問題: 土地の地目に関する次のア〜オのうち、正しいものはいくつあるか。

ア. 地目は、土地の主たる用途により、田、畑、宅地、山林、雑種地などに区分して定める。

イ. 土地の地目に変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その変更があった日から1か月以内に、地目に関する変更の登記を申請しなければならない。

ウ. 地目は、土地の現況及び利用目的に重点を置き、部分的にわずかな差異の存するときであっても、土地全体としての状況を観察して定める。

エ. 一筆の土地の一部の地目が他の地目に変更した場合には、その一筆の土地について、二以上の地目を登記することができる。

オ. 地目変更の登記の申請をすべき義務がある者がその申請を怠ったときは、10万円以下の過料に処せられることがある。

答え: 正しいものは、ア・イ・ウ・オ の4つである。

解説: 地目は、土地の主たる用途により、田・畑・宅地・学校用地など23種に区分して定める(不動産登記規則99条)。ア・正しい。

イ・正しい。地目に変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、変更があった日から1か月以内に変更の登記を申請しなければならない(不動産登記法37条1項)。

ウ・正しい。地目の認定は現況主義により、土地の現況及び利用目的に重点を置き、部分的にわずかな差異があっても土地全体としての状況を観察して定める(不動産登記事務取扱手続準則68条)。

エ・誤り。一筆の土地に二以上の地目を登記することはできない(一筆一地目の原則)。一筆の土地の一部の地目が変更した場合は、分筆の登記をしたうえで、分筆後の土地について地目変更の登記をすることになる。

オ・正しい。地目(地積)の変更の登記の申請義務を怠ったときは、10万円以下の過料に処せられることがある(不動産登記法164条1項)。


問題: 土地家屋調査士会及び日本土地家屋調査士会連合会に関する次のア〜オのうち、正しいものはいくつあるか。

ア. 登録の申請をする者は、その申請と同時に、申請を経由すべき調査士会に入会する手続をとらなければならず、その手続をとった者は、当該登録の時に当該調査士会の会員となる。

イ. 調査士会は、会員の品位を保持し、その業務の改善進歩を図るため、会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする。

ウ. 土地家屋調査士名簿の登録は、その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局が行う。

エ. 調査士会及び日本土地家屋調査士会連合会は、いずれも法人とする。

オ. 日本土地家屋調査士会連合会は、全国の調査士会を統括し、及び会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする。

答え: 正しいものは、ア・イ・エ・オ の4つである。

解説: ア・正しい。登録(変更の登録)の申請をする者は、申請と同時に、経由すべき調査士会に入会する手続をとらなければならず、その手続をとった者は登録の時に当該調査士会の会員となる(土地家屋調査士法52条1項・2項)。

イ・正しい。調査士会は、会員の品位を保持し、その業務の改善進歩を図るため、会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする(同法47条2項)。

ウ・誤り。土地家屋調査士名簿の登録は、日本土地家屋調査士会連合会が行う(同法8条2項)。法務局又は地方法務局が登録を行うのではない。

エ・正しい。調査士会も連合会も法人である(同法47条3項・57条3項)。

オ・正しい。連合会は、調査士の業務の改善進歩を図るため、全国の調査士会を統括し、及び会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする(同法57条2項)。


問題: 相隣関係に関する次のア〜オのうち、正しいものはいくつあるか。

ア. 土地の所有者は、隣地の所有者と共同の費用で、境界標を設けることができる。

イ. 境界標の設置及び保存の費用は相隣者が等しい割合で負担するが、測量の費用は、その土地の広狭に応じて分担する。

ウ. 建物を築造するには、境界線から50センチメートル以上の距離を保たなければならない。

エ. 境界線から50センチメートル以上の距離を保たずに建築をしようとする者があるときは、隣地の所有者は、その建築を中止させ、又は変更させることができる。ただし、建築に着手した時から1年を経過し、又は建物が完成した後は、損害賠償の請求のみをすることができる。

オ. 境界線から1メートル未満の距離において、他人の宅地を見通すことのできる窓又は縁側を設ける者は、目隠しを付けなければならない。

答え: 正しいものは、ア・イ・ウ・エ・オ の5つである。

解説: ア・正しい。境界標の設置権である(民法223条)。

イ・正しい。境界標の設置及び保存の費用は相隣者が等しい割合で負担するが、測量の費用は土地の広狭に応じて分担する(民法224条)。設置費用と測量費用とで負担基準が異なる点が引っかけになりやすい。

