は、測量士となる資格を有する(同条5号)。
オ 正しい。測量法52条は、国土地理院の長は、測量士又は測量士補の登録を受けた者が、死亡したとき(1号)、この法律の規定に違反し罰金以上の刑に処せられたとき(2号)、又は測量士若しくは測量士補となる資格を有しないことが判明したとき(3号)は、その登録を消除しなければならないと定めている。本肢は同条2号のとおりである。
ポイント:技術者として基本測量又は公共測量に従事する者は、登録された測量士又は測量士補でなければならない(測量法48条1項)。計画を作製し、又は実施するのは測量士であり、測量士補は測量士の作製した計画に従って測量に従事する(同条2項・3項)。登録は国土地理院の長に対して資格を証する書類を添えて申請し、測量士名簿・測量士補名簿は国土地理院に備える(49条)。測量に関する科目を修めて大学を卒業した者は、実務の経験1年以上で測量士となる資格を(50条1号)、実務の経験がなくても測量士補となる資格を有する(51条1号)。登録を受けた者が死亡したとき、測量法違反で罰金以上の刑に処せられたとき、資格を有しないことが判明したときは、国土地理院の長は登録を消除しなければならない(52条)。「計画を作るのは測量士」「大学卒業から測量士は実務1年、測量士補は実務不要」と押さえる。
問題:
作業規程の準則に定めるレベル等による水準測量の計算に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア. 標尺補正計算及び正規正標高補正計算(楕円補正)は、1級水準測量及び2級水準測量について行うものとし、1級水準測量においては、正規正標高補正計算に代えて正標高補正計算(実測の重力値による補正)を用いることができる。
イ. 2級水準測量における標尺補正計算は、水準点間の高低差が70メートル以上の場合に行うものとし、標尺補正量は、気温15度における標尺改正数を用いて計算するものとする。
ウ. 変動補正計算は、地盤沈下調査を目的とする水準測量について、基準日を設けて行うものとする。
エ. 点検計算における既知点から既知点までの閉合差の許容範囲は、1級水準測量においては、2mm√S(Sは観測距離(片道、km単位))を標準とする。
オ. 直接水準測量の平均計算は、距離の逆数を重量とし、直接水準測量及び渡海(河)水準測量が混合する路線の平均計算は、標準偏差の二乗の逆数を重量として、いずれも観測方程式又は条件方程式を用いて行うものとする。
答え:
誤っているものは、イ・エの2つである。
解説:
本問は、作業規程の準則(平成20年国土交通省告示第413号。令和7年3月31日一部改正。以下「準則」という。)第2編第3章「レベル等による水準測量」第6節「計算」のうち、要旨(準則67条)、点検計算及び再測(準則69条)及び平均計算(準則70条)の規定を問うものであり、誤っているのはイ・エの2つである。準則67条は、水準測量における「計算」を、新点の標高を求めるために行うものと位置づけている。
ア 正しい。準則67条1号本文は、標尺補正計算及び正規正標高補正計算(楕円補正)は、1級水準測量及び2級水準測量について行うと定め、同号ただし書は、1級水準測量においては、正規正標高補正計算に代えて正標高補正計算(実測の重力値による補正)を用いることができるとしている。本肢は同号のとおりである。
イ 誤り。準則67条1号後段は、2級水準測量における標尺補正計算は、水準点間の高低差が70メートル以上の場合に行うものとし、標尺補正量は、気温20度における標尺改正数を用いて計算するものとすると定めている。気温15度としている点で、本肢は誤りである。
ウ 正しい。準則67条2号は、変動補正計算は、地盤沈下調査を目的とする水準測量について、基準日を設けて行うものとすると定めている。本肢は同号のとおりである。なお、計算は、準則64条2項1号イの表の読定単位まで算出するものとされている(準則67条3号)。
