土地家屋調査士試験 試験対策 第136回──登記の申請の却下事由/土地家屋調査士会/竹木の枝の切除及び根の切取り/公共測量の作業規程/地役権図面の記録事項

問題: 登記の申請の却下に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。 ア. 登記官は、登記の申請に不備がある場合には、当該不備が補正することができるものであっても、理由を付した決定で、当該申請を却下しなければならない。 ...

2026年9月6日 · ひぐらしさとし

親子リレーローンと相続──親の代のローンを子が引き継ぐときの登記

この記事の要点 親子リレーローンは、親と子が段階的に返済を引き継いでいく住宅ローンの仕組みであること 親が返済途中で亡くなった場合、団体信用生命保険(団信)の加入状況によって、その後の対応が大きく分かれること 団信でカバーされない残債務は、法定相続分に応じて相続人に分割承継されるのが原則であること 債務者が変わるときは、抵当権の「債務者変更登記」が必要になること 親子リレーローンで親が返済の途中で亡くなった場合、住宅ローンの残債務と、それを担保する抵当権の登記は、まず「団体信用生命保険(団信)に親が加入していたかどうか」で道筋が分かれます。団信でローンが完済されるケースと、完済されず債務が相続の対象になるケースとでは、その後に必要な手続きがまったく異なります。この記事では、通常の相続によるローン承継の場面ではなく、親子リレーローンに特有の場面に絞って、一般的な考え方を整理します。 ...

2026年9月6日 · ひぐらしさとし

時効援用の内容証明の書き方──自分で出す場合の注意点

この記事の要点 時効援用の内容証明には、①当事者、②援用する債権の特定、③時効を援用する意思表示、の3点を漏れなく書く 出すときは配達証明付きの内容証明郵便にするのが一般的 出す前に一部弁済や支払い猶予の申し出などをすると、時効期間の満了前なら時効が更新され、満了後なら時効を援用できなくなることがある 認定司法書士が代理できるのは、簡易裁判所の手続きで価額140万円以下のものに限られる(争いが激しいかどうかは、この範囲を決める基準ではない) 「自分の場合に時効が完成しているか」の個別判断はこの記事では行わない。お近くの司法書士にご相談ください 借金の消滅時効を援用するために送る内容証明は、①当事者の特定、②援用する債権の特定、③時効を援用する意思表示、の3点を漏れなく記載し、配達証明付きの内容証明郵便で出すのが基本です。ただし、出す前の行動ひとつで時効援用ができなくなることがあるため、書き方以上に「出す前の注意点」が重要になります。 ...

2026年9月6日 · ひぐらしさとし

成年後見人には誰がなれる?──親族後見人・専門職後見人・市民後見人のちがい

この記事の要点 成年後見人は、申立ての際に候補者を挙げることはできても、最終的に誰を選ぶかを決めるのは家庭裁判所です(民法843条) 後見人には大きく分けて「親族後見人」「専門職後見人(弁護士・司法書士・社会福祉士など)」「市民後見人」「法人後見」という選択肢があります 「市民後見人」という呼び方は法律で定義された用語ではなく、研修を受けた市民が家庭裁判所に後見人候補として推薦される仕組みを指す、行政施策上の呼び方です 結論から言うと、成年後見人に「誰がなるか」は、申立人の希望どおりに決まるとは限りません。申立ての際に候補者を挙げることはできますが、実際に選ぶのは家庭裁判所であり、本人の状況によっては親族以外の人や法人が選ばれることもあります。 ...

2026年9月5日 · ひぐらしさとし

判決や支払督促で勝っても払ってもらえないとき|財産開示手続と第三者からの情報取得手続の基礎

この記事の要点 判決や支払督促などで「勝っても」、裁判所が自動的に相手の財産を探して回収してくれるわけではありません 相手の財産が分からないときのために、裁判所を通じて財産を調べる「財産開示手続」と「第三者からの情報取得手続」という制度があります(民事執行法196条以下) どちらも窓口は地方裁判所です。このうち財産開示手続では、債務者が正当な理由なく出頭を拒んだり嘘の陳述をしたりすると刑事罰の対象になります 執筆時点(2026年9月)の制度に基づく一般的な解説です。 ...

2026年9月5日 · ひぐらしさとし

土地家屋調査士試験 試験対策 第135回──土地の合筆の登記の制限/土地家屋調査士に対する懲戒/隣地使用権/測量成果の使用/表示に関する登記と登記識別情報

問題: 土地の合筆の登記の制限に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。 ア. 相互に接続していない土地の合筆の登記をすることはできない。 ...

