境界標と塀の費用負担──「筆界」の話は土地家屋調査士へ

この記事の要点 境界標の設置・保存の費用は、隣どうしが等しい割合で負担する(=折半)のが民法の原則です(民法224条本文) ただし測量の費用だけは折半ではなく、土地の広さ(面積)に応じて分担します(民法224条ただし書) 境界の塀(囲障)も、所有者の異なる2棟の建物の間に空き地があるときは共同の費用で設置でき、協議がまとまらないときは「板塀・竹垣など、高さ2メートル」が基準になります(民法225条) もっと良い材料・もっと高い塀にしたい側は、その増加分の費用を自分で負担します(民法227条) 費用の話の前に「そもそも境界(筆界)がどこか分からない」ときは、まず筆界特定制度や土地家屋調査士への相談が先です お隣との境界に目印(境界標)を置くときや、境界に塀を作るときの費用は、原則としてお隣との折半──これが民法の答えです。ただし例外もあり、測量の費用は面積に応じた分担になりますし、立派な塀にしたい側はその分を余計に負担します。 ...

2026年8月28日 · ひぐらしさとし

境界がはっきりしない土地の相続・売却──筆界と所有権界、土地家屋調査士の出番

この記事の要点 土地の境界がわからなくても、相続登記そのものは申請できる。境界を確定させてからでないと名義が変えられない、という仕組みにはなっていない ただし相続登記には期限がある。取得を知った日から3年以内(不動産登記法第76条の2第1項)、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料(同法第164条第1項) 境界の問題が表に出るのは売るとき。測量や筆界特定は土地家屋調査士、隣地の方との争いは弁護士、名義変更は司法書士と、相談先が分かれる 親から受け継いだ土地について「どこまでが自分の土地なのかはっきりしない」というご相談は珍しくありません。塀の位置と登記簿の面積が合わない、境界を示す杭が見当たらない、そもそも測量図が見つからない——こうした状況は各地で生じています。 ...

2026年7月30日 · ひぐらしさとし

家を新築したときの「所有権保存登記」──表題登記との違い・費用・自分でできるかをやさしく解説

この記事の要点 新築した建物の登記は2段階。「どんな建物か」を記録する表題登記(土地家屋調査士の担当)と、「誰のものか」を記録する所有権保存登記(司法書士の担当)に分かれます。 表題登記は所有権を取得した日(通常は建物の完成日)から1か月以内に申請する義務があります(不動産登記法47条)。所有権保存登記は義務ではありませんが、住宅ローンの抵当権をつけるにも売るにも必要です。 所有権保存登記の登録免許税は原則0.4%。新築住宅は0.15%などに軽減される特例があります(期限つき。適用は最新の要件確認を)。 どこまで自分でできるか迷ったら、お近くの司法書士・土地家屋調査士にご相談ください。 念願の家を新築したら、避けて通れないのが「登記」です。ただ、新築建物の登記は2つの登記が組み合わさっているため、少しわかりにくいところがあります。 ...

2026年7月7日 · ひぐらしさとし