真正な登記名義の回復とは──本当の持ち主に名義を戻す登記と、贈与・売買との違い

この記事の要点 「真正な登記名義の回復」とは、登記簿の名義が本当の持ち主と違っているときに、間違った名義を消すのではなく、本当の持ち主へ名義を移す形で直す登記の原因(登記の理由)です。 本来は間違った登記を消す(抹消する)のが基本ですが、抹消には登記上の利害関係のある人(抵当権を持つ銀行など)の承諾が必要です。その承諾が得られない場合などに使われる方法です。 贈与や売買は「権利が新しく移った」ことを記録する登記です。真正な登記名義の回復は「もともと本当の持ち主の権利だった」ことを前提に、名義だけを正しい人に合わせる登記である点が違います。 登録免許税は、相続の税率(1000分の4)ではなく、「その他の原因による移転」の区分として不動産の価額の1000分の20で扱われると考えられます。 権利が実際に順番に移っている(元の持ち主→中間の人→いまの持ち主)のに登記名義が元の持ち主のまま残っている場合に、中間の人を飛ばしてこの方法を使うことは、最高裁判決で認められていません。 真正な登記名義の回復(しんせいなとうきめいぎのかいふく)とは、登記簿に載っている名義が本当の持ち主と食い違っているときに、その名義を本当の持ち主へ移す「所有権の移転の登記」の形で直すときに使われる登記の原因です。登記簿の甲区(所有者の欄)には「原因 真正な登記名義の回復」と記録されます。 ...

2026年10月23日 · ひぐらしさとし

土地を先に買って家を建てる──土地の決済・つなぎ融資・建物完成後の登記の流れ(表題登記は調査士へ)

この記事の要点 土地を買ってから家を建てる場合、登記は時期が2つに分かれます。土地の決済のときの「所有権移転登記」と、建物が完成したあとの「表題登記→所有権保存登記→抵当権設定登記」です。 建物の表題登記は、建物の所有権を取得した日から1か月以内に申請する義務があります(不動産登記法47条1項)。この登記の申請代理は土地家屋調査士の業務で、司法書士は扱えません。 土地の売買による所有権移転登記の登録免許税は原則2%ですが、2029年(令和11年)3月31日までは1.5%に軽減されています(租税特別措置法72条1項)。 つなぎ融資は、住宅ローンが実行されるまでの支払いに備える借入れです。金利・手数料・審査などの商品の内容は金融機関に確認してください。 土地の決済の前に、建物完成までの段取り(融資の実行時期と登記の順番)を金融機関・司法書士・土地家屋調査士と共有しておくと安心です。 土地を探して購入し、そこに注文住宅を建てる──いわゆる「土地から家づくり」では、土地を買う日と家が完成する日のあいだに時間があきます。そのため登記も1回では終わらず、時期を分けて行うことになります。 ...

2026年10月20日 · ひぐらしさとし