エ 誤り。準則69条1項2号は、点検計算の許容範囲を表で定めており、1級水準測量の既知点から既知点までの閉合差は15mm√S、環閉合差は2mm√S(いずれもSは観測距離(片道、km単位))を標準としている。2mm√Sは1級水準測量の環閉合差の許容範囲であり、既知点から既知点までの閉合差の許容範囲ではないから、本肢は誤りである。なお、同表は、環閉合差を2級水準測量5mm√S、3級水準測量10mm√S、4級水準測量20mm√S、簡易水準測量40mm√Sとし、既知点から既知点までの閉合差を2級水準測量及び3級水準測量15mm√S、4級水準測量25mm√S、簡易水準測量50mm√Sとしている。点検計算は観測終了後に行い、許容範囲を超えた場合は、再測を行う等適切な措置を講ずるものとされ(同項柱書)、全ての単位水準環(新設水準路線によって形成された水準環で、その内部に水準路線のないもの)及び所定の条件により選定された全ての点検路線について、環閉合差及び既知点から既知点までの閉合差を計算し、観測値の良否を判定するものとされている(同項1号)。
オ 正しい。準則70条1項1号は、直接水準測量の平均計算は、距離の逆数を重量とし、観測方程式又は条件方程式を用いて行うものとすると定め、同項2号は、直接水準測量及び渡海(河)水準測量が混合する路線の平均計算は、標準偏差の二乗の逆数を重量とし、観測方程式又は条件方程式により行うものとすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、平均計算による許容範囲(単位重量当たりの観測の標準偏差)は、1級水準測量2mm、2級水準測量5mm、3級水準測量10mm、4級水準測量20mm、簡易水準測量40mmを標準とする(同項3号)。
ポイント:標尺補正計算と正規正標高補正計算(楕円補正)は1級・2級水準測量で行い、1級水準測量では正規正標高補正計算に代えて正標高補正計算を用いることができる(準則67条1号)。2級水準測量の標尺補正計算は水準点間の高低差が70メートル以上の場合に行い、標尺補正量は気温20度における標尺改正数で計算する(同号)。変動補正計算は地盤沈下調査を目的とする水準測量で基準日を設けて行う(同条2号)。点検計算の許容範囲は、1級水準測量で環閉合差2mm√S、既知点から既知点までの閉合差15mm√Sが標準である(準則69条1項2号)。平均計算の重量は、直接水準測量は距離の逆数、渡海(河)水準測量が混合する路線は標準偏差の二乗の逆数である(準則70条1項1号・2号)。「標尺改正数は20度」「1級の環閉合差2mm√S・既知点間15mm√S」と押さえる。
問題:
作業規程の準則に定める現地測量のTS点の設置に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア. TS点は、地形、地物等の状況により、基準点にTS等又はGNSS測量機を整置して細部測量を行うことが困難な場合に設置することができるが、TS点の標高の測定は、水準測量により行わなければならない。
イ. キネマティック法又はRTK法によるTS点の設置は、基準点にGNSS測量機を整置し、放射法により行うものとし、観測は2セット行い、1セット目の観測値を採用値とし、観測終了後に再初期化をして2セット目の観測を行い、2セット目を点検値とする。
ウ. キネマティック法又はRTK法によるTS点の設置における使用衛星数は5衛星以上を標準とするが、GLONASS衛星を用いて観測する場合は6衛星以上とし、GPS・準天頂衛星及びGLONASS衛星を、それぞれ2衛星以上用いる。
エ. ネットワーク型RTK法によるTS点の設置を単点観測法により行う場合は、作業地域周辺の既知点において単点観測法により整合を確認するものとし、整合を確認する既知点は、作業地域の周辺を囲むように2点以上配置することを標準とする。
オ. キネマティック法、RTK法又はネットワーク型RTK法によるTS点の設置において標高を求める場合は、準則40条2号に規定するジオイド高を用いて、楕円体高を補正して求める。
答え:
正しいものは、イ・ウ・オの3つである。
解説:
本問は、準則第3編第2章「現地測量」のうち、TS点の設置(準則116条)、キネマティック法又はRTK法によるTS点の設置(準則118条)及びネットワーク型RTK法によるTS点の設置(準則119条)の規定を問うものであり、正しいのはイ・ウ・オの3つである。TS点は、細部測量(基準点又はTS点にTS等又はGNSS測量機を整置し、地形、地物等を測定し、数値地形図データを取得する作業。準則115条1項)を行うために設置する点である。
