問題: 区分建物及び敷地権に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア.一棟の建物に属する区分建物が新築された場合、その区分建物についての表題登記は、当該一棟の建物に属する他の区分建物についての表題登記とともに一括して申請しなければならない。

イ.敷地権とは、区分建物の専有部分と分離して処分することができない敷地利用権をいう。

ウ.登記官は、敷地権の登記をしたときは、職権で、敷地権の目的である土地の登記記録に敷地権である旨の登記をする。

エ.区分建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積による。

オ.敷地権付き区分建物については、原則として、専有部分とその敷地権とを分離して処分することはできない。

答え: 誤っているものは、エの1つである。

解説: 区分建物(マンションの一室など)は、専有部分と敷地利用権が一体として扱われる点に特徴があります。

アは正しい記述です。区分建物の表題登記は、一棟の建物全体について一括して申請します(不動産登記法48条1項)。分譲業者などの原始取得者がまとめて申請するのが通常です。

イも正しい記述です。敷地権とは、専有部分と分離して処分できない敷地利用権(所有権・地上権・賃借権など)をいいます(不動産登記法44条1項9号、建物の区分所有等に関する法律22条1項)。

ウも正しい記述です。登記官は、敷地権の登記をしたときは、職権で土地の登記記録に「敷地権である旨の登記」をします(不動産登記法46条)。

エが誤りです。一般の建物の床面積は壁その他の区画の中心線で囲まれた部分により算出しますが、区分建物の専有部分の床面積は壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積によります(不動産登記規則115条)。区分建物は内側線、これが他の建物との違いです。

オは正しい記述です。敷地権付き区分建物は、専有部分と敷地権の分離処分が原則として禁止され、登記もこれに沿って一体的に扱われます。


問題: 土地家屋調査士の登録に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア.土地家屋調査士となる資格を有する者が土地家屋調査士となるには、日本土地家屋調査士会連合会に備える土地家屋調査士名簿に登録を受けなければならない。

イ.登録を受けようとする者は、その事務所を設けようとする地を管轄する法務局又は地方法務局の長を経由して、連合会に登録の申請をしなければならない。

ウ.連合会は、登録申請者が土地家屋調査士の信用又は品位を害するおそれがあるなど一定の事由に該当する場合には、資格審査会の議決に基づき、その登録を拒否することができる。

エ.土地家屋調査士の登録を受けた者は、当然に、その事務所の所在地を管轄する土地家屋調査士会の会員となる。

オ.土地家屋調査士が死亡したとき、又は土地家屋調査士となる資格を有しないこととなったときは、その登録は取り消される。

答え: 誤っているものは、イの1つである。

解説: 登録は、土地家屋調査士として業務を行うための入口となる手続です。

アは正しい記述です。資格を有する者が調査士となるには、連合会に備える調査士名簿への登録が必要です(土地家屋調査士法8条1項)。

イが誤りです。登録の申請は、その事務所を設けようとする地を管轄する法務局・地方法務局の管轄区域内に設立された土地家屋調査士会を経由して、連合会にしなければなりません(同法9条1項)。「法務局又は地方法務局の長を経由」するのではありません。

ウは正しい記述です。連合会は、一定の登録拒否事由に該当する場合、資格審査会の議決に基づき登録を拒否することができます(同法10条)。

エも正しい記述です。調査士は、登録により当然にその地域の土地家屋調査士会の会員となります(当然入会制)。

オも正しい記述です。死亡や資格喪失の場合は、登録の取消しがされます(同法15条)。


問題: 相隣関係における囲障の設置等に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア.二棟の建物がその所有者を異にし、その間に空地がある場合において、囲障の設置につき当事者間に協議が調わないときは、囲障は、板塀又は竹垣その他これらに類する材料のものであって、高さ2メートルのものとされる。

イ.囲障の設置及び保存の費用は、原則として、相隣者が等しい割合で負担する。

ウ.境界線上に設けた境界標、囲障、障壁、溝及び堀は、相隣者の共有に属するものと推定される。

エ.相隣者の一人は、相隣者間の協議によらなければ、その費用を自ら負担しても、標準より高い囲障を設けることはできない。

オ.境界標の設置及び保存の費用も、原則として、相隣者が等しい割合で負担する。

答え: 誤っているものは、エの1つである。

解説: 土地の境界付近の工作物については、民法が費用負担や共有関係の規律を置いています。

アは民法225条のとおりで正しい記述です。協議が調わないときの囲障は、板塀・竹垣等で高さ2メートルが標準とされます。

イは民法226条のとおりで正しい記述です。

ウは民法229条のとおりで正しい記述です。境界線上の境界標・囲障・障壁・溝・堀は共有と推定されます。

エが誤りです。相隣者の一人は、自らその費用の増加額を負担すれば、標準より良好な材料を用い、又は高さを増して囲障を設けることができます(民法227条)。協議がなければできない、というものではありません。

