隣の空き家が倒れそうなとき、苦情はどこに?──相談先と使える制度の整理

この記事の要点 隣の空き家が危険な状態のとき、最初の相談先は市区町村の空き家担当窓口です。空家等対策特別措置法にもとづき、市区町村が所有者への助言・指導や勧告などを行う仕組みがあります 空き家の所有者(名義人)は、法務局で登記事項証明書を取れば手がかりがつかめます。手数料を払えば誰でも取得できます 所有者が分からない場合や、分かっていても管理してもらえない場合には、裁判所に管理人を選んでもらう民法上の管理制度(所有者不明建物管理制度・管理不全建物管理制度)が使える可能性があります 実際に被害が出た・出そうな場合の損害賠償請求や差止め、所有者との交渉は、弁護士に相談するのが確実です 「どの窓口に何を相談するか」をまず整理するのが、解決への近道です 台風のたびに、隣の空き家の屋根材が飛んでこないか不安になる。壁が傾いてきて、いつ倒れてもおかしくない──。そんなとき、「苦情はどこに言えばいいのか」「そもそも誰に言えばいいのか」が分からず、悩んでいる方は少なくありません。 ...

2026年8月27日 · ひぐらしさとし

実家の登記簿を取ってみよう──帰省中にできる「実家の健康診断」5つのチェック

この記事の要点 帰省中に実家の登記事項証明書(登記簿)を1通取れば、名義・共有・担保は短時間で点検できる(私道の持分とほかの不動産の有無は、別に証明書を取って確かめます) 見るのは5か所──①名義は今も親のままか ②いつの間にか共有になっていないか ③完済した抵当権が残っていないか ④私道の持分が漏れていないか ⑤ほかにも名義の不動産がないか 名義が親や祖父母のままなら、相続で取得したことを知った日から3年以内に登記を申請する義務があります(不動産登記法76条の2第1項) 費用は登記事項証明書が1通600円(オンライン申請なら490円から)、所有不動産記録証明書が1通1,600円(オンライン申請なら1,470円から。いずれも登記手数料令) 気になる点が見つかったら、名義のことは司法書士、境界や面積のことは土地家屋調査士へ 帰省で実家に戻る機会があるなら、登記事項証明書(登記簿)を取って、5か所だけ目を通しておくことをおすすめします。名義・共有・担保という、あとになって手続きが必要だと分かりやすいポイントは、実家の宅地・建物の証明書1通でおおよその見当がつきます。残る私道の持分とほかの不動産の有無は、別に証明書を取ることになりますが、その必要に気づくきっかけになるのも、やはりこの1通です。 ...

2026年8月11日 · ひぐらしさとし

家族信託と不動産登記──信託すると登記簿はどうなる?

この記事の要点 不動産を家族信託の対象にすると、名義を受託者に移す登記と、信託の内容を公示する「信託目録」の登記が同時に必要になる 登記事項証明書を見ると、権利部(甲区)に受託者の名義、信託目録に委託者・受託者・受益者や信託の目的が記載される 名義が受託者に移っても、信託目録によって「これは信託財産であり、受託者が自由に処分できる財産ではない」ことが公示される 信託が終了すると、信託登記の抹消と、あらためて所有権移転登記(帰属権利者への名義変更)が必要になる 家族信託で不動産を信託財産にすると、登記簿(登記事項証明書)にはどのような変化が生じるのでしょうか。結論から言うと、名義が委託者から受託者に移るとともに、「この不動産は信託財産である」ということを示す信託目録が新たに登記されます。単なる名義変更とは異なり、登記簿を見ただけで信託財産であることが分かる仕組みになっています。 ...

2026年7月16日 · ひぐらしさとし