ア 誤り。準則116条1項は、地形、地物等の状況により、基準点にTS等又はGNSS測量機を整置して細部測量を行うことが困難な場合は、TS点を設置することができると定め、同条3項は、標高の測定は、必要に応じて水準測量により行うことができると定めている。水準測量による標高の測定は「必要に応じて行うことができる」ものであり、水準測量によらなければならないとしている点で、本肢は誤りである。なお、TS等を用いるTS点の設置は、基準点にTS等を整置し、観測は準則37条2項1号の4級基準点測量の規定を準用して放射法等により行うものとされている(準則117条)。
イ 正しい。準則118条1項は、キネマティック法又はRTK法によるTS点の設置は、基準点にGNSS測量機を整置し、放射法により行うものとすると定め、同条2項は、観測は2セット行うものとし、1セット目の観測値を採用値とし、観測終了後に再初期化をして2セット目の観測を行い、2セット目を点検値とすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。
ウ 正しい。準則118条3項の表は、使用衛星数を5衛星以上とし、摘要として、GLONASS衛星を用いて観測する場合は使用衛星数は6衛星以上とし、ただし、GPS・準天頂衛星及びGLONASS衛星を、それぞれ2衛星以上用いることとしている。本肢は同表のとおりである。なお、同表は、観測回数をFIX解を得てから10エポック以上、データ取得間隔を1秒(キネマティック法は5秒以下)、セット間較差の許容範囲を水平面の南北成分・東西成分(ΔN・ΔE)20mm、高さ成分(ΔU)30mmとしている。
エ 誤り。準則119条1項は、ネットワーク型RTK法によるTS点の設置は、間接観測法又は単点観測法により行うものとすると定め、同条4項は、単点観測法による場合は、作業地域周辺の既知点において単点観測法により整合を確認するものとし、整合を確認する既知点は作業地域の周辺を囲むように配置し(同項1号イ)、既知点数は3点以上を標準とする(同号ロ)と定めている。2点以上としている点で、本肢は誤りである。なお、整合していない場合は、水平は座標補正として平面直角座標で、高さは標高補正として標高を用いて、整合処理を行うことが標準とされている(同項2号)。また、観測の方法並びに使用衛星数及び較差の許容範囲等は、準則118条2項・3項の規定を準用する(準則119条2項・3項)。
オ 正しい。準則118条4項は、標高を求める場合は、準則40条2号に規定するジオイド高を用いて、楕円体高を補正して求めるものとすると定め、準則119条5項も、ネットワーク型RTK法について同様に定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。
ポイント:TS点は、基準点にTS等又はGNSS測量機を整置して細部測量を行うことが困難な場合に設置でき、標高の測定は必要に応じて水準測量により行うことができる(準則116条1項・3項)。キネマティック法又はRTK法によるTS点の設置は基準点にGNSS測量機を整置して放射法で行い、観測は2セットで、1セット目を採用値、再初期化後の2セット目を点検値とする(準則118条1項・2項)。使用衛星数は5衛星以上、GLONASS衛星を用いる場合は6衛星以上でGPS・準天頂衛星とGLONASS衛星を各2衛星以上とする(同条3項)。ネットワーク型RTK法の単点観測法では、作業地域の周辺を囲むように配置した既知点(3点以上を標準とする)で整合を確認する(準則119条4項1号)。標高はジオイド高を用いて楕円体高を補正して求める(準則118条4項・119条5項)。「採用値は1セット目」「整合確認の既知点は3点以上」と押さえる。
問題:
作業規程の準則に定める空中写真測量の数値図化に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア. 細部数値図化は、等高線、植生、建物、線状対象物の順序で行うものとし、必ずデータの位置、形状等をスクリーンモニターに表示し、データの取得漏れのないように留意しなければならない。
