遺言で不動産を特定する書き方──「自宅」や住所だけでは相続登記で困ることがある

この記事の要点 遺言書の中で不動産を書くときは、「自宅」や住所(住居表示)だけで済ませず、登記事項証明書の表題部に書かれているとおりに書くのが基本です。土地は所在・地番・地目・地積、建物は所在・家屋番号・種類・構造・床面積です。 ふだん使う住所と、登記で使う「地番」は別の番号です。自宅の敷地が何筆にも分かれていたり、私道の持分があったりすると、住所だけでは書き漏れが起きやすくなります。 持分だけを持っている不動産、マンション(敷地権付きの区分建物)、登記されていない建物は、それぞれ書き方に注意点があります。 「その他一切の財産」と書く条項は書き漏れへの備えにはなりますが、個々の不動産をきちんと書くことの代わりにはなりません。 書いた遺言書で実際に登記ができるかどうかは、法務局の判断と個別の事情によります。書く前・書き直す前に、最新の登記事項証明書を取り寄せて照らし合わせるところから始めましょう。 遺言書に「自宅は長男に相続させる」と書いておけば、家族には気持ちが伝わります。けれども、亡くなった後に名義を変える手続き(相続登記)では、遺言書に書かれた内容からどの土地・どの建物なのかを読み取れるかが問われます。 ...

2026年10月17日 · ひぐらしさとし

相続登記の「不動産の表示」の書き方──登記事項証明書のどこを写す?持分・敷地権・私道の落とし穴

この記事の要点 申請書の「不動産の表示」は、登記事項証明書の表題部を、下線の引かれていない最新の記載のとおりに写す欄です。ふだんの住所(住居表示)や固定資産税の通知書から写すのではありません。 亡くなった方が持分(共有の割合)だけを持っていた場合でも、不動産の表示には土地全体の所在・地番・地目・地積を書きます。持分は、登記の目的や相続人の欄など、別の欄で表します。 建物の附属建物(物置・車庫など)、マンションの敷地権、家の前の私道は、書き漏れが起きやすい三大ポイントです。 書き終えたら、登記事項証明書・遺産分割協議書と1か所ずつ突き合わせます。判断に迷う点は、お近くの司法書士にご相談ください。 相続登記の申請書で、いちばん「写し間違い」と「書き漏れ」が起きやすいのが「不動産の表示」の欄です。結論からいうと、この欄は自分で考えて書く欄ではなく、登記事項証明書の表題部を、そのまま写し取る欄です。迷いが生じるのは、どの欄をどこへ写すのか、持分や私道はどう扱うのか、という対応関係が見えにくいためです。 ...

2026年10月5日 · ひぐらしさとし