登記の書類に押すのは実印?認印?──印鑑証明書が要る人と、押印が要らない場面
この記事の要点 書面で登記を申請するときは、申請書や委任状に記名押印(名前を書いて印鑑を押すこと)をするのが原則です(不動産登記令16条1項・18条1項)。実印と印鑑証明書が要るのは、主に売買や贈与で名義を渡す側(登記義務者)になる所有権の登記名義人などです。 相続登記で名義を受け取る相続人は、申請書への押印は要りますが印鑑証明書は要らないため、法務省の案内では「認印で可」とされています。一方、遺産分割協議書には、実務上、相続人全員の実印の押印が求められ、印鑑証明書の添付も必要です。 名義を渡す側など印鑑証明書が要る立場でも、登記によって新しく登記識別情報を受け取る側でもない申請人などは、押印せずに署名だけで足りる場合があります(不動産登記規則47条・49条)。 「登記の書類には実印を押すもの」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。結論から言うと、実印が要るのは、その書類に印鑑証明書を付ける必要がある場合で、申請書や委任状では押す人の立場によって分かれます。 ...