イ. ステレオモデルの点検は、6点のパスポイント付近での残存縦視差が1画素以内であること及び標定点の残差が準則第105条の規定以内であることに留意して行い、必要に応じて再度同時調整を行うものとする。
ウ. 数値地形モデル法によりデータを取得する場合は、デジタルステレオ図化機による自動標高抽出技術を用いて格子点の標高を取得することを標準とする。
エ. 標高点は、等密度に分布するように配置に努め、その密度は、地図情報レベルに4センチメートルを乗じた値を辺長とする格子に1点を標準とする。
オ. 標高点の測定は、1回目の測定終了後、点検のための測定を行い、測定値の較差が許容範囲を超える場合は、更に1回の測定を行い、3回の測定値の平均値を採用する。
答え:
誤っているものは、ア・ウの2つである。
解説:
本問は、準則第3編第4章「空中写真測量」第8節「数値図化」のうち、ステレオモデルの構築(準則227条)、細部数値図化(準則228条)、地形データの取得(準則230条)、標高点の選定(準則231条)及び標高点の測定(準則232条)の規定を問うものであり、誤っているのはア・ウの2つである。「数値図化」とは、数値写真及び同時調整等で得られた成果を使用し、デジタルステレオ図化機によりステレオモデルを構築し、地形、地物等の座標値を取得し、数値図化データを記録する作業をいう(準則224条)。
ア 誤り。準則228条1項は、細部数値図化は、線状対象物、建物、植生、等高線の順序で行うものとし、必ずデータの位置、形状等をスクリーンモニターに表示し、データの取得漏れのないように留意しなければならないと定めている。等高線、植生、建物、線状対象物の順序としている点で、本肢は誤りである。なお、等高線は、主曲線を1本ずつ測定して取得し、主曲線だけでは地形を適切に表現できない部分について補助曲線等を取得するものとされている(同条4項)。
イ 正しい。準則227条4項は、ステレオモデルの点検は、6点のパスポイント付近での残存縦視差が1画素以内であること(同項1号)及び標定点の残差が準則105条の規定以内であること(同項2号)に留意して行い、必要に応じて再度同時調整を行うものとすると定めている。本肢は同項のとおりである。なお、ステレオモデルの構築は、同時調整を行った外部標定要素を用いることが標準とされている(同条2項)。また、デジタルステレオ図化機の画像計測の性能は0.1画素以内まで読めるものとされ(準則225条4号)、数値図化における地上座標値は0.01メートル位とされている(準則226条)。
ウ 誤り。準則230条1項は、地形表現のためのデータ取得は、等高線法、数値地形モデル法又はこれらの併用法で行うものとすると定め、同条3項は、数値地形モデル法によりデータを取得する場合は、デジタルステレオ図化機を用いて直接測定し記録するものとし、ただし、必要に応じて等高線から計算処理で発生させることができるものとし、自動標高抽出技術を用いた数値地形モデル法及びその標高値による等高線データの取得を行ってはならないとしている。自動標高抽出技術を用いることを標準とするとしている点で、本肢は誤りである。
エ 正しい。準則231条2項は、標高点は、等密度に分布するように配置に努め、その密度は、地図情報レベルに4センチメートルを乗じた値を辺長とする格子に1点を標準とすると定めている。本肢は同項のとおりである。たとえば地図情報レベル1000では、1000×4センチメートル=40メートルを辺長とする格子に1点が標準となる。なお、標高点は、主要な山頂、谷口、主な傾斜の変換点、凹地の読定可能な最深部など、地形判読の便を考慮して選定するものとされている(同条1項)。
オ 正しい。準則232条1項は、標高点の測定は、1回目の測定終了後、点検のための測定を行うと定め、同条2項は、較差が許容範囲を超える場合は、更に1回の測定を行い、3回の測定値の平均値を採用するものとすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、測定値の較差の許容範囲は、地図情報レベル500で0.1メートル以内、1000で0.2メートル以内、2500で0.4メートル以内、5000で0.6メートル以内、10000で0.8メートル以内を標準とし(同条1項)、標高点は、デジタルステレオ図化機による自動標高抽出技術を用いて取得してはならない(同条3項)。
