相続の相談前に「家族構成メモ」を手書きで用意すると話が早い理由──書く項目と、分からなくてもいいこと

この記事の要点 相談前に用意すると役に立つのは、正式な図ではなく亡くなった方を中心に家族の名前を並べただけの手書きメモで十分 書く項目の目安は、配偶者/子/先に亡くなった人/(子がいなければ)親・兄弟姉妹/再婚・養子縁組・認知の有無/連絡が取れない人 分からないところは空欄のままでよい。戸籍を取り寄せて相続人を確定するのは司法書士側の仕事で、メモはその出発点になる 相続の相談に行く前に、紙一枚に家族の名前を書き出しておくと、初回相談の話は目に見えて早く進みます。用意するのは、きれいに整った図である必要はまったくありません。亡くなった方を真ん中に置いて、配偶者と子の名前を線でつないだだけの走り書きで十分です。 ...

2026年9月3日 · ひぐらしさとし

相続の初回相談、聞いた話を同席しなかった家族にどう伝える?──言った言わないを防ぐ共有のしかた

この記事の要点 面談で聞いた「まだ条件付きの話」は、伝言を重ねるうちに「もう決まったこと」に変わってしまいやすい メモは「聞いた要点」「今後すべきこと」「まだ未確定の点」の3つを分けて書き留めると、伝えるときの誤解を減らせる 口頭だけに頼らず資料をそのまま見せる、その場で答えを作らずに持ち帰る、という2つの姿勢が役に立つ 相続の相談に、家族の代表者だけで、あるいは一部の家族だけで行くことは珍しくありません。誰と一緒に行くかを決めた後、実は同じくらい大事なのが、聞いてきた内容を同席しなかった家族へどう伝えるかです。結論から言うと、ここで工夫をしておかないと、「言った」「言っていない」という行き違いが起きやすくなります。この記事では、紛争になったときの言い分の話ではなく、あくまで正確に情報を共有するためのコツとして整理します。 ...

2026年8月30日 · ひぐらしさとし

相続の相談で言いにくいこと──借金・疎遠な相続人・再婚歴ほど先に伝えたい理由

この記事の要点 借金・疎遠な相続人・前婚の子など「言いにくい事情」ほど、最初の相談で伝えたほうが手続きがスムーズに進みます 戸籍や登記を集める過程で明らかになることが多く、後から分かると段取りがやり直しになりかねません 司法書士には法律上の守秘義務があり、正当な事由がある場合でなければ、業務上知ることのできた秘密を他に漏らすことはできません(司法書士法24条) 相続の相談、何から話せばいいか分からないときは、話す中身をどう整理するかという「順序」の記事でした。今回はその一歩手前、「言いにくいけれど、実は最初に伝えたほうがよい事情」に絞って整理します。 ...

2026年8月26日 · ひぐらしさとし

遺言の相談・作成は家族に内緒にできる?──単独でできる理由と、あとで困らない伝え方

この記事の要点 遺言の作成は本人一人の意思でできる行為であり、家族に伝えずに相談・作成を進めても法的な問題はない 公正証書遺言の証人は家族でなくてよく、むしろ推定相続人や受遺者にあたる家族は証人になれない決まりがある 内緒のまま進める場合は、死後に遺言の存在に気づかれないリスクへの備えを合わせて考えておきたい 遺言を考え始めたものの、「家族に知られずに相談だけでもしたい」と迷う方は少なくありません。結論から言うと、遺言の相談や作成は家族に内緒で進めてかまいません。遺言は本人一人の意思で成立させる行為であり、家族の同意や立ち会いを法律上必要とする場面はないからです。とはいえ、内緒のまま完結させることには実務上の注意点もあります。この記事では、その理由と、あとで困らないための工夫を整理します。 ...

2026年8月18日 · ひぐらしさとし

相続の初回相談、どれくらい時間を見ておけばいい?──当日の時間の使い方

この記事の要点 初回相談にどれくらい時間がかかるかは事務所や相談内容によって幅があり、共通の決まった時間はない 聞きたいことや持参できる書類を事前に整理しておくと、限られた時間を有効に使える 時間内に話が終わらなくても、その場で無理に結論を出す必要はなく、日をあらためて相談することもできる 「相続の相談に行きたいが、どれくらい時間を空けておけばいいか分からない」と、予約の前に迷う方は少なくありません。結論から言うと、初回相談にかかる時間は事務所や相談内容によって幅があり、決まった標準時間があるわけではありません。移動時間も含めて、その日の予定に余裕を持たせておくと安心です。 ...

