問題: 建物の種類変更の登記に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア. 建物の種類は、居宅・店舗・寄宿舎・共同住宅・事務所・旅館・料理店・工場・倉庫・車庫等、建物の主たる用途により定められる。
イ. 建物の種類に変更が生じたときは、所有権の登記の有無にかかわらず、表題部所有者または所有権の登記名義人は、変更があった日から1か月以内に種類の変更の登記を申請しなければならない。
ウ. 一棟の建物の一部が居宅、一部が店舗として使用されている場合、実態に即して複合的な種類を表示することができる取扱いがある。
エ. 建物の種類の変更の登記の申請には、種類の変更を証する情報として、当該建物の使用状況を証する書面等の提供を要する。
オ. 建物の種類の変更の登記は、権利に関する登記であるため、登記原因証明情報の提供を要する。
答え: 誤っているものは、オ の1つである。
解説: ア(正しい)。建物の種類は、居宅・店舗・寄宿舎・共同住宅・事務所・旅館・料理店・工場・倉庫・車庫その他建物の主たる用途により定めるものとされている(不動産登記規則113条1項)。
イ(正しい)。建物の種類に変更があったときは、表題部所有者または所有権の登記名義人は、変更があった日から1か月以内に種類の変更の登記を申請しなければならない(不動産登記法51条1項)。
ウ(正しい)。一棟の建物が複数の用途に供されている場合は、実態に即して複合的な種類を表示することができる取扱いがある。
エ(正しい)。種類の変更の登記の申請には、種類の変更を証する情報(使用状況を示す書面等)の提供を要する。
オ(誤り)。建物の種類の変更の登記は表示に関する登記であり、権利に関する登記ではない。したがって、権利に関する登記において要求される登記原因証明情報(不動産登記法61条)の提供は要件とされていない。したがって誤っているのはオの1つです。
問題: 土地家屋調査士会及び日本土地家屋調査士会連合会に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア. 土地家屋調査士会は、その事務所の所在地を管轄する法務局または地方法務局の管轄区域ごとに、一を設けるものとされている。
イ. 土地家屋調査士は、当然に日本土地家屋調査士会連合会の会員となるが、いずれかの土地家屋調査士会に入会する義務は負わない。
ウ. 土地家屋調査士会は、会則を定め、その会則には会員の品位保持に関する規定を設けなければならない。
エ. 土地家屋調査士名簿の登録に関する事務は、各土地家屋調査士会が個別に行う。
オ. 日本土地家屋調査士会連合会は、土地家屋調査士会の会員である土地家屋調査士及び土地家屋調査士法人をもって組織される。
答え: 正しいものは、ア・ウ・オ の3つである。
解説: ア(正しい)。土地家屋調査士会は、法務局または地方法務局の管轄区域ごとに一を設けるものとされている。
イ(誤り)。土地家屋調査士として登録を受けるには、事務所の所在地を管轄する土地家屋調査士会に入会しなければならず(土地家屋調査士法52条1項)、入会手続を経ていないことは登録拒否事由ともされている(同法10条1項1号)。会への入会は義務であり、任意ではない。
ウ(正しい)。土地家屋調査士会は会則を定めなければならず、会則には会員の品位保持に関する規定その他所定の事項を設けなければならない。
エ(誤り)。土地家屋調査士名簿の登録に関する事務は、各土地家屋調査士会ではなく、日本土地家屋調査士会連合会が行う(土地家屋調査士法8条2項)。
オ(正しい)。日本土地家屋調査士会連合会は、全国の土地家屋調査士会の会員である土地家屋調査士及び土地家屋調査士法人をもって組織される。したがって正しいのはア・ウ・オの3つです。
問題: 水流に関する民法の規定に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
ア. 土地の所有者は、隣地から水が自然に流れてくるのを妨げてはならない。
イ. 水流地の所有者は、対岸の土地が他人の所有に属するときは、その水路または幅員を変更することができない。
ウ. 高地の所有者は、その高地が浸水した場合にこれを乾かすため、または自家用もしくは農工業用の余水を排出するため、公の水流または下水道に至るまで、低地に水を通過させることができる。この場合、低地の損害が最も少ない場所・方法を選ばなければならない。
エ. 土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根その他の工作物を設けてはならない。
オ. 民法上の水流に関する相隣関係の規定は、いずれも強行規定であるため、当事者間の特約により排除することができない。
答え: 誤っているものは、オ の1つである。
解説: ア(正しい)。土地の所有者は、隣地から水が自然に流れてくるのを妨げてはならない(民法214条、自然水流妨害の禁止)。
イ(正しい)。水流地の所有者は、対岸の土地が他人の所有に属するときは、その水路または幅員を変更することができない(民法219条1項)。
ウ(正しい)。高地の所有者は、浸水地を乾かすため、または余水を排出するため、公の水流または下水道に至るまで低地に水を通過させることができ、低地のために損害が最も少ない場所・方法を選ばなければならない(民法220条)。
エ(正しい)。土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根その他の工作物を設けてはならない(民法218条)。
オ(誤り)。相隣関係の規定は、所有権の内容を近隣関係の調整のために法律で修正するものであり、当事者間の特約により排除・変更することができるとする理解が一般的である(水路・幅員の変更に関する219条は、3項で異なる慣習があるときはその慣習に従う旨を明文で定めており、任意規定的性格が条文上も裏付けられている)。「強行規定であるため排除することができない」とする本肢は誤り。したがって誤っているのはオの1つです。
