発行可能株式総数とは──増資で足りなくなったときの定款変更と登記

この記事の要点 発行可能株式総数とは、その会社が発行できる株式の数の上限のことです。定款で定め、登記簿にも載ります(会社法37条1項・911条3項6号) 増資で新しい株式を出したいのに上限の空きが足りないときは、増資の手続の前に、上限を広げる定款変更(株主総会の特別決議)が必要です 上限を変えたら、変更が生じたときから2週間以内に、本店所在地の法務局で変更登記をします。登録免許税は1件3万円で、増資の登記と同じ申請書で出すときは増資分と合算されます 「発行済株式の総数の4倍まで」という制限は、公開会社(株式に譲渡制限がない会社)に関する規制です。株式の全部に譲渡制限がある会社が上限を増やす場合には、この制限は課されません(ただし、譲渡制限をやめるなどして公開会社になる定款変更をするときは、4倍以内に収める必要があります。会社法113条3項) 個別の会社の手続は、お近くの司法書士にご相談ください(増資に伴う税務は税理士へ) 結論から言うと、発行可能株式総数とは「その会社が発行できる株式の数の上限」のことです。増資で新しく株式を発行すれば、発行済みの株式の数は増えていきます。その数が上限に届きそうなとき、あるいはもう届いているときは、増資の手続を進める前に、上限そのものを広げる定款変更と、その変更登記が必要になります。 ...

2026年10月4日 · ひぐらしさとし

ストックオプションを発行するときの登記──新株予約権の決め方・手続き・費用の全体像

この記事の要点 ストックオプションは会社法の新株予約権として発行し、募集事項は非公開会社なら株主総会の特別決議、公開会社なら取締役会で決める(無償発行など特に有利な条件のときは、公開会社でも株主総会の特別決議が必要) 発行から2週間以内に変更登記が必要。登録免許税は申請1件につき9万円 税制優遇の要件・課税は税理士、既存株主とのトラブルは弁護士、発行手続きや登記はお近くの司法書士へ 「優秀な人材に入ってもらいたいが、いまは十分な給料を出せない」。 「将来会社が成長したときの利益を、いっしょに頑張ってくれる人と分け合いたい」。 ...

2026年6月16日 · ひぐらしさとし

増資(募集株式の発行)の登記──新しく株式を発行して資本金を増やすときの流れと費用

この記事の要点 中小企業でよく使われるのは、新株を発行して払込みを受ける「募集株式の発行」 非公開会社では原則として株主総会の特別決議が必要で、払込み後、効力発生日から2週間以内に変更登記 登録免許税は増加した資本金の額の1,000分の7(最低3万円) 「資本金を増やしたい」と思ったとき 会社を経営していると、ふとした場面で次のような話題が出てくることがあります。 ...

2026年5月23日 · ひぐらしさとし

資本金を減らす『減資』登記──株主総会・官報公告・債権者保護の流れを経営者向けに

この記事の要点 減資には株主総会の特別決議と、官報公告等による1か月以上の債権者異議手続が必要 効力発生日から2週間以内に変更登記(登録免許税3万円)、遅れると代表者に過料の可能性 「資本金1億円以下に減資すれば税制上有利」とは限らない(外形標準課税の駆け込み減資対策あり) 「資本金、減らせるんですか?」という疑問 経営者の方の間で、ふとした雑談の中で次のような疑問が話題に上ることがあります。 ...

2026年5月20日 · ひぐらしさとし