問題:

測量法に定める用語の定義及び測量の基準に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア. 基本測量以外の測量で、その実施に要する費用の全部又は一部を国又は公共団体が負担し、又は補助して実施する測量は、建物に関する測量その他の局地的測量又は小縮尺図の調製その他の高度の精度を必要としない測量で政令で定めるものを除き、公共測量に当たる。

イ. 「測量作業機関」とは、測量計画機関の指示又は委託を受けて測量作業を実施する者をいい、測量計画機関は、自ら計画を実施する場合であっても、測量作業機関となることはできない。

ウ. 「測量記録」とは、当該測量において最終の目的として得た結果をいい、「測量成果」とは、測量記録を得る過程において得た作業記録をいう。

エ. 基本測量及び公共測量において、位置は、地理学的経緯度及び平均海面からの高さで表示するが、場合により、直角座標及び平均海面からの高さ、極座標及び平均海面からの高さ又は地心直交座標で表示することができる。

オ. 基本測量及び公共測量における測量の原点は、日本経緯度原点及び日本水準原点とされ、離島の測量その他特別の事情がある場合であっても、これら以外の原点によることはできない。

答え:

誤っているものは、イ・ウ・オの3つである。

解説:

本問は、測量法(昭和24年法律第188号)の総則のうち、公共測量(5条)、測量計画機関(7条)、測量作業機関(8条)、測量成果及び測量記録(9条)の定義と、測量の基準(11条)の規定を問うものであり、誤っているのはイ・ウ・オの3つである。

ア 正しい。測量法5条は、「公共測量」とは、基本測量以外の測量で同条各号に掲げるものをいい、建物に関する測量その他の局地的測量又は小縮尺図の調製その他の高度の精度を必要としない測量で政令で定めるものを除くと定め、同条1号は、その実施に要する費用の全部又は一部を国又は公共団体が負担し、又は補助して実施する測量を掲げている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、同条2号は、基本測量又は1号の測量の測量成果を使用して、行政庁の許可、認可その他の処分を受けて行われる事業等のために実施する測量で国土交通大臣が指定するものを掲げている。

イ 誤り。測量法8条は、「測量作業機関」とは、測量計画機関の指示又は委託を受けて測量作業を実施する者をいうと定めている。他方、同法7条は、「測量計画機関」とは、5条及び6条に規定する測量を計画する者をいうと定めたうえで、測量計画機関が、自ら計画を実施する場合には、測量作業機関となることができるとしている。測量作業機関となることはできないとしている点で、本肢は誤りである。

ウ 誤り。測量法9条は、「測量成果」とは、当該測量において最終の目的として得た結果をいい、「測量記録」とは、測量成果を得る過程において得た作業記録をいうと定めている。本肢は測量成果と測量記録の定義を入れ替えているから、誤りである。

エ 正しい。測量法11条1項は、基本測量及び公共測量は、同項各号に掲げる測量の基準に従って行わなければならないと定め、同項1号は、位置は、地理学的経緯度及び平均海面からの高さで表示するとし、ただし、場合により、直角座標及び平均海面からの高さ、極座標及び平均海面からの高さ又は地心直交座標で表示することができるとしている。本肢は同号のとおりである。なお、同項2号は、距離及び面積は、同条3項に規定する回転楕円体の表面上の値で表示するとし、同条2項は、地理学的経緯度は世界測地系に従って測定しなければならないと定めている。

オ 誤り。測量法11条1項3号は、測量の原点は、日本経緯度原点及び日本水準原点とすると定め、ただし、離島の測量その他特別の事情がある場合において、国土地理院の長の承認を得たときは、この限りでないとしている。特別の事情がある場合であっても他の原点によることはできないとしている点で、本肢は誤りである。なお、日本経緯度原点及び日本水準原点の地点及び原点数値は、政令で定めるとされている(同項4号)。また、同条3項は、「世界測地系」とは、地球を、長半径及び扁平率が国際的な決定に基づき政令で定める値であり、その中心が地球の重心と一致し、その短軸が地球の自転軸と一致する扁平な回転楕円体であると想定して行う地理学的経緯度の測定に関する測量の基準をいうと定めている。