問題: 下図のように、既知点Aから測線A→B、B→C、C→D、D→Aを順に測定した閉合トラバースにおいて、各測線の緯距(ΔX)が次のとおり観測された。
- 測線A→B:辺長 $100.000,\mathrm{m}$、緯距 $\Delta X_{AB} = +70.000,\mathrm{m}$
- 測線B→C:辺長 $80.000,\mathrm{m}$、緯距 $\Delta X_{BC} = -40.000,\mathrm{m}$
- 測線C→D:辺長 $120.000,\mathrm{m}$、緯距 $\Delta X_{CD} = -90.000,\mathrm{m}$
- 測線D→A:辺長 $100.000,\mathrm{m}$、緯距 $\Delta X_{DA} = +59.900,\mathrm{m}$
このとき、緯距の閉合誤差をコンパス法則(各測線の辺長に比例して配分する方法)により配分した場合の、測線A→Bの補正後の緯距として最も近いものはどれか。
-
$\Delta X_{AB} = 70.000,\mathrm{m}$
-
$\Delta X_{AB} = 70.025,\mathrm{m}$
-
$\Delta X_{AB} = 69.975,\mathrm{m}$
-
$\Delta X_{AB} = 70.100,\mathrm{m}$
-
$\Delta X_{AB} = 69.900,\mathrm{m}$
答え: 2($\Delta X_{AB} = 70.025,\mathrm{m}$)
解説: まず全周長を求める。
$$L = 100.000 + 80.000 + 120.000 + 100.000 = 400.000,\mathrm{m}$$
次に緯距の合計(閉合誤差)を求める。閉合トラバースでは理論上、緯距の総和は0になるはずである。
$$\Delta X_{AB} + \Delta X_{BC} + \Delta X_{CD} + \Delta X_{DA} = 70.000 - 40.000 - 90.000 + 59.900 = -0.100,\mathrm{m}$$
閉合誤差は $-0.100,\mathrm{m}$ である。コンパス法則では、各測線の補正量を辺長に比例させて配分する。測線A→Bの補正量は、
$$\text{補正量}_{AB} = -(-0.100) \times \frac{100.000}{400.000} = 0.100 \times 0.25 = +0.025,\mathrm{m}$$
したがって、補正後の測線A→Bの緯距は、
$$\Delta X_{AB}’ = 70.000 + 0.025 = 70.025,\mathrm{m}$$
よって、最も近いものは2である。
(注:試験本番では関数電卓〔プログラム機能なし・持込み2台まで〕の使用が認められている。測量士補試験では電卓の持込みが認められていないため、電卓ルールを混同しないよう注意すること。)
問題: 土地区画整理法に基づく換地処分に伴う登記に関する次のア〜オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。
ア. 換地処分の公告があった場合、施行者は、遅滞なく、その換地計画に係る区域の全部について、土地の表示に関する登記を申請しまたは嘱託しなければならない。
イ. 換地処分の公告があった日後は、当該公告の日より前に生じていた登記に関する変動を、当該土地・建物について申請または嘱託することが一律にできなくなる。
ウ. 換地処分による従前の土地から換地への権利の帰属変更は、施行者が個々の権利者について所有権移転の登記を一括して申請することによって公示される。
エ. 換地処分により従前の土地に存した抵当権は、原則として換地処分の公告があった日の翌日以後、換地の上に存続する。
オ. 換地処分に伴う登記が完了するまでの間は、施行地区内の土地について、原則として他の登記の申請をすることができない。
答え: 正しいものは、ア・エ・オ の3つである。
解説: ア(正しい)。換地処分の公告があったときは、施行者は、遅滞なく、その換地計画に係る区域の全部について、土地の表示に関する登記を申請しまたは嘱託しなければならない(土地区画整理法107条2項)。
イ(誤り)。換地処分の公告前の変動に関する登記自体は、公告後も申請または嘱託が可能であり、「一律にできなくなる」と断定する本肢は誤り。
ウ(誤り)。換地処分による権利の移行は、所有権移転登記という構成ではなく、換地処分そのものの効果として権利が従前の土地から換地へ移行し、施行者による土地の表示に関する登記等を通じて処理される仕組みである。「個々の権利者について所有権移転の登記を一括して申請する」という説明は正確でない。
エ(正しい)。換地処分により、従前の土地に存した先取特権・質権・抵当権等の担保権は、原則として換地処分の公告があった日の翌日以後、換地の上に存続する(土地区画整理法104条2項)。
オ(正しい)。換地処分に伴う登記が完了するまでの間は、施行地区内の土地について原則として他の登記をすることができない。したがって正しいのはア・エ・オの3つです。
出題分野の振り分け
| 問 | 分野 | 主な論点 |
|---|---|---|
| 1 | 不動産登記法(表示登記) | 建物の種類変更の登記 |
| 2 | 土地家屋調査士法 | 土地家屋調査士会・日本土地家屋調査士会連合会 |
| 3 | 民法(相隣関係) | 水流に関する規定 |
| 4 | 測量計算 | トラバース測量の閉合誤差配分(コンパス法則) |
| 5 | 表示登記の書式・手続 | 換地処分に伴う登記(土地区画整理法) |