遺留分侵害額請求とは?──2019年改正で「現物返還」から「金銭請求」へ

この記事の要点 遺留分(最低限の取り分)があるのは配偶者・子・直系尊属のみ。兄弟姉妹にはない 割合は原則2分の1(直系尊属のみが相続人の場合は3分の1) 2019年7月1日以降の相続では「現物の返還」ではなく「金銭の支払い」を請求する権利になった(民法1046条)。時効は相続開始と遺留分侵害を知ったときから1年 遺留分って何ですか? 親が亡くなって遺言書を開けてみたら、「財産はすべて長男に」と書いてあった──。こんなとき、他のきょうだいや配偶者は黙って受け入れるしかないのでしょうか。 ...

2026年4月27日 · ひぐらしさとし

登記したあとに届く「謎のDM」がなくなる──2026年10月の不動産登記規則改正

この記事の要点 2026年10月1日施行の不動産登記規則改正で、受付帳から「登記の目的」「不動産の所在事項」が削除される 不動産業者が受付帳を使って把握していた相続・売買の動向情報が減り、営業DMが減ると見込まれる 登記事項証明書や登記情報提供サービスには影響なし。申請手続き自体も変わらない 相続登記や住所変更登記を済ませた直後から、見知らぬ不動産業者のダイレクトメール(DM)が届き始めた──そういう経験をお持ちの方は少なくないはずです。 ...

2026年4月26日 · ひぐらしさとし

配偶者が「家に住み続ける権利」を守るために──配偶者居住権という選択肢

この記事の要点 配偶者居住権を使うと、自宅の「居住権」と「所有権」を分けて相続でき、配偶者は住み続けながら現金も受け取りやすくなる 取得には遺言または遺産分割協議が必要。第三者に対抗するには登記が必須(民法1031条2項) 配偶者が亡くなると自動的に消滅し、他人に譲渡することはできない 夫(または妻)を亡くしたあと、「これからもこの家に住み続けられるのだろうか」と不安に思う方は少なくありません。 ...

2026年4月26日 · ひぐらしさとし

役員変更登記を忘れると過料は?──期限は2週間、任期切れ・代表取締役変更の注意点

この記事の要点 取締役の任期は原則2年(非公開会社は定款で最長10年まで延長可)。変更登記は効力発生から2週間以内に必要 同じ人が続ける「再任(重任)」も登記が必要。忘れがちなので要注意 期限を過ぎると代表者個人に100万円以下の過料が科される可能性がある 「2年に1回、登記し直すなんて知らなかった」──そう打ち明ける中小企業の経営者は、実のところ少なくありません。取締役の任期は法律で定められており、期限を過ぎてもそのままにしていると、気づかないうちに法律違反の状態になっている可能性があります。 ...

2026年4月26日 · ひぐらしさとし

「場所がない株主総会」がついに実現へ──次期会社法改正の焦点を読む

この記事の要点 2025年2月に法制審議会へ諮問された次期会社法改正では、非上場会社もバーチャルオンリー株主総会(場所を定めない株主総会)を開けるようにする案などが検討されている 2026年3月に「中間試案」が取りまとめられ、意見募集(パブリックコメント)を経て、2026年10月現在は「要綱案」の取りまとめに向けた審議が続いている 中間試案はあくまで「案」です。改正法案は国会に提出されておらず、成立も公布も施行もしていません(施行日も未定) 改正されるとしても施行はまだ先だが、株主名簿の整備や定款・議事録の状態を今のうちに確認しておけば、改正された場合の対応がスムーズになる 「株主が一人しかいないのに、毎年わざわざ株主総会の書類を作るの?」 ...

2026年4月25日 · ひぐらしさとし

「親の不動産、どこにあるかわからない」を解決する新制度──所有不動産記録証明制度が始まりました

この記事の要点 2026年2月2日開始の所有不動産記録証明制度で、全国の法務局を横断検索し特定の人名義の不動産を一覧にした証明書を取得できる 費用は証明書1通1,600円(オンライン申請はやや安い)で、相続人は戸籍謄本等を添えて請求できる 登記簿上の氏名・住所と請求時の氏名・住所が一致しないと検索にひっかからないため、旧住所・旧姓でも確認が必要 「父が亡くなって、不動産を相続することになったけれど、土地がどこにあるかよくわからない」 ...

2026年4月25日 · ひぐらしさとし

相続放棄しても管理義務が残ることがある──いつまで続く?改正民法940条で整理

この記事の要点 相続放棄をしても、放棄した時点で現に占有していた財産には保存(管理)義務が残ることがある(改正民法940条) 義務は他の相続人(同順位・後順位を含む)または相続財産清算人へ引き渡すまで続き、占有していなかった財産には義務は生じない 現在占有している財産があるか、放棄後の管理負担がどうなるかを早めに確認しておくと安心 「相続放棄したので、もう関係ない」──そう思っていたら、後から「管理してください」と言われた。そんなケースが現実に起きています。 ...

2026年4月24日 · ひぐらしさとし

相続で「いらない土地」が出てきたら──国に引き取ってもらう制度の基本

この記事の要点 相続や遺贈で取得した土地は、要件を満たせば国に引き取ってもらえる(相続土地国庫帰属制度) 審査手数料は土地1筆14,000円、承認後は10年分の管理費用相当額として原則20万円の負担金が必要 建物付き・担保権付き・境界不明の土地などは対象外になるため、まず売却や寄付など他の処分方法と比較するのがおすすめ 親から土地を相続したものの、遠方で使い道もなく、固定資産税や管理費だけがかかり続ける──そんなご相談が年々増えています。 ...

2026年4月20日 · ひぐらしさとし

会社設立、もっと身近に──定款認証の簡素化と電子化の最新事情

この記事の要点 定款認証手数料の引下げ・テレビ電話認証・電子定款化で、会社設立のハードルは以前より下がっている 電子定款にすれば印紙税4万円が不要になり、株式会社設立の総額目安は約25万〜35万円、合同会社なら約10万〜15万円 株式会社か合同会社か、資本金や事業目的をどう決めるかという初期設計が、その後の運営に大きく響く 「いつかは自分の会社を持ちたい」──その夢を実現しやすくする動きが、ここ数年で大きく進んでいます。 ...

2026年4月19日 · ひぐらしさとし

12年そのままだと会社が消える──休眠会社のみなし解散にご注意を

「会社を作ったけれど、ここ数年は活動していない」 「昔の会社を、いつか使おうと思ってそのままにしている」 こうした休眠会社には、毎年秋になるとある危険が忍び寄ります。それが 「みなし解散」 です。 ...

2026年4月19日 · ひぐらしさとし