相続放棄の『3ヶ月』はいつから?──知らなかった借金に気づける起算点ルール

この記事の要点 熟慮期間の「3ヶ月」は死亡日からではなく「自己のために相続の開始があったことを知った時」から数える 被相続人と疎遠で借金の存在を全く知らなかった場合、その借金を知った時から3ヶ月とされる余地がある(要件は厳格) 3ヶ月では判断できないときは、満了前に家庭裁判所へ「期間の伸長」を申し立てられる 「相続放棄は3ヶ月以内」──このフレーズだけが独り歩きしているように感じます。 ...

2026年5月12日 · ひぐらしさとし

会社をたたむときの登記の流れ──解散登記から清算結了まで、費用と期間の全体像

この記事の要点 会社の終わり方は「解散」と「清算結了」の2段階。解散しただけでは会社は消えない 官報の債権者保護公告に2か月以上かかるため、最短でも全体で2か月超が必要 実費(登録免許税+官報公告)で7〜8万円程度が目安。お近くの司法書士にご相談ください 中小企業の経営者の間で、ここ数年で関心が高まっているテーマのひとつが「会社をきれいにたたむ手続き」です。後継者がいない、事業の主軸を別法人に移したので旧法人は閉じたい、コロナ後の事業整理で複数あった子会社をひとつに絞りたい──理由はさまざまだとされています。 ...

2026年5月11日 · ひぐらしさとし

相続登記の登録免許税が『ゼロ』になる土地──100万円以下の免税措置を見落とさないために

この記事の要点 固定資産税評価額100万円以下の土地は、相続登記の登録免許税が免税になる(令和9年3月31日まで) 数次相続で中間の相続人が登記をしないまま亡くなった場合の中間登記も、土地であれば価額制限なく免税 免税は自動適用されず、申請書に根拠条文(租税特別措置法第84条の2の2)を書かないと課税されてしまう 「相続登記をすると登録免許税がいくらかかるんですか?」というご質問は、相続登記義務化(令和6年4月施行)以降、いっそう増えています。 ...

2026年5月10日 · ひぐらしさとし

遺言執行者って何をする人?──遺言を確実に実現する「実行係」の決め方

この記事の要点 遺言執行者は、遺言の内容を実際に実現する「実行係」。未成年者・破産者以外なら誰でもなれる 遺贈・認知・推定相続人の廃除がある場合、遺言執行者の指定は事実上必須 誰を選ぶか・報酬の決め方などは、お近くの司法書士にご相談ください 「遺言を書いた」だけで安心していませんか?実は、書かれた内容を実際に動かす人——遺言執行者(いごんしっこうしゃ)——を決めておくかどうかで、相続手続きの進みやすさは大きく変わります。 ...

2026年5月9日 · ひぐらしさとし

新規事業を始めるとき、定款の事業目的を追加しなくて大丈夫?──変更手続きと登記の流れ

この記事の要点 登記簿の「事業目的」に記載のない事業は、許認可申請・融資審査・取引先確認の場面で足止めを食らうことがある 「附帯関連事業」条項があっても、本業から離れた新規事業はカバーできないことが多い 目的変更には株主総会の特別決議と、決議から2週間以内の変更登記(登録免許税3万円)が必要。お近くの司法書士にご相談ください 副業解禁の流れ、コロナ後の事業多角化、デジタル分野への参入──新規事業を始める中小企業が増えています。 ...

2026年5月8日 · ひぐらしさとし

兄弟と共有の実家、どう動かす?──民法改正で広がった共有不動産の選択肢

この記事の要点 令和5年4月の民法改正で、共有不動産の「軽微な変更」は持分の過半数で決められるようになった 共有者に所在等不明の人がいても、裁判所の手続きを経て変更・管理・持分の取得や譲渡権限の付与を進められる 共有を解消したいなら「共有物分割」(現物・賠償・競売換価)という選択肢もある。お近くの司法書士にご相談ください 実家を相続したら、いつのまにか兄弟と「共有名義」になっていた。「リフォームしたいのに、弟と連絡が取れず話が進まない」「賃貸に出したいのに、姉が反対して動けない」――。共有名義の不動産は、いざ動かそうとしたときにつまずきやすい財産です。 ...

2026年5月7日 · ひぐらしさとし

養子縁組と相続──「普通」と「特別」で何が違う?

この記事の要点 普通養子は実親・養親の両方の相続権を持つ「二重の相続権」。特別養子は実親との縁が切れ、養親側のみ相続権を持つ 相続税の基礎控除では、普通養子は実子がいれば1人まで・いなければ2人までしかカウントされない(特別養子・連れ子養子は制限対象外) 再婚や事業承継で養子縁組を検討する際は、相続全体への影響を踏まえお近くの司法書士にご相談ください 養子縁組と聞くと、テレビドラマの世界の話のように感じるかもしれません。しかし実際には、「再婚相手の連れ子と養子縁組する」「孫を養子にして相続人を増やす」「子のいない夫婦が親族の子を引き取る」といった場面で、いまも珍しくない手続きです。 ...

2026年5月6日 · ひぐらしさとし

数次相続(すうじそうぞく)の落とし穴──親の相続を放っておくと、なぜ厄介になるのか

この記事の要点 数次相続(すうじそうぞく)とは、相続を放置している間に次の相続が連鎖して発生した状態 相続人がねずみ算式に増え、戸籍収集も遺産分割協議もハードルが上がる 相続登記義務化の経過措置期限は2027年3月31日まで。気になる不動産があればお近くの司法書士にご相談ください 「父が亡くなったとき、田舎の土地は誰も使わないからそのままにしておこう」──そう先延ばしにしているうちに、母も祖父母も亡くなってしまった。気づけば、相続人がいとこやその子どもまで広がっていた。 ...

2026年5月5日 · ひぐらしさとし

義理の親を介護したのに相続では何ももらえない?──特別寄与料制度の基本

この記事の要点 相続人でない嫁や甥姪でも、無償で被相続人を介護し「特別の寄与」をしていれば、特別寄与料(民法1050条)を相続人に請求できる 請求期限は相続の開始・相続人を知った時から6か月、または相続開始から1年と短い 介護の事実を裏付ける記録が重要。早めにお近くの司法書士にご相談ください 「義理の父(夫の父)を10年以上介護してきたのに、相続では一切財産をもらえない」──こうした相談は、相続の現場でしばしば聞かれます。なぜなら、嫁や婿は法律上の「相続人」ではないため、原則として相続財産を受け取る権利がないからです。 ...

2026年5月4日 · ひぐらしさとし

戸籍の収集が大変で、途中で止まっている人へ ― 詰まりポイントと突破口

この記事の要点 戸籍収集は専門家でも大変な作業。止まって当然、まずは焦らないこと 本籍が転々としている場合は、2024年3月開始の広域交付制度でお近くの窓口にまとめて請求できる 読めない戸籍・廃棄証明書が出てきたら、無理せずお近くの司法書士にご相談ください 「親が亡くなって、相続手続きのために戸籍を集め始めた。でも、途中で本籍が転々としていて遡れない」「役所から届いた古い戸籍が手書きで、何が書いてあるのか読めない」「『廃棄済証明書』というものが出てきて、その先が分からなくなった」――。 ...

2026年5月3日 · ひぐらしさとし