ライフラインを隣地に通せる「設備設置権」──水道・電気・ガスの導管と民法改正

この記事の要点 他人の土地に設備を通すか、他人の設備を使わなければ電気・ガス・水道の供給を受けられない土地の所有者は、必要な範囲でそれができる(民法213条の2第1項) 場所と方法は「相手にとって損害がいちばん少ないもの」を選び、あらかじめ目的・場所・方法を相手に通知しなければならない(同条2項・3項) 他の土地に設備を設置したときは土地の損害に対する償金、他人の設備を使うときはその使用を開始するために生じた損害に対する償金と、利益を受ける割合に応じた設置・維持費用の負担が必要(同条5項〜7項) 土地を分けた(分筆・一部譲渡した)ことでライフラインを引けない土地が生じた場合は、分割の相手方の土地だけに設備を設置でき、土地の損害に対する償金は不要(民法213条の3) 話し合いがまとまらない、償金の額でもめる、工事を止められた──といった争いになった段階では弁護士へ。制度の位置づけや登記の関わりはお近くの司法書士にご相談ください 家を建てようとしたら、水道の本管が前面道路まで来ておらず、隣の土地の下を通さないと引き込めない。あるいは、隣家がすでに引いている給水管に分岐させてもらわないと水が来ない。こうした「ライフラインが自分の土地まで届かない」場面のために、民法には設備設置権・設備使用権という規定が置かれています(民法213条の2)。 ...

2026年8月24日 · ひぐらしさとし