土地家屋調査士試験 試験対策 第176回──代理(顕名・復代理)/抵当権と賃貸借・抵当権の消滅時効/遺留分の算定と負担の順序/書面申請の記名押印と印鑑証明書/地図・建物所在図/区分所有法の共用部分・敷地利用権/筆界特定の申請と関係人/土地家屋調査士の業務範囲

問題: 代理に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし正しいものはいくつあるか。 ア. 代理人がその代理権の範囲内の行為について本人のためにすることを示さないで意思表示をした場合において、相手方が、代理人が本人のためにすることを知ることができたときは、その意思表示は、本人に対して直接にその効力を生ずる。 ...

2026年10月16日 · ひぐらしさとし

土地家屋調査士試験 試験対策 第167回──錯誤/共有物の変更・管理/法定相続分/筆界特定の手続(不動産登記規則)/区分所有法の建物の敷地と共用部分/登記完了証と登記が完了した旨の通知/土地家屋調査士の使命・業務・義務/不動産登記法の罰則と過料

問題: 錯誤に関する次の記述のうち、民法の規定に照らし正しいものはいくつあるか。 ア. 意思表示に対応する意思を欠く錯誤に基づく意思表示は、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、無効である。 ...

2026年10月7日 · ひぐらしさとし

土地家屋調査士試験 試験対策 第156回──意思表示の瑕疵と第三者/法定地上権の成否/代襲相続・相続欠格・廃除/合筆の登記の制限/区分建物の表題登記と敷地権/筆界特定の効果と筆界特定書・通知/民間紛争解決手続代理関係業務と業務を行い得ない事件/表示に関する登記の申請義務と申請人

問題: 意思表示に関する次の記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものはいくつあるか。 ア. 表意者がその真意ではないことを知ってした意思表示は、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知ることができたときは無効となるが、その無効は、善意の第三者に対抗することができない。 ...

2026年9月26日 · ひぐらしさとし

相続したマンションを売る・貸す・手放す──戸建てと違う判断ポイント

この記事の要点 マンション(区分所有建物)は、土地の権利(敷地権)と建物を切り離して売ったり分けたりすることができない 「貸す」場合も、管理規約による用途制限や管理組合への届出が絡み、戸建ての賃貸より制約が多い 名義を持っている限り、使っていなくても管理費・修繕積立金の負担は続く 売却の具体的な流れや、相続放棄・国庫帰属といった「手放す」ための制度そのものは、それぞれ別の記事で解説している 親から相続したマンションを「売るか、貸すか、それとも手放すか」を考えるとき、一戸建ての実家を相続した場合と同じ感覚で判断すると、思わぬところでつまずくことがあります。理由は単純で、マンションの一室(区分所有建物)は、一戸建てとは登記の仕組みそのものが違うためです。 ...

2026年9月17日 · ひぐらしさとし

マンション建替え決議が成立したら──反対した区分所有者はどうなるのか

この記事の要点 マンションの建替え決議が成立しても、反対した区分所有者がその場で退去や名義変更を迫られるわけではなく、まず「建替えに参加するか」を尋ねる催告の手続きが挟まります。 催告を受けた日から2か月以内(区分所有法63条3項)に回答しないと、法律上「参加しない」旨を回答したものとみなされます。 参加しない区分所有者に対しては、建替えに参加する側が区分所有権・敷地利用権を時価で買い取るよう求める「売渡請求」という制度が用意されています。 売渡請求によって権利が移った場合、実際に登記簿の名義を変更するには、通常の所有権移転登記と同様の手続きが必要です。 買い取り価格を巡って意見が食い違う場合は、この記事の範囲を超える個別交渉になるため、早めに弁護士へ相談することが実務上のポイントです。 マンションの建替え決議は、区分所有者及び議決権の各5分の4以上(一定の要件を満たす建物では4分の3以上)の賛成で成立します。決議が成立すると、次に問題になるのは「賛成しなかった区分所有者はどうなるのか」という点です。決議の瞬間にその人の権利が失われるわけではなく、法律上は段階を踏んだ手続きが用意されています。決議そのものの要件緩和(5分の4から4分の3への緩和など)については、区分所有法が変わった──2026年4月施行の改正で管理組合ができるようになったことで扱っていますので、この記事では決議が成立した後に焦点を絞って整理します。 ...