ポイント:国又は公共団体が費用の全部又は一部を負担し、又は補助して実施する測量は、局地的測量・高度の精度を必要としない測量で政令で定めるものを除き、公共測量に当たる(測量法5条1号)。測量作業機関は測量計画機関の指示又は委託を受けて測量作業を実施する者であり、測量計画機関が自ら計画を実施する場合は測量作業機関となることができる(7条・8条)。測量成果は最終の目的として得た結果、測量記録はその過程で得た作業記録である(9条)。位置は地理学的経緯度及び平均海面からの高さで表示し、場合により直角座標・極座標・地心直交座標で表示でき(11条1項1号)、測量の原点は日本経緯度原点及び日本水準原点であるが、離島の測量その他特別の事情があり国土地理院の長の承認を得たときはこの限りでない(同項3号)。「成果は最終の結果、記録は過程」「原点の例外は国土地理院の長の承認」と押さえる。


問題:

作業規程の準則に定める基準点測量の選点、測量標の設置及び観測に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア. 選点とは、平均計画図に基づき、現地において既知点(電子基準点を除く。)の現況を調査するとともに、新点の位置を選定し、選点図及び平均図を作成する作業をいい、既知点の現況調査では、異常の有無等を確認し、基準点現況調査報告書を作成する。

イ. 新設点の位置には、原則として、永久標識を設置するものとし、3級基準点及び4級基準点であっても、永久標識に代えて標杭又は標鋲を用いることはできない。

ウ. 電子基準点のみを既知点として設置した永久標識は、点の記の備考欄に「電子基準点のみを既知点とした基準点」と記入する。

エ. 観測値の点検において、GNSS観測による基線解析の結果は、FIX解が得られない場合には、フロート解とすることができる。

オ. GNSS観測において、偏心要素のための零方向の視通が確保できない場合は、方位点を設置することができ、方位点の設置距離は200メートル以上とし、偏心距離の4倍以上を標準とする。

答え:

誤っているものは、イ・エの2つである。

解説:

本問は、作業規程の準則(平成20年国土交通省告示第413号。令和7年3月31日一部改正。以下「準則」という。)第2編第2章「基準点測量」のうち、第3節「選点」(準則26条・27条)、第4節「測量標の設置」(準則32条・33条)及び第5節「観測」(準則38条・39条)の規定を問うものであり、誤っているのはイ・エの2つである。

ア 正しい。準則26条は、この章において「選点」とは、平均計画図に基づき、現地において既知点(電子基準点を除く。)の現況を調査するとともに、新点の位置を選定し、選点図及び平均図を作成する作業をいうと定め、準則27条は、既知点の現況調査は、異常の有無等を確認し、基準点現況調査報告書を作成するものとすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、新点は、後続作業における利用等を考慮し、適切な位置に選定するものとされている(準則28条)。

イ 誤り。準則32条1項は、新設点の位置には、原則として、永久標識を設置し、測量標設置位置通知書(測量法39条で読み替える同法21条1項に基づき通知する文書)を作成するものとすると定め、同条5項は、3級基準点及び4級基準点には、標杭又は標鋲を用いることができると定めている。3級基準点及び4級基準点でも標杭又は標鋲を用いることはできないとしている点で、本肢は誤りである。なお、設置した永久標識については、写真等により記録するものとされ(同条3項)、永久標識には、必要に応じ固有番号等を記録したICタグを取り付けることができる(同条4項)。

ウ 正しい。準則33条1項は、設置した永久標識については、点の記を作成するものとすると定め、同条2項は、電子基準点のみを既知点として設置した永久標識は、点の記の備考欄に「電子基準点のみを既知点とした基準点」と記入するものとすると定めている。本肢は同条2項のとおりである。

エ 誤り。準則38条柱書は、観測値について点検を行い、許容範囲を超えた場合は、再測するものとすると定め、同条2号は、GNSS観測による基線解析の結果はFIX解とすると定めている。フロート解とすることができるとしている点で、本肢は誤りである。

オ 正しい。準則39条柱書は、基準点で直接に観測ができない場合は、偏心点を設け、偏心要素を測定し、許容範囲を超えた場合は再測するものとすると定め、同条1号は、GNSS観測において、偏心要素のための零方向の視通が確保できない場合は、方位点を設置することができると定め、同条2号は、GNSS観測における方位点の設置距離は200メートル以上とし、偏心距離の4倍以上を標準とすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。

