問題: 合筆の登記の制限に関する次のア~オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア.相互に接続していない土地の合筆の登記は、することができない。

イ.地目が相互に異なる土地の合筆の登記は、することができない。

ウ.所有権の登記がある土地と所有権の登記がない土地との合筆の登記は、することができる。

エ.承役地についてする地役権の登記がある土地は、他の土地と合筆することができない。

オ.登記の目的、申請の受付年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一である抵当権の登記がある土地は、合筆することができる。

答え: 正しいものは、ア・イ・オの3個である。

解説: ア(正)。相互に接続していない土地の合筆の登記はできない(不動産登記法41条1号)。

イ(正)。地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記はできない(不動産登記法41条2号)。

ウ(誤)。所有権の登記がある土地と所有権の登記がない土地との合筆の登記はできない(不動産登記法41条5号)。

エ(誤)。承役地についてする地役権の登記がある土地は、合筆の登記の制限の特例として合筆することができる(不動産登記規則105条1号)。

オ(正)。登記の目的・申請の受付年月日・受付番号・登記原因及びその日付が同一である担保権(抵当権等)の登記がある土地は、合筆することができる(不動産登記規則105条2号)。


問題: 地積測量図に関する次のア~オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア.地積測量図には、地積及びその求積方法を記録しなければならない。

イ.地積測量図には、各筆界点間の距離を記録しなければならない。

ウ.地積測量図に記録する筆界点の座標値は、原則として近傍の基本三角点等に基づく測量の成果によらなければならない。

エ.境界標があるときであっても、その種類を地積測量図に記録することを要しない。

オ.地積測量図の縮尺は、原則として250分の1とする。

答え: 正しいものは、ア・イ・ウ・オの4個である。

解説: ア(正)。地積及びその求積方法は地積測量図の記録事項である(不動産登記規則77条1項5号)。

イ(正)。筆界点間の距離も記録事項である(不動産登記規則77条1項6号)。

ウ(正)。筆界点の座標値は、原則として近傍の基本三角点等に基づく測量の成果による(不動産登記規則77条2項)。

エ(誤)。境界標があるときは、その種類を記録しなければならない(不動産登記規則77条1項8号)。

オ(正)。地積測量図の縮尺は、原則として250分の1とする(不動産登記規則77条5項)。


問題: 土地家屋調査士の業務及び義務等に関する次のア~オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア.土地家屋調査士は、他人の依頼を受けて、不動産の表示に関する登記について必要な土地又は家屋に関する調査及び測量をすることを業とする。

イ.土地家屋調査士は、正当な理由がある場合を除き、その業務上取り扱った事件について知ることのできた秘密を他に漏らしてはならず、土地家屋調査士でなくなった後も同様である。

ウ.土地家屋調査士は、公務員として職務上取り扱った事件については、その業務を行うことができない。

エ.土地家屋調査士に対する懲戒処分は、その事務所の所在地を管轄する法務局又は地方法務局の長が行う。

オ.筆界特定の手続について、筆界特定の申請の代理をすることは、土地家屋調査士の業務に含まれる。

答え: 正しいものは、ア・イ・ウ・オの4個である。

解説: ア(正)。不動産の表示に関する登記に必要な土地・家屋の調査及び測量は、土地家屋調査士の業務である(土地家屋調査士法3条1項1号)。

イ(正)。秘密保持義務であり、調査士でなくなった後も及ぶ(土地家屋調査士法23条)。

ウ(正)。公務員として職務上取り扱った事件については業務を行い得ない(土地家屋調査士法22条1項)。

エ(誤)。令和元年改正(令和2年8月1日施行)により、土地家屋調査士に対する懲戒処分は法務大臣が行う(土地家屋調査士法42条)。法務局又は地方法務局の長が行うとする点が誤り。

オ(正)。筆界特定の手続についての代理は、土地家屋調査士の業務に含まれる(土地家屋調査士法3条1項4号)。


問題: 平面直角座標系において、次の座標値をもつ各筆界点A・B・C・Dを順に直線で結んだ四角形の土地がある。座標法によりこの土地の面積を求めた場合、最も近いものはどれか。なお、座標値の単位はメートルとする。

X座標 Y座標
A 50.00 30.00
B 80.00 40.00
C 70.00 90.00
D 40.00 70.00

ア.1,350.00 ㎡

イ.1,425.00 ㎡

ウ.1,500.00 ㎡

エ.1,575.00 ㎡

オ.1,650.00 ㎡

答え: 最も近いものは、ウ(1,500.00 ㎡)である。

解説: 座標法による面積は、各点のX座標に「次の点のY座標から前の点のY座標を引いた値」を掛けて総和をとり、その絶対値を2で割って求める。

$$A = \frac{1}{2}\left| \sum_{i} X_i,(Y_{i+1} - Y_{i-1}) \right|$$

各項を計算すると、

$$A = \frac{1}{2},\bigl| 50(40-70) + 80(90-30) + 70(70-40) + 40(30-90) \bigr|$$

$$= \frac{1}{2},\bigl| (-1500) + 4800 + 2100 + (-2400) \bigr| = \frac{1}{2}\times 3000 = 1500.00\ \text{m}^2$$

したがって面積は1,500.00㎡となり、ウが正解である。なお土地家屋調査士試験では関数電卓(プログラム機能のないもの・2台まで)を使用できるため、座標法の総和計算は電卓で確実に処理したい。


問題: 建物の分割・区分・合併の登記に関する次のア~オの記述のうち、正しいものはいくつあるか。

ア.建物の分割の登記は、表題登記がある建物の附属建物を当該建物の登記記録から分割して、登記記録上別の1個の建物とする登記である。

イ.建物の合併の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者も申請することができる。

ウ.所有権の登記がある建物と所有権の登記がない建物とを合併して1個の建物とする登記は、することができない。

エ.抵当権の登記がある建物は、他の建物と合併することが一切できない。

オ.建物の区分の登記は、表題登記がある建物又は附属建物を、区分建物とする登記である。

答え: 正しいものは、ア・ウ・オの3個である。

解説: ア(正)。建物の分割の登記は、附属建物を登記記録上別の1個の建物とする登記である(不動産登記法54条1項1号)。

イ(誤)。建物の分割・区分・合併の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人が申請する(不動産登記法54条1項)。これら以外の者は申請できない。

ウ(正)。所有権の登記がある建物と登記がない建物との合併はできない(不動産登記法56条3号)。

エ(誤)。所有権の登記以外の権利に関する登記がある建物は原則として合併できないが(不動産登記法56条4号)、同一の債権を担保し、登記の目的・受付年月日・受付番号・登記原因及び日付が同一の抵当権であれば、合併の登記の制限の特例として合併できる(不動産登記規則131条)。一切できないわけではない。

オ(正)。建物の区分の登記は、表題登記がある建物又は附属建物を区分建物とする登記である(不動産登記法54条1項2号)。


出題分野の振り分け

分野 主な論点
第1問 不動産登記法(表示) 合筆の登記の制限(不動産登記法41条、不動産登記規則105条)
第2問 不動産登記法(表示) 地積測量図(不動産登記規則77条)
第3問 土地家屋調査士法 業務・義務・懲戒(3条・22条・23条・42条)
第4問 測量計算 座標法による土地の面積計算
第5問 不動産登記法(表示) 建物の分割・区分・合併(不動産登記法54条・56条、不動産登記規則131条)