2026年9月15日 · ひぐらしさとし

所在が分からない区分所有者がいても集会決議を進められる制度とは──マンション管理組合の新しい選択肢

この記事の要点 区分所有者の所在等が分からない場合に、裁判所の手続を経て、その区分所有者を集会決議の母数(分母)から除外できる制度が、区分所有法(建物の区分所有等に関する法律)の改正(令和7年法律第47号・2025年〔令和7年〕5月30日公布)で新設され、2026年(令和8年)4月1日から施行されています。 対象になるのは「所在等が分からない」区分所有者に限られます。連絡がつきにくい・返事がないというだけでは足りません。 似た場面の制度として、土地そのものを対象にする「所有者不明土地管理制度」がありますが、対象や仕組みが異なります。 具体的な申立ての進め方や、自分の管理組合で使えるかどうかの判断は個別事情によって変わるため、検討段階になったらお近くの司法書士にご相談ください。 マンションの管理組合の集会決議は、原則として区分所有者全員を母数(分母)にして、賛成した人数・議決権の割合で成立・不成立が決まります。しかし、相続や転居が繰り返されるうちに「誰が今の区分所有者か分からない」「区分所有者は分かっているが連絡が取れない」という住戸が出てくると、その人も母数に含めたままでは、賛成の割合が事実上どうやっても足りなくなってしまうことがあります。この状態に対応するため、区分所有者の所在等が不明な場合に、裁判所の手続を経て、その区分所有者を集会決議の母数から除外できる制度が新しく設けられました。 ...

2026年9月13日 · ひぐらしさとし

区分所有法が変わった──2026年4月施行の改正で管理組合ができるようになったこと

この記事の要点 マンションの管理・建替え等を定める「建物の区分所有等に関する法律」(区分所有法)が、令和7年法律第47号として2025年(令和7年)5月30日に公布され、2026年(令和8年)4月1日から施行されています。 集会の決議の多くが「区分所有者全員」ではなく「出席した区分所有者」を母数とする方式に改められ、建替え決議についても、耐震性の不足など一定の事由があるマンションでは5分の4から4分の3に要件が緩和されました。 区分所有者の所在等が分からない場合に、その人を集会決議の母数(分母)から除外できる制度、専有部分(住戸)を管理する管理人を裁判所が選任できる制度が新設されました。 改正後の規定は、原則として施行前に生じた事項にも適用されます。ただし、施行日(2026年4月1日)より前に招集の手続が始まっていた集会については、改正前のルールで進めることになります。 制度は管理組合の意思決定を進めやすくするための枠組みで、個別の管理組合運営をめぐる具体的なもめ事の解決までを保証するものではありません。紛争になっている案件は弁護士への相談が必要です。 マンションの管理組合の運営や建替えを定める区分所有法(正式名称は建物の区分所有等に関する法律)が改正され、多数決の要件緩和、所在が分からない区分所有者の扱い、住戸(専有部分)の管理人制度という3つの柱が新しく設けられました。老朽化したマンションが増えるなかで、「区分所有者の一部と連絡が取れない」「決議に必要な人数が集まらない」といった理由で管理組合の意思決定が止まってしまう事態に対応するための改正です。 ...

2026年9月12日 · ひぐらしさとし

リゾートマンション・別荘を相続したら──「いらない不動産」に残された現実的な選択肢

この記事の要点 リゾートマンションや別荘は、使わなくても管理費・修繕積立金・固定資産税が毎年かかり続けるため、「もらっても困る不動産」になりやすい それでも相続登記は義務で、取得を知った日から3年以内に申請しないと過料の対象になり得る(不動産登記法第76条の2、第164条第1項) 亡くなった方が管理費を滞納していた場合、その支払義務は原則として相続人に引き継がれる。売買などで部屋を取得した人にも請求できる仕組みがある(建物の区分所有等に関する法律第8条) 「いらない土地を国に引き取ってもらう制度」は土地だけの制度で、建物であるリゾートマンションは対象にならない リゾートマンションや別荘を相続することになったとき、多くの方が最初に直面するのは「使う予定がないのに、費用だけが出ていく」という現実です。結論から言えば、受け取らないという判断(相続放棄)をしない限り、名義を引き継いだ人が、手放すまで費用を負担する立場になります。そして相続登記は義務であり、「使わないから放っておく」という選択は、法律上は用意されていません。 ...

2026年7月29日 · ひぐらしさとし