ポイント:選点は、平均計画図に基づき、既知点(電子基準点を除く。)の現況を調査し、新点の位置を選定して選点図及び平均図を作成する作業であり、既知点の現況調査では基準点現況調査報告書を作成する(準則26条・27条)。新設点の位置には原則として永久標識を設置して測量標設置位置通知書を作成するが、3級基準点及び4級基準点には標杭又は標鋲を用いることができる(準則32条1項・5項)。電子基準点のみを既知点として設置した永久標識は、点の記の備考欄にその旨を記入する(準則33条2項)。GNSS観測による基線解析の結果はFIX解とする(準則38条2号)。GNSS観測で零方向の視通が確保できない場合は方位点を設置でき、設置距離は200メートル以上・偏心距離の4倍以上が標準である(準則39条1号・2号)。「3級・4級は標杭・標鋲も可」「基線解析はFIX解」「方位点は200メートル以上・4倍以上」と押さえる。


問題:

作業規程の準則に定める空中写真測量の現地調査に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア. 現地調査に使用する数値写真は、原則として、地図情報レベルに対応する数値地形図データ出力図の相当縮尺で作成するが、数値写真に代えて写真地図を使用することができる。

イ. 予察は、現地調査の終了後に、数値写真、参考資料等を用い、調査事項、調査範囲、作業量等を把握するために行うものであり、数値図化工程と合わせて行うことはできない。

ウ. 現地調査において、植生及び植生界は、数値写真で明瞭に判読できるものを含め、全て現地で調査するものとする。

エ. 調査結果の整理において、数値写真は、各コースの全ての数値写真に整理するものとする。

オ. 調査事項の接合は、現地調査期間中に行い、整理の際にそれぞれ点検を行うものとする。

答え:

正しいものは、ア・オの2つである。

解説:

本問は、準則第3編第4章「空中写真測量」第7節「現地調査」(準則218条〜222条)の規定を問うものであり、正しいのはア・オの2つである。「現地調査」とは、数値地形図データを作成するために必要な各種表現事項、名称等について地図情報レベルを考慮して現地において調査確認し、その結果を数値写真及び参考資料に記入して、数値図化及び数値編集に必要な資料を作成する作業をいう(準則218条1項)。

ア 正しい。準則218条2項は、現地調査に使用する数値写真は、原則として、地図情報レベルに対応する数値地形図データ出力図の相当縮尺で作成すると定め、ただし、数値写真に代えて写真地図を使用することができるとしている。本肢は同項のとおりである。なお、現地調査に使用する写真地図は、判読に支障のない地上画素寸法で、局所的な歪みを生じないように作成するものとされている(同条3項)。

イ 誤り。準則219条1項は、予察は、現地調査の着手前に、数値写真、参考資料等を用い、調査事項、調査範囲、作業量等を把握するために行うものとすると定め、同条3項は、予察の実施時期は、工程管理及び作業効率を勘案して数値図化工程と合わせて行うことができると定めている。予察を現地調査の終了後に行うとしている点、数値図化工程と合わせて行うことはできないとしている点で、本肢は誤りである。なお、予察は、収集した資料の良否、数値写真の判読困難な事項及びその範囲、判読不能な部分、撮影後の変化が予想される部分、各資料間で矛盾が生じている部分について行い、その結果を数値写真、参考図、野帳等に記入し、現地調査における基礎資料とするものとされている(同条2項)。

ウ 誤り。準則220条2項3号は、植生及び植生界は、数値写真で明瞭に判読できないものを調査するものとすると定めている。数値写真で明瞭に判読できるものを含め全て現地で調査するとしている点で、本肢は誤りである。なお、現地調査は、予察の結果に基づいて数値写真及び各種資料を活用し、予察結果の確認、数値写真上で判読困難又は判読不能な事項、数値写真撮影後の変化状況、図式の適用上必要な事項、注記に必要な事項及び境界等について実施するものとされ(同条1項)、判読困難な凹地、がけ、岩等表現上誤りやすい地形については、数値図化の参考となるように詳細に調査するものとされている(同条2項4号)。

エ 誤り。準則221条2項3号は、数値写真は、各コース1枚おきに整理するものとすると定めている。各コースの全ての数値写真に整理するとしている点で、本肢は誤りである。なお、調査事項は、地図情報レベルに対応する相当縮尺の数値写真等に付録7に定める記号により脱落及び誤記のないように整理するものとされ(同項1号)、地名及び境界を整理する数値写真等は、調査事項を整理した数値写真等とは異なるものを使用することができる(同項2号)。