ポイント:数値図化は、数値写真と同時調整等の成果を用いてデジタルステレオ図化機でステレオモデルを構築し、地形、地物等の座標値を取得する作業である(準則224条)。ステレオモデルの点検は、6点のパスポイント付近の残存縦視差が1画素以内であること等に留意して行う(準則227条4項)。細部数値図化は、線状対象物、建物、植生、等高線の順序で行う(準則228条1項)。数値地形モデル法では直接測定し記録し、自動標高抽出技術を用いた取得を行ってはならない(準則230条3項)。標高点の密度は地図情報レベルに4センチメートルを乗じた値を辺長とする格子に1点が標準であり(準則231条2項)、測定は1回目の後に点検の測定を行い、較差が許容範囲を超えたら更に1回測定して3回の平均値を採用する(準則232条1項・2項)。「図化は線状対象物から等高線へ」「自動標高抽出は使わない」と押さえる。
問題:
作業規程の準則に定める路線測量のうち、横断測量、詳細測量及び用地幅杭設置測量に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア. 横断測量は、中心杭等を基準にして、中心点における中心線の接線に対して直角方向の線上にある地形の変化点及び地物について、中心点からの距離及び地盤高を測定するものとし、測量の基準とする点は、中心杭及び計画機関が指示する縦断変化点杭とする。
イ. 横断測量における地盤高の測定をTS等を用いる間接水準測量により行う場合は、対回観測により行うものとする。
ウ. キネマティック法、RTK法又はネットワーク型RTK法による横断測量の観測においても、横断方向には見通杭を設置しなければならない。
エ. 詳細測量において作成する詳細平面図データの地図情報レベルは、500を標準とする。
オ. 用地幅杭設置測量は、中心点等から中心線に対して直角方向の用地幅杭点座標値を計算し、それに基づいて、近傍の4級基準点以上の基準点、主要点、中心点等から放射法等により用地幅杭を設置して行い、用地幅杭点間測量は、TS等により隣接する用地幅杭点間全辺について距離を現地で測定するとともに、計算した用地幅杭点間距離と比較を行うものとする。
答え:
誤っているものは、イ・ウ・エの3つである。
解説:
本問は、準則第5編第2章「路線測量」のうち、第7節「横断測量」(準則650条・651条)、第8節「詳細測量」(準則652条・653条)及び第9節「用地幅杭設置測量」(準則654条〜656条)の規定を問うものであり、誤っているのはイ・ウ・エの3つである。「横断測量」とは、中心杭等を基準にして地形の変化点等の距離及び地盤高を定め、横断面図データファイルを作成する作業をいう(準則650条)。
ア 正しい。準則651条1項は、横断測量は、中心杭等を基準にして、中心点における中心線の接線に対して直角方向の線上にある地形の変化点及び地物について、中心点からの距離及び地盤高を測定するものとすると定め、同条3項は、測量の基準とする点は、中心杭及び計画機関が指示する縦断変化点杭とすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、横断方向には、原則として、見通杭を設置するものとされている(同条2項)。
イ 誤り。準則651条4項は、横断測量における地盤高の測定は、地形、地物等の状況により直接水準測量又は間接水準測量により行うものとすると定め、同条5項1号は、間接水準測量においてTS等を用いる場合は、単観測昇降式とすると定めている。対回観測によるとしている点で、本肢は誤りである。なお、キネマティック法、RTK法又はネットワーク型RTK法による観測の場合は、1セット行うものとされている(同項2号)。
