問題: 次のアからオまでの記述のうち、地目の変更の登記に関する説明として正しいものはいくつあるか。

ア.地目に変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、変更があった日から1か月以内に、地目の変更の登記を申請しなければならない。

イ.地目の変更の登記を申請する場合において、地積についても変更があるときは、地目の変更の登記と地積に関する変更の登記を、一の申請情報で申請することができる。

ウ.地目の変更の登記の申請を正当な理由がないのに怠ったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は過料に処せられることがある。

エ.一筆の土地について、同時に二以上の地目を定めることは原則としてできない。

オ.地目の変更の登記は、当該土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人からの申請によってのみ行うことができ、登記官が職権で行うことはできない。

答え: 正しいものは、ア・イ・ウ・エの4つである。

解説: アは不動産登記法37条1項(変更があった日から1か月以内の申請義務)による。ウは同法164条1項によるもので、37条1項の申請義務がある者が正当な理由がないのにその申請を怠ったときは十万円以下の過料に処せられる。イは地目と地積の変更登記を一の申請情報で申請できる。エは一筆一地目の原則。オが誤り=表示に関する登記は登記官が職権ですることができる(不動産登記法28条)。


問題: 次のアからオまでの記述のうち、土地家屋調査士に対する研修等に関する説明として正しいものはいくつあるか。

ア.土地家屋調査士は、その所属する土地家屋調査士会及び日本土地家屋調査士会連合会が実施する研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならない。

イ.土地家屋調査士は、その業務についての知識を深めるよう努めなければならない。

ウ.土地家屋調査士会は、その会則において、会員の研修の実施に関する事項を定めることができる。

エ.一般の研修を修了しない土地家屋調査士は、当然に業務を行うことができなくなる。

オ.民間紛争解決手続代理関係業務(いわゆるADR代理関係業務)を行うためには、日本土地家屋調査士会連合会が実施する特別研修の課程を修了し、法務大臣の認定を受ける等の要件を満たす必要がある。

答え: 正しいものは、ア・イ・ウ・オの4つである。

解説: アは調査士法25条1項(所属会・連合会の研修を受け資質の向上を図る努力義務)による。イは同条2項(業務についての知識を深める努力義務)によるもので、アの1項とは別個・独立した規定である。ウは調査士会の会則の記載事項。オはADR代理関係業務(調査士法3条1項7号)を行うための認定要件(連合会の特別研修の課程修了・法務大臣の認定=3条2項)による。エが誤り=研修は努力義務であり、その未修了が当然に業務禁止に直結する規定はない(業務禁止は懲戒処分による)。


問題: 次のアからオまでの記述のうち、共有物の使用に関する民法の規定として正しいものはいくつあるか。

ア.各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。

イ.共有物を使用する共有者は、別段の合意がある場合を除き、他の共有者に対し、自己の持分を超える使用の対価を償還する義務を負う。

ウ.共有物を使用する共有者は、善良な管理者の注意をもって、その使用をしなければならない。

エ.共有者の一人が他の共有者との協議に基づかずに共有物を単独で占有している場合、他の共有者は当然に共有物の明渡しを請求することができる。

オ.共有物の管理に関する事項は、共有物を使用する共有者があるときであっても、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決することができる。

答え: 正しいものは、ア・イ・ウ・オの4つである。

解説: アは民法249条1項、イは249条2項、ウは249条3項。オは252条1項(後段「共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。」)による。エが誤り=共有物を単独で占有する共有者に対し、他の共有者は当然には明渡しを請求できない(最判昭和41年5月19日民集20巻5号947頁)。なお、この判例法理は令和3年改正後も、協議・管理決定がない段階での当然の明渡しを否定する趣旨として維持される。他方、選択肢オのとおり252条1項後段により、使用共有者があるときも過半数で管理を決することはでき、両者は矛盾しない(過半数決定を経ない「当然の」明渡しが否定されるにとどまる)。


問題: 既知点Aの座標を $X=100.00$、$Y=200.00$ とする。A点に器械を整置し、方向角78°30′00″、水平距離45.680mでB点を測設した。B点の座標として最も近いものはどれか。

(1) $X=109.11, Y=244.76$

(2) $X=100.00, Y=244.76$

(3) $X=109.11, Y=200.00$

(4) $X=144.76, Y=109.11$

(5) $X=90.89, Y=244.76$

答え: (1)

解説: 方向角と距離から座標を求める放射法の計算式は次のとおりである。

$$\Delta X = S\cos\theta,\quad \Delta Y = S\sin\theta$$

$\Delta X = 45.680 \times \cos 78°30′00″ \fallingdotseq 45.680 \times 0.19937 \fallingdotseq 9.11$

$\Delta Y = 45.680 \times \sin 78°30′00″ \fallingdotseq 45.680 \times 0.97992 \fallingdotseq 44.76$

よって、B点の座標は $X = 100.00 + 9.11 = 109.11$、$Y = 200.00 + 44.76 = 244.76$ となる。


問題: 次のアからオまでの記述のうち、地役権の登記及び地役権図面に関する説明として正しいものはいくつあるか。

ア.承役地の一部について地役権の設定の登記を申請する場合には、申請情報と併せて、地役権が及ぶ範囲を明らかにする図面(地役権図面)を提供しなければならない。

イ.地役権が承役地の全部に及ぶ場合には、当該図面の提供を要しない。

ウ.承役地について地役権の設定の登記がされたときは、登記官は、職権で、要役地の登記記録に、その要役地のために地役権が存する旨を記録する。

エ.地役権の登記事項として、要役地の表示、地役権設定の目的及び範囲を登記しなければならない。

オ.承役地に地役権の登記がされた場合、その登記は承役地の登記記録の権利部乙区に記録される。

答え: 正しいものは、ア・イ・ウ・エ・オの5つである。

解説: ア・イは不動産登記令別表三十五の項の添付情報欄により、地役権設定の範囲が承役地の一部である場合に地役権図面(同令2条3号)の提供を要し、承役地の全部に及ぶ場合は要しない。ウは不動産登記法80条4項・不動産登記規則159条1項による職権記録。エは同法80条1項1号・2号。オは地役権が所有権以外の権利であることから権利部乙区に記録される。


出題分野の振り分け

問題 分野
第1問 不動産登記法(表示登記)── 地目の変更の登記
第2問 土地家屋調査士法 ── 研修等
第3問 民法(共有) ── 共有物の使用
第4問 測量計算 ── 放射法
第5問 作図・書式 ── 地役権図面