オ 正しい。準則222条は、調査事項の接合は、現地調査期間中に行い、整理の際にそれぞれ点検を行うものとすると定めている。本肢は同条のとおりである。

ポイント:現地調査に使用する数値写真は、原則として地図情報レベルに対応する数値地形図データ出力図の相当縮尺で作成し、写真地図で代えることもできる(準則218条2項)。予察は現地調査の着手前に行い、工程管理及び作業効率を勘案して数値図化工程と合わせて行うことができる(準則219条1項・3項)。植生及び植生界は、数値写真で明瞭に判読できないものを調査する(準則220条2項3号)。調査結果の整理では、数値写真は各コース1枚おきに整理する(準則221条2項3号)。調査事項の接合は現地調査期間中に行う(準則222条)。「予察は着手前」「植生は判読できないものを調査」「写真は1枚おき」と押さえる。


問題:

作業規程の準則に定める現地測量のうち、キネマティック法又はRTK法による地形、地物等の測定、数値編集及び補備測量に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア. キネマティック法又はRTK法による地形、地物等の測定は、基準点又はTS点にGNSS測量機を整置し、放射法により行う。

イ. キネマティック法又はRTK法による地形、地物等の測定において、観測は1セット行うものとし、標高を求める場合は、準則40条2号に規定するジオイド高を用いて、楕円体高を補正して求める。

ウ. キネマティック法又はRTK法による地形、地物等の測定において、初期化を行う観測点では、点検のために1セットの観測を行い、再初期化をして2セット目の観測を行ったうえで、1セット目の観測値を採用値として観測を継続する。

エ. 数値編集の点検のうち、編集済データの論理的矛盾等の点検は点検プログラム等により行い、数値編集の点検結果は精度管理表に取りまとめる。

オ. 補備測量とは、取得漏れや経年変化等をTS等により現地で直接測量する作業をいい、基準点、TS点及び編集済データに表現されている確実かつ明確な点に基づいて行う。

答え:

誤っているものは、ウの1つである。

解説:

本問は、準則第3編第2章「現地測量」のうち、キネマティック法又はRTK法による地形、地物等の測定(準則122条)、第5節「数値編集」(準則124条・125条)及び第6節「補備測量」(準則126条)の規定を問うものであり、誤っているのはウの1つである。

ア 正しい。準則122条1項は、キネマティック法又はRTK法による地形、地物等の測定は、基準点又はTS点にGNSS測量機を整置し、放射法により行うものとすると定めている。本肢は同項のとおりである。なお、地形、地物等の測定については、TS等を用いる地形、地物等の測定に関する準則121条2項から7項までの規定が準用される(準則122条2項)。

イ 正しい。準則122条3項は、観測は、1セット行うものとすると定め、同条7項は、標高を求める場合は、準則40条2号に規定するジオイド高を用いて、楕円体高を補正して求めるものとすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。

ウ 誤り。準則122条4項は、初期化を行う観測点では、次の方法で観測値の点検を行い、次の観測点に移動するものとすると定め、点検のために1セットの観測を行うこと(同項1号)、1セットの観測終了後に再初期化を行い、2セット目の観測を行うこと(同項2号)、再初期化した2セット目の観測値を採用値として観測を継続すること(同項3号)を掲げている。1セット目の観測値を採用値とするとしている点で、本肢は誤りである。なお、2セットの観測による点検に代えて、既知点で1セットの観測により点検することができ(同項4号)、観測の途中で再初期化する場合も、同項の観測を行うものとされている(同条6項)。キネマティック法又はRTK法によるTS点の設置では1セット目の観測値を採用値とし、2セット目を点検値とする(準則118条2項)のと取り違えやすい。

エ 正しい。準則125条1項は、数値編集の点検は、編集済データの目視による点検はスクリーンモニターを用いて(同項1号)、編集済データの出力図による点検は自動製図機等で作成した出力図により(同項2号)、編集済データの論理的矛盾等の点検は点検プログラム等により(同項3号)行うと定め、同条2項は、数値編集の点検結果は、精度管理表に取りまとめるものとすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、「数値編集」とは、細部測量の結果に基づき、図形編集装置を用いて地形、地物等の数値地形図データを編集し、編集済データを作成する作業をいう(準則124条)。