ウ 誤り。準則651条6項は、キネマティック法、RTK法又はネットワーク型RTK法による観測において、横断方向の見通杭の設置は行わないものとし、横断方向を直接決定することができると定め、ただし、点検測量のための末端見通杭を設置するとしている。横断方向に見通杭を設置しなければならないとしている点で、本肢は誤りである。
エ 誤り。準則653条4項は、詳細平面図データの地図情報レベルは250を標準とすると定めている。500としている点で、本肢は誤りである。なお、「詳細測量」とは、主要な構造物の設計に必要な詳細平面図データファイル、縦断面図データファイル及び横断面図データファイルを作成する作業をいい(準則652条)、詳細平面図データファイルを図紙に出力する場合は、縦断面図の横の縮尺は詳細平面図の縮尺と同一とし、縦の縮尺は100分の1を標準とする(準則653条5項)。
オ 正しい。準則655条1項は、用地幅杭設置測量は、中心点等から中心線に対して直角方向の用地幅杭点座標値を計算し、それに基づいて、近傍の4級基準点以上の基準点、主要点、中心点等から放射法等により用地幅杭を設置して行うものとすると定め、準則656条1項は、用地幅杭点間測量は、TS等により隣接する用地幅杭点間全辺について距離を現地で測定するとともに、準則655条の規定に基づいて計算した用地幅杭点間距離と比較を行うものとすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、用地幅杭点間の距離は、用地幅杭点座標値に基づき計算により求めるものとされ(準則655条4項)、用地幅杭点間測量の較差の許容範囲は、点間距離20メートル未満で平地10mm・山地20mm、20メートル以上で平地S/2,000・山地S/1,000を標準とする(準則656条3項)。また、「用地幅杭設置測量」とは、取得等に係る用地の範囲を示すため所定の位置に用地幅杭を設置する作業をいう(準則654条)。
ポイント:横断測量は、中心杭等を基準に、中心線の接線に対して直角方向の線上の地形の変化点及び地物の距離と地盤高を測定し、基準とする点は中心杭と計画機関が指示する縦断変化点杭である(準則651条1項・3項)。横断方向には原則として見通杭を設置するが(同条2項)、キネマティック法、RTK法又はネットワーク型RTK法による観測では見通杭を設置せず横断方向を直接決定でき、点検測量のための末端見通杭は設置する(同条6項)。TS等による間接水準測量は単観測昇降式である(同条5項1号)。詳細平面図データの地図情報レベルは250が標準である(準則653条4項)。用地幅杭は中心点等から直角方向の座標値を計算して放射法等で設置し、用地幅杭点間測量では隣接する用地幅杭点間の全辺を現地で測定して計算値と比較する(準則655条1項・656条1項)。「TSは単観測昇降式」「GNSSなら見通杭不要(末端見通杭は設置)」「詳細平面図は250」と押さえる。
出題分野の振り分け
| 問 | 分野 | 主な論点 | 主な根拠 |
|---|---|---|---|
| 第1問 | 測量法総論(測量士及び測量士補) | 基本測量・公共測量に従事する技術者の資格、測量士と測量士補の職務、登録の申請と名簿、測量士・測量士補となる資格、登録の消除 | 測量法48条〜52条 |
| 第2問 | 水準測量(計算) | 標尺補正計算と正規正標高補正計算、2級水準測量の標尺補正、変動補正計算、点検計算の許容範囲、平均計算の重量 | 作業規程の準則67条、69条、70条 |
| 第3問 | GNSS測量(現地測量のTS点の設置) | TS点の設置と標高の測定、キネマティック法・RTK法の観測セット、使用衛星数、ネットワーク型RTK法の整合確認、ジオイド高による標高 | 作業規程の準則116条、118条、119条 |
| 第4問 | 写真測量(空中写真測量の数値図化) | ステレオモデルの点検、細部数値図化の順序、数値地形モデル法と自動標高抽出、標高点の密度、標高点の測定 | 作業規程の準則224条、227条、228条、230条〜232条 |
| 第5問 | 路線測量(横断測量・詳細測量・用地幅杭設置測量) | 横断測量の方法と基準点、TS等による間接水準測量、見通杭の設置、詳細平面図データの地図情報レベル、用地幅杭の設置と点間測量 | 作業規程の準則650条〜656条 |