オは民法224条本文のとおりで正しい記述です。境界標の設置・保存の費用は相隣者が等分負担します(ただし測量費用は土地の広狭に応じて負担します。同条ただし書)。


問題: 平面直角座標系における次の4点を順に結んでできる四角形ABCDの面積として最も適切なものはどれか。座標値の単位はメートルとする。

点A(X=10.00, Y=20.00)

点B(X=40.00, Y=30.00)

点C(X=50.00, Y=60.00)

点D(X=15.00, Y=55.00)

ア.500.00 m²

イ.1,000.00 m²

ウ.1,150.00 m²

エ.1,500.00 m²

オ.2,000.00 m²

答え:

解説: 座標法(座標値から面積を求める方法)を用います。多角形を一周する向きに各点を並べたとき、面積 $S$ は次の式で求められます。

$$ S = \frac{1}{2}\left| \sum_{i}\left( X_i \cdot Y_{i+1} - X_{i+1} \cdot Y_i \right) \right| $$

(最後の点の次は最初の点に戻して計算します。)

まず $\sum X_i \cdot Y_{i+1}$ を計算します。

$$ 10\times30 + 40\times60 + 50\times55 + 15\times20 = 300 + 2400 + 2750 + 300 = 5750 $$

次に $\sum X_{i+1} \cdot Y_i$ を計算します。

$$ 40\times20 + 50\times30 + 15\times60 + 10\times55 = 800 + 1500 + 900 + 550 = 3750 $$

したがって、

$$ S = \frac{1}{2}\left| 5750 - 3750 \right| = \frac{1}{2}\times 2000 = 1000.00\ \text{m}^2 $$

正解はイです。ここで $\frac{1}{2}$ を忘れると 2000.00 m²(オ)となるため注意が必要です。本問は四則演算のみで解け、土地家屋調査士試験では関数電卓(プログラム機能のないもの・2台まで)を使用できます。


問題: 筆界特定制度に関する次のア〜オの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。

ア.筆界特定とは、一筆の土地とこれに隣接する他の土地との筆界について、その現地における位置を特定することをいう。

イ.筆界特定の申請は、対象となる土地の所有権の登記名義人等がすることができる。

ウ.筆界特定登記官は、筆界調査委員が行った事実の調査の結果やその意見を踏まえて、筆界特定をする。

エ.筆界特定がされると当該筆界は確定し、その後は、当該筆界について境界(筆界)の確定を求める訴えを提起することができなくなる。

オ.筆界特定の申請をするには、所定の手数料を納付しなければならない。

答え: 誤っているものは、エの1つである。

解説: 筆界特定制度は、登記された筆界の現地での位置を、専門的な調査に基づいて行政的に明らかにする手続です(不動産登記法123条以下)。

アは不動産登記法123条のとおりで正しい記述です。筆界特定は「筆界の現地における位置を特定する」手続です。

イは正しい記述です。筆界特定は、対象土地の所有権の登記名義人等が申請できます(同法131条)。

ウも正しい記述です。筆界特定登記官は、筆界調査委員の調査結果・意見を踏まえて筆界特定をします(同法126条・143条)。

エが誤りです。筆界特定はあくまで筆界の位置を行政的に特定するもので、筆界そのものを確定する効力はありません。当事者は別途、境界(筆界)確定訴訟を提起することができ、その判決が確定すれば、筆界特定は判決と抵触する範囲で効力を失います(同法148条)。

オは正しい記述です。筆界特定の申請には手数料の納付が必要です(同法146条)。


出題分野の振り分け

科目 論点
第1問 不動産登記法(表示) 区分建物と敷地権(44条1項9号・46条・48条・規則115条)
第2問 土地家屋調査士法 登録・登録の申請・登録拒否・登録取消し(8条〜15条)
第3問 民法(相隣関係) 囲障の設置と工作物の共有推定(224条〜229条)
第4問 測量計算 座標法による面積計算
第5問 不動産登記法(筆界特定) 筆界特定制度(123条・126条・131条・146条・148条)