オ 正しい。準則126条1項は、「補備測量」とは、取得漏れや経年変化等をTS等により、現地で直接測量する作業をいうと定め、同条3項は、現地において実施する補備測量は、基準点、TS点及び編集済データに表現されている確実かつ明確な点に基づいて行うものとすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、現地において確認及び補備すべき事項は、編集作業で生じた疑問事項及び重要な表現事項、編集困難な事項、現地調査以降に生じた変化に関する事項、境界及び注記、各種表現対象物の表現の誤り及び脱落とされ(同条2項)、補備測量の結果の点検結果は、精度管理表に取りまとめるものとされている(同条5項)。

ポイント:キネマティック法又はRTK法による地形、地物等の測定は、基準点又はTS点にGNSS測量機を整置して放射法で行い、観測は1セットで、標高はジオイド高を用いて楕円体高を補正して求める(準則122条1項・3項・7項)。初期化を行う観測点では、点検の1セットの後に再初期化して2セット目を観測し、2セット目の観測値を採用値とする(同条4項)。TS点の設置で1セット目を採用値とする準則118条2項と取り違えやすい。数値編集の論理的矛盾等の点検は点検プログラム等で行い、点検結果は精度管理表に取りまとめる(準則125条)。補備測量は、取得漏れや経年変化等をTS等により現地で直接測量する作業で、基準点、TS点及び編集済データ上の確実かつ明確な点に基づいて行う(準則126条1項・3項)。「地形・地物の測定は再初期化後の2セット目が採用値、TS点の設置は1セット目が採用値」と押さえる。


問題:

作業規程の準則に定めるUAVレーザ測量に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア. 作業機関は、使用するUAVレーザ測量システムについて、ボアサイトキャリブレーション及び精度試験を実施しなければならず、これらは、UAVレーザ測量システムを使用する測量作業前6か月以内に実施することを標準とする。

イ. コース間重複度は、欠測が生じないこと及びコース間重複部における標高値の点検に使用する箇所を確保することを踏まえて設定するものとし、50パーセント以上とすることを標準とする。

ウ. UAVレーザ計測における位置の決定は、GNSSによるキネマティック法で行うものとし、キネマティック解析で用いる固定局には、電子基準点を用いることを原則とし、固定局は、計測地域から50キロメートルを超えない点を用いる。

エ. 調整点の数は、要求仕様に基づき水平位置と標高の両方について点検及び調整を行う場合は2点以上、標高のみの点検及び調整を行う場合は1点以上とし、調整点を1点とする場合は、計画機関の承認を得る。

オ. 調整点に設置する対空標識の大きさは、UAVレーザ計測により標識の場所や形状等が計測できる大きさとし、標準的な計測点間隔の3倍以上の辺長を標準とする。

答え:

正しいものは、ア・ウ・エの3つである。

解説:

本問は、準則第4編第4章「UAVレーザ測量」のうち、UAVレーザ測量システムのボアサイトキャリブレーション及び精度試験(準則449条)、計測諸元(準則451条)、固定局の設置(準則454条)及び調整点の設置(準則455条)の規定を問うものであり、正しいのはア・ウ・エの3つである。「UAVレーザ測量」とは、UAVに位置姿勢データ取得装置及びレーザスキャナを搭載した計測・解析システム(UAVレーザ測量システム)を用いて地形、地物等を計測し、取得したデータからオリジナルデータ等の三次元点群データ及び数値地形図データ等を作成する作業をいう(準則440条)。

ア 正しい。準則449条1項は、作業機関は、使用するUAVレーザ測量システムの特性や作成できるデータの品質を確認するために、ボアサイトキャリブレーション及び精度試験を実施しなければならないと定め、同条6項は、これらは、UAVレーザ測量システムを使用する測量作業前6か月以内に実施することを標準とすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、ボアサイトキャリブレーションでは、UAVレーザ測量システムのミスアライメント値及びレバーアーム値を求めるものとされ(同条2項)、構成する機器を取り外すこと等により機器の位置関係が変わった場合、機材に対して強い衝撃を与えた場合等は、再度ボアサイトキャリブレーションを行うものとされている(同条6項ただし書)。

