土地家屋調査士試験 試験対策 第148回──建物の合体による登記等/調査士法人の業務執行及び社員の責任/通水用工作物及び障壁に関する相隣関係/公共測量の実施手続/登記官の処分に対する審査請求

問題: 二以上の建物が合体して一個の建物となった場合の登記に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。 ア. 合体前の二以上の建物がいずれも表題登記がある建物(所有権の登記がある建物を除く。)であるときは、当該建物の表題部所有者は、合体の日から一月以内に、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消を申請しなければならない。 ...

2026年9月18日 · ひぐらしさとし

離檀料とお寺とのやりとり──墓じまいで揉めないために

この記事の要点 「離檀料」は法律上の用語ではなく、その支払いを義務づける法律の規定は見当たりません。これまでの供養への謝礼(お布施・寄付)と同じ性質のものと説明されることが多い費用です ただし、檀家規約・墓地使用規則・寺院との契約書に費用の定めがある場合は、その内容によることになります 揉めないための順序は、①檀家規約や手元の書類を先に確認する ②家族・親族で先に合意しておく ③早めに住職へ相談し理由と感謝を伝える ④話し合いの記録を残す、の4つです 金額をめぐる交渉や、話し合いがまとまらない場合の相談先は弁護士です。墓じまいに伴う相続の手続き(祭祀承継者やお墓の名義、相続登記など)は、お近くの司法書士にご相談ください 墓じまいを考え始めた方が最初に不安になるのが、「お寺にいくら払うことになるのか」という点です。結論から申し上げると、「離檀料」という名前の費用について、支払いを義務づける法律の規定は見当たりません。もっとも、だからといって金額の話から入ってしまうと、かえってお寺との関係がこじれ、墓じまいそのものが前に進まなくなることがあります。この記事では、離檀料の位置づけについての一般的な説明と、お寺とのやりとりで揉めないための段取りを整理します。なお、この記事は執筆時点(2026年9月)の制度に基づく一般的な解説です。 ...

2026年9月18日 · ひぐらしさとし

建物滅失登記を自分で申請する手順──申請書の書き方・添付書類・相続人が申請するとき

この記事の要点 建物滅失登記は、取り壊した建物の登記記録を閉じる「表示に関する登記」で、所有者本人が自分で申請することもできる 申請書には登記の目的「建物滅失」、添付情報、申請日と提出先の法務局、申請人の住所氏名と連絡先、建物の表示、取り壊した日を書く(法務局のサイトに様式と記載例がある) 中心になる添付書類は、解体業者が発行する建物滅失証明書とその業者の印鑑証明書など。建物図面は求められない 所有者が亡くなっている場合は、相続人その他の一般承継人から申請できる(不動産登記法30条)。相続登記を先に済ませる必要はない 建物滅失登記に登録免許税はかからない。ただし建物の特定が難しいときや一部だけを取り壊したときは、土地家屋調査士に相談したほうが早い 建物を取り壊したあとに必要な建物滅失登記は、土地家屋調査士に依頼するのが一般的ですが、制度上は所有者本人が自分で申請することもできます。実際、法務局は申請書の様式と記載例を公開しており、書き方の手がかりは公的なかたちで用意されています。この記事では、その記載例に沿って「自分で出す」ときの手順を、申請書の項目・添付書類・相続人が申請する場合・費用の順に整理します。 ...

2026年9月18日 · ひぐらしさとし

成年後見制度の「中核機関」「地域連携ネットワーク」とは?──利用促進法が目指す地域の支え合い

この記事の要点 2016年に施行された成年後見制度利用促進法をきっかけに、市区町村が中心となって「中核機関」の整備と「地域連携ネットワーク」の構築を進めています 中核機関は、制度の相談対応や後見人候補者の調整、就任後の後見人への支援などを担う地域の窓口です 地域連携ネットワークは、家庭裁判所や専門職団体、福祉関係機関などが連携し、申立て前から就任後まで継続的に本人を支える体制です 2026年6月には成年後見制度そのものを見直す民法改正が成立しましたが、施行日は公布から2年6月以内に政令で定める日とされており、2026年9月時点ではまだ施行されていません 結論から言うと、「中核機関」と「地域連携ネットワーク」は、個々の後見の申立てそのものを扱う機関ではなく、成年後見制度を「使いたい人が使える制度」にするために、国が市区町村に整備を促している地域の支援体制です。申立て前の相談から、後見人になった後のフォローまでを地域全体で支える仕組みと考えると分かりやすいです。 ...

