私道の掘削承諾書とは──水道・ガス工事で「全員のハンコ」を求められる理由と、改正民法で変わったこと

この記事の要点 私道の掘削承諾書は、主に水道・ガスの事業者が工事の申込みの際に提出を求めてきた書類で、「共有者全員のハンコが必ず要る」と民法に書かれているわけではない 誰の承諾が法律上問題になるかは、私道の持ち方で変わる。私道全体をみんなで共有する私道(共同所有型)では、共有者が自分の給水管を通すのに他の共有者の同意は要らないという整理が法務省のガイドラインで示されている 各家が通路の一部を別々の筆で持つ私道(相互持合型)では、他人の筆を掘ることになるため、民法213条の2の設備設置権の問題になる 承諾書が取れなくても、設備設置権が成立する場合には民法上は設置が可能。ただし事業者ごとに求める書類が違うので、まず工事を申し込む事業者に確認する 私道の名義が亡くなった方のままなら、承諾を求める相手を確かめるために、まず登記事項証明書で名義人を確認するところから 家を建て替えるときや、古い水道管を引き直すとき、水道工事店やガス会社から「私道の所有者全員から掘削承諾書をもらってきてください」と言われることがあります。前の道が私道だと、数軒、場合によっては十数軒分のハンコを集めることになり、なかには連絡のつかない人や、亡くなった方の名義のままになっている人がいる──こうした場面で手が止まってしまう方は少なくありません。 ...

2026年11月2日 · ひぐらしさとし