2026年9月5日 · ひぐらしさとし

リバースモーゲージとは──自宅を担保に老後資金を借りるしくみ

この記事の要点 リバースモーゲージは、自宅を担保に入れて老後資金を借り入れ、存命中は利息のみを支払う仕組み 登記簿上は所有権を自分名義のまま維持し、担保として抵当権(または根抵当権)の設定登記が入る 借入金の元本は、死亡後に自宅を売却するか、相続人が一括返済するかたちで清算される 所有権が移転する「リースバック」とは、担保に入れるだけか売ってしまうかという根本的な違いがある 借入条件の有利不利や商品選びの相談は、取扱金融機関に確認する必要がある リバースモーゲージとは、自宅(主に持ち家)を担保に金融機関から老後資金を借り入れ、契約者が存命の間は利息だけを支払い、借入金の元本は契約者の死亡後にまとめて清算するしくみです。年金収入だけでは心もとない老後資金を、住み慣れた自宅に住み続けながら確保する手段の一つとして知られています。 ...

2026年9月5日 · ひぐらしさとし

借金の時効は5年?10年?──消滅時効のきほんと『時効の完成猶予・更新』

この記事の要点 借りたお金(貸金債権)の消滅時効は、原則として権利を行使できると知った時から5年、権利を行使できる時から10年のいずれか早い方で完成する(民法166条1項) 訴訟や調停などで確定した債権は、本来の時効期間が10年より短くても、時効期間が10年になる(民法169条) 時効の期間が過ぎても、それだけで自動的に借金が消えるわけではない(別途「援用」という手続きが必要) 催告・裁判上の請求・一部弁済などがあると、時効の完成が一時停止(完成猶予)されたり、進行がゼロからやり直しになったり(更新)する 実際の起算点の判断や個別の対応は事実関係によって変わるため、最終的には専門家への確認が必要 「借りたお金には時効がある」という話を聞いたことがある方は多いと思います。では実際には何年で時効になるのでしょうか。結論から言うと、民法上の原則は「権利を行使できると知った時から5年」または「権利を行使できる時から10年」のいずれか早い方です(民法166条1項)。この記事では、借りた側の立場から、消滅時効の期間の数え方と、時効の進行が止まったりリセットされたりする「完成猶予」「更新」という仕組みを一般向けに整理します。なお、貸した側から見た消滅時効の期間や止め方は貸したお金や未払い代金の時効で、時効は自動では成立しないという「援用」の仕組みは時効の援用のきほんで解説していますので、あわせてご覧ください。 ...

2026年9月5日 · ひぐらしさとし

「ただし書」「本文」「前段・後段」「柱書」とは──条文の一つの項の中を読み分ける言葉【相続の条文で解説】

この記事の要点 条文の一つの項の中は、さらに細かく呼び分けられます。「ただし、」で始まる文が「ただし書」、その手前が「本文」。二つの文が並ぶときは「前段」と「後段」。「一、二、三…」の号を束ねる冒頭の部分が「柱書(はしらがき)」です 見分け方は、文の始まりと終わりの言葉でほぼ機械的に決まります。「ただし、」「この限りでない」ならただし書、「この場合において、」「〜も、同様とする」なら後段です これらの呼び名は、条文自身が別の条文を指すときにも使われます(「第十一条本文」「第九条ただし書」「前項前段」など)。読めるようになると、条文の中の「あの部分を見よ」という指示が追えるようになります 「条」「項」「号」という階層の話は、姉妹編の条・項・号の読み方と枝番号で整理しました。今回はその一段下、一つの項の内側の呼び名です。相続の条文を例に、実際の文言で見ていきます(執筆時点(2026年9月)の制度に基づく一般的な解説です)。 ...

2026年9月4日 · ひぐらしさとし

登記の委任状に有効期限はある?──本人が亡くなっても代理権が消えないという特別なきまり

この記事の要点 登記の委任状そのものについて、有効期限を定めた規定は置かれていません。「3か月以内」という期限があるのは、委任状に添える印鑑証明書のほうです(不動産登記令18条3項) 登記の申請を委任した本人が亡くなっても、委任による代理人の権限は消滅しません(不動産登記法17条1号)。「本人の死亡で代理権は消滅する」という民法の原則に対する例外です ただし、代理権が残ることと、その登記をそのまま進められるかどうかは別の話です。相続がからむ場面の可否はお近くの司法書士にご確認ください 不動産の登記を司法書士に依頼すると、委任状に署名・押印を求められます。「いつまで有効なのか」「日付が古いと使えないのか」と気になるところですが、結論から言うと、委任状の有効期限を定めた規定は置かれていません。なお、この記事は執筆時点(2026年9月)の制度に基づく一般的な解説です。 ...

2026年9月4日 · ひぐらしさとし