2026年8月14日 · ひぐらしさとし

相続の初回相談では何を聞かれる?──聞き取りの一般的な流れ

この記事の要点 初回相談では、家族構成・これまでの経緯・分かっている財産の状況・困りごとや希望、といった項目を順に聞かれるのが一般的な流れ 答えられない項目があっても相談は成立する。「分からない」とそのまま伝えてよい 聞く順番や項目は事務所や相談内容によって多少異なる。ここで紹介するのはあくまで一般的な目安 「相談に行ったら、いきなり難しいことを聞かれるのではないか」——初めて相談する方の不安として、これはよくあるものです。結論から言うと、初回相談は事実を一つずつ確認しながら状況を把握していく聞き取りが中心で、事前に完璧な答えを用意しておく必要はありません。一般的な流れの目安を知っておくだけで、当日の身構えはかなり軽くなります。 ...

2026年8月10日 · ひぐらしさとし

相談したら必ず依頼しないといけない?──相談と依頼の違い、その場で決めないための準備

この記事の要点 相談と依頼は別のもので、相談したからといってその場で依頼を決めなければならないわけではない 一般には、相談で見通しと費用の説明を受け、納得したうえで委任契約(仕事をお願いする約束)を結んで初めて依頼になる 「持ち帰って考えます」と伝えてよい。そのために聞いておくとよいことがいくつかある 「一度相談に行ったら、そのまま頼まないといけない雰囲気になるのではないか」——相談をためらう理由として、これはとても多いものです。結論から言うと、相談と依頼は別のものです。相談しただけで手続きが始まるわけではなく、その場で結論を出さずに持ち帰ることもできます。 ...

2026年8月6日 · ひぐらしさとし

相続の相談で、親の判断能力が気になるとき──家族が迷わず伝えるためにできること

この記事の要点 気になる様子に気づいたときに大切なのは「疑うこと」ではなく、気づいた事実をそのまま家族や相談先と共有すること 症状を決めつけたり診断したりせず、医学的な判断は医師など医療の専門家に委ねる 早めに気づきを共有しておくことが、本人の意思を大切にしながら相続の相談を進める力になる 相続の相談に行こうとしたとき、「最近、親の様子が前と少し違う気がする」と感じても、それを誰にどう伝えればいいか分からず、一人で抱え込んでしまう家族は少なくありません。こうした場面で大切なのは、様子の変化を「疑い」として詮索することではなく、気づいたことをそのまま家族や相談先と共有することです。 ...

2026年8月2日 · ひぐらしさとし

亡くなった方の財産がどこにあるか分からない|手がかりになる書類と、そこから分かること

この記事の要点 財産の所在は「手元の書類」と「亡くなった方あての郵便物」からたどれることが多い 通帳の引き落とし記録は、保険や不動産など別の財産の存在に気づく手がかりになる 手がかりが少なくても、不動産については一覧で調べられる制度がある 「親が亡くなったが、どこに何があるのか分からない」という状態から相続手続きが始まることは珍しくありません。結論から言えば、まずは手元にある書類と、亡くなった方あてに届く郵便物を種類ごとに分けてみるところからで十分です。以下は、ご自身の手元でできる範囲の確認方法です。 ...

2026年7月29日 · ひぐらしさとし

相続の相談、何から話せばいいか分からないときの整理のしかた

この記事の要点 相談前に「困っていること」を箇条書きでメモしておくだけで、話がまとまりやすくなる 大まかな時系列(いつ亡くなったか、これまで何をしたか)を書き出すと状況が伝わりやすい 「うまく話せるか不安」という気持ちも、そのまま伝えてよい 相続の相談を考えたとき、「何から話せばいいのか分からない」「頭の中が整理できていないまま行っていいのか」と迷う方は少なくありません。結論から言うと、整理してから行く必要はありません。整理をお手伝いするのも相談の役割のひとつです。ただ、少しの準備で最初のやり取りがぐっとスムーズになるのも事実です。 ...

2026年7月25日 · ひぐらしさとし