イ 誤り。準則451条7項は、コース間重複度は、欠測が生じないこと及び準則464条で行うコース間重複部における標高値の点検に使用する箇所を確保することを踏まえて設定するものとし、30パーセント以上とすることを標準とすると定めている。50パーセント以上としている点で、本肢は誤りである。なお、計測距離は、使用するレーザスキャナの最大測距距離の80パーセント以下で計測を行うように定めることを標準とし、最大測距距離を超えないものとされている(同条6項)。

ウ 正しい。準則454条1項は、UAVレーザ計測における位置の決定は、GNSSによるキネマティック法で行うものとし、キネマティック解析で用いる固定局には、電子基準点を用いることを原則とすると定め、ただし、必要に応じて新たに固定局を設置することができるとしている。同条2項は、固定局は、計測地域から50キロメートルを超えない点を用いるものとすると定めている。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、新たに固定局を設置する場合は、1級基準点測量及び3級水準測量により位置及び標高を求めるものとされている(同条3項)。

エ 正しい。準則455条4項1号は、調整点の数について、要求仕様に基づき水平位置と標高の両方について点検及び調整を行う場合は2点以上設置するものとし(同号イ)、標高のみの点検及び調整を行う場合は1点以上設置するものとし、ただし、調整点を1点とする場合は、計画機関の承認を得るものとすると定めている(同号ハ)。本肢はこれらの規定のとおりである。なお、準則477条の規定に基づき数値地形図データを作成する場合は、調整点を4点以上設置するものとされ(同号ロ)、調整点を複数設置する場合は、計測範囲内に偏りなく配置するものとされている(同項2号)。また、調整点には、既設の基準点を用いることができる(同条2項)。

オ 誤り。準則455条4項4号は、対空標識の大きさは、UAVレーザ計測により標識の場所や形状等が計測できる大きさとし、標準的な計測点間隔の5倍以上の辺長を標準とすると定めている。3倍以上としている点で、本肢は誤りである。なお、標高のみの点検及び調整の場合は、対空標識を用いず十分に平らな地表面に設置できるものとされている(同項6号)。

ポイント:作業機関は、UAVレーザ測量システムのボアサイトキャリブレーション(ミスアライメント値及びレバーアーム値を求める)及び精度試験を、測量作業前6か月以内に実施することを標準とする(準則449条1項・2項・6項)。コース間重複度は30パーセント以上が標準である(準則451条7項)。位置の決定はGNSSによるキネマティック法で行い、固定局は電子基準点を原則とし、計測地域から50キロメートルを超えない点を用いる(準則454条1項・2項)。調整点は、水平位置と標高の両方の点検及び調整なら2点以上、数値地形図データを作成する場合は4点以上、標高のみなら1点以上(1点とするときは計画機関の承認)であり、対空標識は標準的な計測点間隔の5倍以上の辺長が標準である(準則455条4項1号・4号)。「重複度30パーセント」「固定局は50キロメートル以内」「対空標識は計測点間隔の5倍」と押さえる。


出題分野の振り分け

問 分野 主な論点 主な根拠
第1問 測量法総論(定義・測量の基準) 公共測量の定義、測量計画機関と測量作業機関、測量成果と測量記録、位置の表示方法、測量の原点とその例外 測量法5条、7条〜9条、11条
第2問 基準点測量(選点・測量標の設置・観測) 選点の定義と既知点の現況調査、永久標識と標杭・標鋲、点の記の備考欄、基線解析の結果、方位点の設置距離 作業規程の準則26条〜28条、32条、33条、38条、39条
第3問 写真測量(空中写真測量の現地調査) 現地調査に使用する数値写真と写真地図、予察の時期、植生及び植生界の調査、調査結果の整理、調査事項の接合 作業規程の準則218条〜222条
第4問 地形測量・数値地形測定(現地測量のGNSSによる地形・地物等の測定、数値編集、補備測量) 放射法による測定、観測セット数とジオイド高、初期化時の採用値、数値編集の点検、補備測量の定義と基準とする点 作業規程の準則122条、124条〜126条
第5問 三次元点群測量(UAVレーザ測量) ボアサイトキャリブレーションと精度試験の時期、コース間重複度、固定局、調整点の数、対空標識の大きさ 作業規程の準則440条、449条、451条、454条、455条