登記の「更正登記」とは──名前の字・住所・持分を間違えて登記してしまったときの直し方

この記事の要点 更正登記(こうせいとうき)とは、登記した時点ですでにあった誤りや書き漏らしを直す登記です。登記した後に事実が変わったときの「変更登記」とは区別されます。 名前の字や住所の誤りは、登記名義人(登記簿に所有者などとして載っている人)が単独で申請できます(不動産登記法64条1項)。誤りがあったことを示す住民票の写しなどの公的な書類を添付します。 持分など権利の内容の誤りは、持分が増える人と減る人が共同で申請するのが原則です(同法60条)。その不動産に抵当権を持つ銀行など「登記上の利害関係を有する第三者」がいるときは、その承諾が必要になります(同法66条、不動産登記令 別表25項。詳しくは後半の【さらに深掘り】で補足します)。 名前・住所の更正登記の登録免許税は、不動産1個につき1,000円です(登録免許税法 別表第一・1号(十四))。持分など権利の内容の更正は、税額を申請前に確認してください。 土地の面積(地積)や建物の床面積など「表示の登記」の誤りを直すのは、土地家屋調査士の業務です。 登記簿を見たら、名前の漢字が違っていた、住所の番地が間違っていた、夫婦の持分が契約と違う割合で載っていた──このように、登記した時点から内容に誤りがあったときに使うのが「更正登記」です。 ...

2026年10月21日 · ひぐらしさとし

付記登記と主登記の違いとは?──登記簿の『付記1号』の意味と順位への影響

この記事の要点 付記登記は、すでにある権利の登記に「ぶら下げて」記録する登記で、登記簿には「1番付記1号」のように、もとの登記(主登記)の順位番号に「付記何号」を付けた形で記録される 付記登記の順位は主登記の順位に従い、同じ主登記に付いた付記登記どうしはその前後で決まる(不動産登記法4条2項)。付記登記がされても、もとの権利の優先順位は動かない どの登記が付記登記になるかは、申請する人が選ぶものではなく、不動産登記規則3条の列挙と、不動産登記法66条(利害関係人の承諾の有無)などの条文で決まる 登記事項証明書(登記簿)を取り寄せると、「順位番号」の欄に「1」「2」という独立した番号のほか、「付記1号」のように「付記」の文字を含む記載が混じっていることがあります(不動産登記規則148条が定める記録の方法では、「1番付記1号」のように、もとの登記の順位番号に「付記何号」を付け加えた形になります)。結論から言うと、これは**もとの1番の登記に後から付け加えられた登記(付記登記)**であり、その順位は1番の登記の順位のまま扱われる、という意味です。登記簿全体の構造は「登記簿(登記事項証明書)の見方」で、抵当権の欄(乙区)の読み方は「登記簿の『乙区』を読み解く」で扱いました。ここでは、付記登記と主登記がそもそも何で、どの登記がどちらになるのかが条文上どう決まっているのかに絞って整理します。これは執筆時点(2026年10月)の制度に基づく一般的な解説です。 ...

2026年10月2日 · ひぐらしさとし