相続税の2割加算とは──対象になる人・ならない人(孫・孫養子・兄弟姉妹・甥姪)

この記事の要点 相続や遺贈で財産を取得した人が、亡くなった方の配偶者・一親等の血族(父母・子)のいずれでもないときは、その人の相続税額に2割が加算される(相続税法18条1項) 孫は原則として対象だが、親(亡くなった方の子)の死亡などにより代襲相続人となった孫は対象外。孫養子は、代襲相続人でもある場合を除いて対象になる(同条2項) 兄弟姉妹、甥・姪(代襲相続人として相続する場合を含む)、遺言で財産を受け取った知人など配偶者・一親等の血族以外の人は対象になる。分かれ目は相続人かどうかではなく続柄 相続税には、財産を受け取った人と亡くなった方(被相続人)との続柄によって、税額が2割増しになる仕組みがあります。「相続税額の2割加算」と呼ばれるもので、相続税法18条に定められています。 ...

2026年9月27日 · ひぐらしさとし

離縁した養子は相続人になる?──戸籍の離縁の記載の見方と、養子の子の代襲相続

この記事の要点 離縁すると、養子(その配偶者や子・孫を含む)と養親側との親族関係は終わる(民法729条)。離縁した後に養親が亡くなっても、元養子は相続人にならない。一方、離縁より前に養親が亡くなっていれば、その相続では相続人になっている 離縁は養親と養子の双方の身分事項欄に記載される(戸籍法施行規則35条3号)。戸籍では「離縁の日付」と「養親の死亡の日付」の前後を読み比べる 養子の子が代襲相続人になるのは、原則として、縁組の後に生まれ、かつ離縁がされていない場合(縁組の前に生まれた子は代襲相続人にならない。民法887条2項ただし書) 結論から言うと、離縁した元養子が養親の相続人になるかどうかは、離縁と養親の死亡のどちらが先に起きたかで決まります。 ...

2026年9月26日 · ひぐらしさとし

養子縁組があると戸籍はどう動く?──相続で実方の戸籍までさかのぼる理由

この記事の要点 養子縁組をすると、養子は原則として養親の戸籍に入り(戸籍法18条3項)、それまでいた実父母の戸籍からは除籍される 被相続人の戸籍を死亡から出生までさかのぼる作業で「養子」の記載に行き当たったら、その戸籍だけでは足りず、縁組前に在籍していた実方の戸籍も別途取得する必要がある 普通養子縁組は実方との親族関係が続くため実方の血族も相続人になりうるが、特別養子縁組では原則として実方との親族関係が終了し、相続人の範囲が変わる(連れ子を特別養子とした場合の例外あり) 結論から言うと、養子縁組があると戸籍は「乗り換え」が起きます。養子は養親の戸籍に入るのが原則で(戸籍法18条3項「養子は、養親の戸籍に入る。」)、氏も養親の氏を称します(民法810条本文)。戸籍は一人につき一つの籍に在籍する仕組みですから、養親の戸籍に入るということは、それまで在籍していた実父母の戸籍からは除籍される、ということでもあります。なお、これには例外があり、婚姻によって氏を改めた人は、婚姻の際に定めた氏を称すべき間は養親の氏を称しません(民法810条ただし書)。戸籍はもともと、同じ氏を称する夫婦とその子を単位として編製される仕組みですから、縁組をしても氏が変わらないのであれば、養親の戸籍に入ることにもなりません。たとえば妻の氏を称して婚姻した夫が妻の父母の養子となる、いわゆる婿養子の縁組では、夫婦の戸籍に在籍したままとなり、縁組の事実はその戸籍の身分事項欄に記載されるだけで、戸籍の「乗り換え」は起きません。 ...

2026年8月13日 · ひぐらしさとし