ウ・正しい。建物の築造は、境界線から50センチメートル以上の距離を保たなければならない(民法234条1項)。

エ・正しい。これに違反する者があるときは、隣地所有者は建築の中止又は変更を請求できる。ただし、建築に着手した時から1年を経過し、又は建物が完成した後は、損害賠償の請求のみをすることができる(民法234条2項)。

オ・正しい。境界線から1メートル未満の距離で他人の宅地を見通すことのできる窓又は縁側を設ける者は、目隠しを付けなければならない(民法235条1項)。

本問はすべて正しい。境界標の費用(224条)と建築制限(234条)の「ただし書」を正確に押さえているかが分かれ目となる。


問題: ある2点間において、斜距離及び高低角(水平面からの仰角)を次のとおり観測した。この2点間の水平距離及び高低差の値として最も近いものはどれか。なお、計算には関数電卓を使用してよい。

斜距離 S=120.000 m 高低角 α=30°00′00″

ア. 水平距離 60.000 m 高低差 103.923 m

イ. 水平距離 103.923 m 高低差 60.000 m

ウ. 水平距離 103.923 m 高低差 69.282 m

エ. 水平距離 60.000 m 高低差 60.000 m

オ. 水平距離 69.282 m 高低差 60.000 m

答え: 最も近いものは、イ である。

解説: 斜距離 $S$ と水平面からの高低角 $\alpha$ から、水平距離 $D$ と高低差 $h$ は次のように求める。

水平距離は斜距離に高低角の余弦を乗じる。

$$D = S\cos\alpha = 120.000 \times \cos 30° = 120.000 \times 0.866025 = 103.923 \text{ m}$$

高低差は斜距離に高低角の正弦を乗じる。

$$h = S\sin\alpha = 120.000 \times \sin 30° = 120.000 \times 0.500000 = 60.000 \text{ m}$$

したがって、水平距離103.923 m・高低差60.000 mのイが正解である。アは水平距離と高低差を取り違えた誤り、ウ・オは高低差又は水平距離を正接($\tan 30° \times 120 = 69.282$)で誤って計算したもの、エは水平距離を正弦で計算した誤りである。


問題: 建物の認定及び床面積に関する次のア〜オのうち、正しいものはいくつあるか。

ア. 建物は、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものでなければならない。

イ. 建物の種類は、建物の主たる用途により、居宅、店舗、事務所、倉庫などに区分して定める。

ウ. 建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積により定める。ただし、区分建物にあっては、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積による。

エ. 天井の高さが1.5メートル未満の地階及び屋階は床面積に算入しないので、1室の一部の天井の高さが1.5メートル未満であるときは、その部分は当該1室の床面積に算入しない。

オ. 建物の床面積は、平方メートルを単位として定め、1平方メートルの100分の1未満の端数は切り捨てる。

答え: 正しいものは、ア・イ・ウ・オ の4つである。

解説: ア・正しい。建物として登記するための要件であり、外気分断性(屋根及び周壁等)・定着性(土地への定着)・用途性(用途に供し得る状態)を備える必要がある(不動産登記規則111条)。

イ・正しい。建物の種類は、建物の主たる用途により、居宅・店舗・事務所・倉庫などに区分して定める(不動産登記規則113条)。

ウ・正しい。床面積は原則として壁その他の区画の中心線(壁芯)で囲まれた部分の水平投影面積によるが、区分建物では内側線(内法)による(不動産登記規則115条)。一般の建物と区分建物とで算定基準が異なる点が頻出論点である。

エ・誤り。天井の高さが1.5メートル未満の地階及び屋階(特殊階)は床面積に算入しないが、1室の一部が天井の高さ1.5メートル未満であっても、その部分は当該1室の床面積に算入する(不動産登記事務取扱手続準則82条)。後半が誤り。

オ・正しい。床面積は平方メートルを単位として定め、1平方メートルの100分の1未満の端数は切り捨てる(不動産登記規則115条)。


出題分野

分野 主な論点
第1問 不動産登記法 地目に関する登記(地目の区分・現況主義・地目変更登記の申請義務・一筆一地目)
第2問 土地家屋調査士法 調査士会・連合会(当然入会・会の目的・法人格・名簿登録の主体)
第3問 民法 相隣関係(境界標の設置と費用負担・境界線付近の建築の制限・目隠し義務)
第4問 測量計算 斜距離と高低角からの水平距離・高低差の算出(三角関数)
第5問 不動産登記法 建物の認定と床面積(建物の要件・種類・壁芯と内法・特殊階・端数処理)