私道の持ち主が分からない──相続未了の私道持分と所有者不明土地管理制度の使いどころ
この記事の要点 私道の登記名義人が亡くなっていても、それだけでは「所有者不明」とは言えない。相続人が分かって連絡がつくなら、同意をお願いする相手はその相続人 調べる順番は、登記事項証明書、現地・近所・連絡のつく共有者への確認、住民票の除票・戸籍の附票・戸籍。他人の戸籍や住民票は、正当な理由などの要件に当たる場合に限って取得できる 調べ尽くしても分からないとき、1筆を共有する私道では所在等不明共有者の裁判(民法251条2項・252条2項1号)が、各自が別の筆を持つ私道では所有者不明土地管理命令(民法264条の2)などが候補になる 部分補修や自宅への給水管の引込みのように、相手の同意がなくても民法上は進められる場面がある。制度を選ぶ前に確かめる 裁判所に出す書類の作成は司法書士、申立ての代理や相手との交渉は弁護士の分野 水道管を引き直すことになり、前の私道の持ち主を確かめようと登記事項証明書を取ったら、名義人の一人は古い住所のまま。近所の人に聞くと、もう亡くなったらしい。誰が相続したのかも分からない。こうなると、工事の同意を誰にお願いすればよいのか、手が止まってしまいます。 ...