第1問(測量法)

問: 公共測量を実施する際の「計画機関」と「作業機関」の意味と関係を述べよ。

答: 計画機関とは公共測量を計画・発注する立場の機関(国・地方公共団体等の発注者)、作業機関とは計画機関の指示又は委託を受けて測量作業を実施する者をいう(測量法第8条。計画機関が自ら実施する場合は作業機関となることができる=同法第7条)。計画機関は作業規程を定めて測量計画書を国土地理院に提出し、作業機関はそれに従って実作業を担当する。

解説: 公共測量は「誰が計画したか・誰が実施するか」で役割が分かれる。市役所が発注する道路新設の測量であれば、計画機関=市役所、作業機関=請け負った測量会社となる。

作業規程を定めて国土交通大臣の承認を得るのも(測量法第33条)、国土地理院の長に計画書を提出して技術的助言を求めるのも(同法第36条)計画機関である。試験では「計画機関と作業機関の関係」「計画書の提出者は誰か」が頻出。


第2問(多角測量)

問: 多角(トラバース)測量における「単路線方式」「結合多角方式」の特徴をそれぞれ述べよ。

答:

  • 単路線方式:既知点2点を結ぶ1本の路線で観測する方式。両端の既知点に結合するので、閉合差で精度を点検できる
  • 結合多角方式:既知点3点以上を結合した多角網で観測する方式。既知点への閉合差で精度を点検できる

解説: 準則では、1級・2級基準点測量は原則として結合多角方式(やむを得ない場合に限り単路線方式)、3級・4級基準点測量は結合多角方式又は単路線方式による(作業規程の準則第23条)。

試験では「級ごとにどの方式によるか」「単路線方式と結合多角方式の違い」が頻出。


第3問(多角測量)

問: 多角測量で観測精度を評価する際の「精度区分」と「許容範囲」の概念を簡潔に説明せよ。

答: 精度区分(本記事での呼び方。準則の用語ではない)とは、作業規程の準則で級(1〜4級)ごとに定められた観測精度の要求水準のこと。許容範囲(準則の用語)とは、級ごとに定められた、閉合差や較差として許される上限値である。

解説: 許容範囲は等級が上位(1級>4級)ほど厳しく設定される。たとえば1級基準点測量では1級の許容範囲を超えると再測等の措置が必要になる(準則第42条)。具体的な数値(角度の許容秒数・閉合差の許容比など)は作業規程準則に詳細表で示される。

試験では「級ごとの許容範囲」「許容範囲を超えたら再測等が必要」が頻出。具体数値は深入りせず、等級が高いほど厳しいという関係を押さえれば十分。


第4問(水準測量)

問: 国土地理院が設置する水準点の等級を答えよ。また、1等水準点の標準的な設置間隔を答えよ。

答: 水準点は 1等・2等・3等の3等級(および基準水準点)に区分される。1等水準点は主要国道沿いに設置され、標準的な設置間隔は約2kmである。

解説: 1等水準点は全国の高さの骨格網を構成し、設置間隔は約2km。2等水準点はそれを補強し約4km間隔、3等水準点はさらに細密化する。日本水準原点(東京・国会前庭)が高さの基準で、1等水準点はそこからの一等水準測量によって標高が決定されている。

試験では「1等水準点の設置間隔(約2km)」「日本水準原点との関係」が頻出。


第5問(水準測量)

問: 水準測量の現場で記録する「観測手簿(かんそくしゅぼ)」に記載される主な事項を3つ以上挙げよ。

答: 観測手簿には以下の事項を記録する。

  • 観測点の名称(後視点・前視点の点名)
  • 後視・前視の標尺読み値
  • 高低差(後視−前視)
  • 観測年月日・観測時刻
  • 観測者・記簿者の氏名
  • 使用機器の名称・番号
  • 気象条件(気温等)

解説: 観測手簿は水準測量の原始記録であり、後の点検・成果整理の基礎となる。鉛筆または専用フォームで現場で直接記入し、訂正は二重線+訂正印で行う(消しゴム使用は不可が原則)。最近はデジタルレベル+電子手簿が主流。

試験では「観測手簿の記載事項」「訂正方法(二重線)」が頻出。


第6問(地形測量・数値地形測定)

問: 等高線の基本的な性質を3つ挙げよ。

答:

  1. 同じ標高の等高線同士は決して交わらない
  2. 等高線は途切れず必ず閉合する(ただし図郭外まで延びることがある)
  3. 等高線の間隔が密な場所は急勾配、疎な場所は緩勾配

解説: 等高線は同じ高さの点を結んだ線なので、論理的に交わったり途中で消えたりはしない。間隔と勾配の関係は地形図読図の基本:1cmあたりの高さ変化(標高差)が同じでも、間隔が密=水平距離が短い=勾配が急、と理解する。

試験では「等高線が交わるとしたらどんな地形か」(→鉛直の崖のときのみ)「間隔と勾配の関係」が頻出。


第7問(写真測量・リモセン)

問: 航空写真の写真縮尺 mを、カメラの焦点距離 f と対地撮影高度 Hから求める公式を答えよ。

答: 写真縮尺 m = f / H

解説: たとえば焦点距離 f = 150mm(0.15m)のカメラを使い、対地高度 H = 3,000m で撮影した場合、写真縮尺は m = 0.15 / 3,000 = 1/20,000 となる。

「対地撮影高度」は標高ではなく地表面からの高さであることに注意。海抜高度(撮影高度)から地表面の平均標高を引いた値が対地高度。試験では「縮尺の公式」「対地高度と撮影高度の違い」が頻出。


第8問(GNSS測量)

問: GNSS(全球測位衛星システム)として現在運用されている主な衛星システムを4つ挙げよ。

答: 主なGNSS衛星システム:

  • GPS(アメリカ)
  • GLONASS(ロシア)
  • Galileo(欧州連合)
  • BeiDou(北斗、中国)
  • QZSS(みちびき、日本の準天頂衛星システム)

解説: かつては「GPS測量」と呼んでいたが、複数国が衛星システムを運用する現在は「GNSS測量」が正式名称。日本のQZSSは厳密には地域システム(日本上空に長時間滞在する準天頂軌道)だが、GPSと組み合わせて高精度測位に貢献する。

試験では「GNSSとGPSの違い」「GLONASS・Galileoの運用国」「みちびき=QZSS」が頻出。


第9問(応用測量・用地測量)

問: 用地測量の主な作業の流れを順に述べよ。

答: 作業規程の準則(第681条)が定める用地測量の流れ:

  1. 作業計画
  2. 資料調査(公図等の転写・登記記録の調査等)
  3. 復元測量(地積測量図等に基づき境界杭の位置を確認し、亡失があれば復元杭を設置)
  4. 境界確認(関係権利者立会いのもと、現地で境界点を確認)
  5. 境界測量(境界点を測定し、座標値を求める)
  6. 境界点間測量(隣接する境界点間の距離を測定し、精度を確認)
  7. 面積計算(原則として座標法)
  8. 用地実測図データファイル・用地平面図データファイルの作成

解説: 用地測量は「土地の境界を決定し、面積を出す」作業で、道路拡幅・公共事業の用地買収などで実施される。最大のポイントは隣接所有者の立会い・同意で、ここで合意できないと先に進めない。

筆界(公法上の境界)と所有権界(私法上の境界)が異なる場合、用地測量で扱うのは筆界であることに注意(既出論点)。試験では「用地測量の主な手順」「立会いの意義」が頻出。


第10問(測量機器)

問: トータルステーションを設置する際に行う「整準」と「求心」とは何か。

答:

  • 整準(せいじゅん):機器の鉛直軸を重力方向に一致させる作業。気泡管または電子整準器を使って機器を水平にする
  • 求心(きゅうしん):機器の鉛直軸を測点の真上に通す作業。求心望遠鏡またはレーザー求心装置を使って測点と機器の中心を一致させる

解説: 整準と求心は機器据付の最も基本となる2作業。整準が不十分だと角度観測に系統誤差が混入し、求心がずれていると測点座標そのものに誤差が生じる。

実務では「整準→求心→整準→求心」と何度か往復することで両方を合わせていく。三脚の脚を動かして大まかに合わせ、最後は機器の整準ねじで微調整する。試験では「整準と求心の違い」「両方が必要な理由」が頻出。


試験日まで毎日、知識確認問題を連載していきます。今年の合格をめざして、諦めずに頑張っていきましょう‼