真正な登記名義の回復とは──本当の持ち主に名義を戻す登記と、贈与・売買との違い
この記事の要点 「真正な登記名義の回復」とは、登記簿の名義が本当の持ち主と違っているときに、間違った名義を消すのではなく、本当の持ち主へ名義を移す形で直す登記の原因(登記の理由)です。 本来は間違った登記を消す(抹消する)のが基本ですが、抹消には登記上の利害関係のある人(抵当権を持つ銀行など)の承諾が必要です。その承諾が得られない場合などに使われる方法です。 贈与や売買は「権利が新しく移った」ことを記録する登記です。真正な登記名義の回復は「もともと本当の持ち主の権利だった」ことを前提に、名義だけを正しい人に合わせる登記である点が違います。 登録免許税は、相続の税率(1000分の4)ではなく、「その他の原因による移転」の区分として不動産の価額の1000分の20で扱われると考えられます。 権利が実際に順番に移っている(元の持ち主→中間の人→いまの持ち主)のに登記名義が元の持ち主のまま残っている場合に、中間の人を飛ばしてこの方法を使うことは、最高裁判決で認められていません。 真正な登記名義の回復(しんせいなとうきめいぎのかいふく)とは、登記簿に載っている名義が本当の持ち主と食い違っているときに、その名義を本当の持ち主へ移す「所有権の移転の登記」の形で直すときに使われる登記の原因です。登記簿の甲区(所有者の欄)には「原因 真正な登記名義の回復」と記録されます。 ...