2026年9月17日 · ひぐらしさとし

フリマアプリ・ネットオークションの代金未払い|少額訴訟や支払督促を使うための準備

この記事の要点 フリマアプリやネットオークションでの代金未払いも、金額次第で少額訴訟や支払督促といった簡易裁判所の手続きを使える場合がある ただしこれらの手続きは相手方の氏名・住所を申立書に記載する必要があり、ハンドルネームだけでは手続きを始められない 取引メッセージや振込明細などの証拠を早めに保存しておくことが、後の手続きを進めるうえで重要になる 2026年5月21日からは少額訴訟もオンラインで申し立てられるようになり、支払督促も従来の督促手続オンラインシステムに加えてmintsが使えるようになったが、相手の氏名・住所を記載する必要がある点は書面と変わらない フリマアプリやネットオークションで個人間取引をした際に、商品を発送したのに代金が振り込まれない、あるいは代金を払ったのに商品が届かないといったトラブルは珍しくありません。請求額が140万円以下であれば、手続きの相談や書類作成について司法書士が関われる範囲に入ることもありますが、その前提として押さえておきたいのが「相手を裁判上どう特定するか」という実務上の壁です。この記事では、少額訴訟や支払督促といった簡易裁判所の手続きを使うために必要な準備を整理します。 ...

2026年9月17日 · ひぐらしさとし

土地家屋調査士試験 試験対策 第147回──合筆の登記の制限/調査士会・調査士会連合会/竹木の枝の切除及び根の切取り/測量成果の複製及び使用の承認/登記申請の却下

問題: 土地の合筆の登記の制限に関する次の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。 ア. 相互に接続していない土地であっても、地目及び地番区域がいずれも同一であれば、合筆の登記をすることができる。 ...

2026年9月17日 · ひぐらしさとし

永代供養・樹木葬・散骨の法律知識──「お墓を持たない」という選択肢

この記事の要点 永代供養は「契約の中身」、樹木葬は「墓地としての許可」、散骨は「明文の禁止はないが規制あり」と、それぞれ法律上の注意点が異なります 樹木葬は「墓地、埋葬等に関する法律」上の許可を得た区画かどうかで扱いが大きく変わるため、契約前の確認が欠かせません どの方法を選ぶ場合も、契約や手続きで疑問があれば早めに専門家へ相談することが手戻りを防ぎます 「お墓を持たない」という供養の形を選ぶ方が増えています。継承者がいない、子どもに管理の負担をかけたくない、自然に還りたいといった理由から、永代供養・樹木葬・散骨という3つの選択肢が注目されていますが、契約さえすれば安心というわけではなく、永代供養・樹木葬・散骨では「確認すべきポイント」がそれぞれ異なるという点を、まず押さえておく必要があります。 ...

2026年9月17日 · ひぐらしさとし

相続したマンションを売る・貸す・手放す──戸建てと違う判断ポイント

この記事の要点 マンション(区分所有建物)は、土地の権利(敷地権)と建物を切り離して売ったり分けたりすることができない 「貸す」場合も、管理規約による用途制限や管理組合への届出が絡み、戸建ての賃貸より制約が多い 名義を持っている限り、使っていなくても管理費・修繕積立金の負担は続く 売却の具体的な流れや、相続放棄・国庫帰属といった「手放す」ための制度そのものは、それぞれ別の記事で解説している 親から相続したマンションを「売るか、貸すか、それとも手放すか」を考えるとき、一戸建ての実家を相続した場合と同じ感覚で判断すると、思わぬところでつまずくことがあります。理由は単純で、マンションの一室(区分所有建物)は、一戸建てとは登記の仕組みそのものが違うためです。 ...

2026年9月17日 · ひぐらしさとし

「前項」「同条」「当該」の読み方──条文の中の指し示す言葉をたどる【相続登記の条文で解説】

この記事の要点 条文は同じ語句の繰り返しを避けるため、「前項」「前条」「同条」「当該」といった指し示す言葉を多く使う 直前の項は「前項」、離れた項は「第二項」のように番号で呼ぶ。一度名前を出した条をもう一度指すときは「同条」 「当該」はすでに出てきた特定のものを受けて「いま述べた、その」と限定する言葉 条文を読んでいて、「前項の規定は……」「同条第一項に規定する……」「当該遺産の分割の日から……」といった表現で迷子になった経験はないでしょうか。法律の条文は、同じ語句を何度も書くと長くなるため、一度出てきたものを指し示す言葉で受けます。逆に言えば、この指し示す言葉の読み方さえ分かれば、条文はぐっと追いやすくなります。 ...

2026年9月16日 · ひぐらしさとし

登記の委任状が2枚以上になったら?──「契印」をめぐる実務の傾向

この記事の要点 契印(けいいん)とは、2枚以上に分かれた書類を一体のものとして扱うため、ページのつなぎ目にまたがるように押す印のことで、委任状や登記原因証明情報が複数枚にわたる場面などで求められることがある 「契印」という語は不動産登記規則46条(契印等)にあり、申請書が2枚以上のときの契印は同条が明文で義務づけている。もっとも同条が対象としているのは申請書(と信託目録に記録すべき情報を記載した書面)で、委任状の契印を直接義務づける規定は見当たらない 誰の印を使うか、代理人がまとめて押してよいかといった扱いには幅があり、求められた際は用途を確認しておくと安心 登記の委任状が2枚、3枚になったとき、「ここに契印をお願いします」と言われた経験がある方もいらっしゃると思います。契印とは、2枚以上にわたる書類が一続きのものであることを示すため、ページのつなぎ目にまたがるように押す印のことです。1枚に収まらない委任状や、契約書の形式で作られた登記原因証明情報などで登場します。 ...

2026年9月16日 · ひぐらしさとし