公衆用道路・私道・墓地など『評価額のない土地』の相続登記──登録免許税の考え方と、近傍宅地の価格の確かめ方

この記事の要点 評価証明書の「価格」欄が空欄や0円の土地(公衆用道路として使われている私道など)でも、相続登記の登録免許税がかからないとは限りません。課税標準(税額を計算するもとになる金額)は、似た土地の台帳の価格をもとに、登記官が認定した価額になります(登録免許税法施行令附則3項)。 近くの宅地(近傍宅地)の価格をどう使い、どう計算するかは、登記官の認定にかかわる事項です。法務局の案内は地域によって異なるため、割合や計算式を自分で当てはめず、管轄の法務局に確認してください。 近傍宅地の価格を証明書に書くか、別の書面で出すかは、市区町村ごとに違います。確かめる先は「市区町村の窓口」と「管轄の法務局」の2か所です。 認定された価額が100万円以下の土地は、2027年3月31日までの相続登記であれば免税の対象になりえます。また、墓地(墳墓地)に関する登記は、登録免許税法で非課税とされています。 相続登記の準備で評価証明書を取り寄せたら、価格の欄が空欄や「0円」になっている土地が混ざっていた──公衆用道路として使われている私道や、墓地などで起こりやすい場面です。 ...

2026年10月10日 · ひぐらしさとし

セットバック・位置指定道路とは──建て替えのとき効いてくる「道路」の話

この記事の要点 セットバックとは、幅4メートル未満の道のうち特定行政庁が指定したものに接する敷地で、道の中心線から2メートルの線を「道路の境界線」とみなす建築基準法の扱いのこと(同法42条2項) 位置指定道路は、私人がつくった道が特定行政庁の位置の指定を受けて建築基準法上の「道路」として扱われるもの(同法42条1項5号) 目の前の道がどの種別かは、市区町村の建築指導課などに道路種別を照会すれば確認できる 建て替えができるかどうかの判断は特定行政庁と建築士の領域。登記の側では、私道持分が相続登記から漏れていないかの確認が要点になる まず取り寄せるのは、登記事項証明書・公図・地積測量図・名寄帳の4点 セットバックとは、幅4メートル未満の道のうち特定行政庁が指定したものについて、その道の中心線から水平距離2メートルの線を「道路の境界線」とみなす、建築基準法の扱いのことです(同法42条2項)。幅が4メートルに足りない道であれば当然にこの扱いになるというものではなく、条文は特定行政庁の指定を要件としています。つまり、登記簿に載っている自分の土地の一部が、建築基準法の世界では道路として扱われる、ということです。 ...

2026年7月31日 · ひぐらしさとし